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GANSUで始める量子化学計算:とりあえず動かしてみよう!
とりあえず動かしてみよう!
量子化学計算って難しそう?そんなことはありません!この記事では、GANSUを使って量子化学計算をとりあえず動かしてみる方法を紹介します。
GANSUはGPUを活用したオープンソースの量子化学計算ソフトウェアです。難しい理論は後回しにして、まずは「動かす」ことを目標にしましょう!
GANSUって何?
GANSU (GPU Accelerated Numerical Simulation Utility) は、高速な量子化学計算を可能にするソフトウェアです。特にGPUを活用しているため、従来の方法よりもスピーディに計算できます。
GANSUの特徴
GANSUの特徴は以下の通りです。
- GPUを活用した高速計算
- シンプルな操作で計算ができる
- 計算結果を可視化可能
- オープンソースで自由に使える(修正BSDライセンス)
量子化学計算って何?
量子化学計算は、分子の構造やエネルギーを計算する方法です。例えば、水素分子のエネルギーを計算して、水素分子を構成する水素原子の原子間距離を計算で求めることができます。
でも、まずは細かい理論は置いておいて、実際に計算を試してみましょう!
GANSUのインストール
まずはGANSUをインストールしましょう。以下の手順に従って、GANSUをビルドしてください。
必要条件
- ハードウェア要件
- NVIDIA GPU (CUDA Compute Capability 8.0 以上)
- x86_64アーキテクチャのCPU
- ソフトウェア要件
- C++ 17 以上
- CMake 3.31 以上
- NVIDIA CUDA Toolkit 11.2 以上
- cuBLAS 11.4 以上
- cuSOLVER 11.1 以上
ビルド手順
- ソースコード取得を取得します。
GANSUは、GitHubリポジトリからダウンロードすることができます。以下のコマンドを実行して、GANSUをダウンロードしてください。
git clone https://github.com/Yasuaki-Ito/GANSU.git
- buildディレクトリを作成し、CMakeでビルド設定をします。
cd GANSU
mkdir build
cd build
cmake ..
- makeを実行してビルドします。
make
- 動作確認で、水分子(
)の計算を実行します。
./HF_main -x ../xyz/H2O.xyz -g ../basis/sto-3g.gbs
以下のような出力(長いので途中を省略しています)が得られれば、GANSUのインストールが成功しています。
出力の最後の方にあるTotal Energyが水分子のエネルギーです。この値が正しく表示されていれば、GANSUのインストールは成功です。
まとめ
- GANSUはGPUを活用した量子化学計算ソフトウェア
- 水分子のエネルギーを計算
- まずは動かしてみて、計算の感覚を掴もう!
次回は、計算結果の意味についてもう少し詳しく見ていきます。
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