在籍中に成人したスタートアップから転職した話
はじめに
本記事は転職エントリでありながら、Twitterでイキってるようなクソガキだったあの頃の自分への思いでもあります。
これからエンジニアになる新卒の方などに役立てば幸いです。
TL;DR
貶されようが煽られようが正論突きつけられようが、自分がやりたいと思ったことは胸張ってやっていいし、どんな結果だとしてもそれは経験として残るから。
失敗なんて当たり前だし、知らないのも当たり前。
自己紹介
23歳(執筆中になった)のインターネット老人会所属おじさん
インターン等々含めると6社目で働いています
愛用エディタ:Visual Studio Code (うん、「メモ帳でもEclipseでもNetBeansでもない」んだ。済まない。[1])
自宅サーバー:Proxmox Cluster 3台構成(気づいたら生えてた)
好きな言語:TypeScript
よく居た環境:社長直下
この記事を書こうと思ったきっかけ
私事ですが とあるIoTスタートアップ[2] から 弁護士ドットコム株式会社[3] に転職しました。
そこで得た約4年分の学びをこの機会に書こうと思いました。
本みたいなのは苦手なので独り言をつらつらと書いています。
初心目線で書きたいとか思ったけど周りに30代以上しか居なくて自分もおじさん化してきてるとか(etc.
成人したよ
してました。
3年前、2021年に成人しました。
成人年齢引き下げの直前なので、ギリギリ20歳での成人となりました。
同僚に日本酒を頂いたりしてその説はありがとうございました。
今、こう思った方が居るでしょう。
「スタートアップに新卒...?しかも高卒???」
実はこの時点で社会人2年目です。
1年目は別会社でワンオペしてシステムぶっ壊したりネームサーバ切り替えたりしてました。
(今なら「新卒未成年にやらせるワンオペの量じゃねえ」と確信持って言える)
そこで転職を考えていた頃、スタートアップからオファーを頂きトントン拍子で決まり転職しました。
スタートアップに入社するということ
中途とはいえ当然ほぼ素人です。特にスタートアップなんて何も分かりません。
スタートアップとは
ざっくり言えば "短期間に市場を開拓して上場したい会社" です。
一般的な会社と特に違うのは投資家との関係性でしょう。
基本的にスタートアップは短期間でEXITし投資家へ還元しなければなりません。
そのためには機能をバンバンリリースし、市場を勝ち取り、誰もが知っているようなサービスになる必要があります。
最初の分岐点
はい。ここで人生の分岐点がありました。当時の自分は薄々気づき始めています。
まずこんな所に新卒が居てはいけません。
バイトなどで余程良い上司の下で働いていたとか色々条件揃ってないと厳しいと思います。
なぜ厳しいか... それは正解が分からないからなんですね。
自走が得意な方ではあるのですが、まともなチーム開発が初めてで正解が分かりませんでした。
選択肢はあれど今のチームに最適か分からないし、説得する為の材料もない感じです。
(中途は「前職はこうだった」カードを使うことが多いです)
スタートアップは基本的に余裕がありません。プロフェッショナルが過去の経験に基づき頭を捻る場所です。
その為、過去の経験がない自分からすると 「多分こうやれば上手く行きそうだけど確証無いし上手く言語化できないな...」という状態なんですね。
この問題に関しては下手に意見するのを止めました。
そして採用が進んでいきメンバーも増えたので、得意な領域がある人に任せ、観察するようにしました。
元々人間観察は好きなので苦ではないですし、観察という選択肢を選んだのは正解だったと今なら思えます。
デジャヴ
一応エンジニアなので観察より先に手を動かす必要があります。
最初はAPI開発やWebフロントなどをやっていたのですが、次第にIoT機器から来るconnectionのLoadBalancer改良したり、インフラ見たりしていました。
(AWS使い始めたら機器が繋がらなくなってC言語見てた時期もありましたね。)
あれ... これってワンオくぁwせdrftgyふじこlp
色々あって
スタートアップに入社して約2年後、家族が増えました。
本質はそこではないのですが、端的に言うと 私と仕事、どっちが大事なの? 問題が出題されました。
皆様はトロッコ問題というものをご存知でしょうか。
一人か多数人のどちらか選べという問題です。適当に石でも置いたら脱線してみんなHappyでは
これを応用したものが 私と仕事、どっちが大事なの? 問題になります。
自分にとって仕事より家族が優先ですし、法人はみんなで人格作れる[4]ので頑張ってというスタンスなので特に迷いはありませんでした。
...というのは少しだけ嘘で、個人的にも楽しい仕事だったので迷った時期がありました。
なので年収交渉などもしましたが、趣味の領域と被っていて休日が休日にならない問題とか、今後のキャリアを考えた結果、転職という道を選ぶことにしました。
一旦スタートアップの結論
技術スタックよりマネジメントの方が10,000倍大事ということが分かる世界だと思います。
余裕がない環境で数字に迫られながら急成長したい人は入社を考えるのもアリだと思いますが、そうでない人は落ち着いてゆっくり考えた方が良いと思います。
特に新卒は入社しないことをオススメします
懺悔
ついでで申し訳ないですが懺悔コーナーをください。懺悔します。
スタートアップは基本的に人が足りません。
実際問題キャパが全然足りませんでした。
(なんでも首突っ込むからだろボケというありがたいご意見は中途の皆様からは出てこないですよね☺️)
そこで思いついた解決策が知り合いをインターンで突っ込むなんですね。
Twitterという良くも悪くも人が集まっている場所があるので、FFで実務バイト探してそうな学生[5]を2人引っ張ってきました。
幸いにも自分より仕事ができる2人だったので超超超助かりました。
この場を借りてお礼申し上げます。
--- ここから懺悔 ---
結論から書くとインターン生置いて転職しました。
はい。ごめんなさい。ぐぅの音も出ないです。
せめてリアルで挨拶しようと思っていたのですが、都合が合わずシレッと消える感じになってしまいました。
大変申し訳ございませんでした。
転職するということ
転職と言ってもすぐ出来るわけではありません。
市場価値を知る
まずは自分の市場価値を確かめるため 転職ドラフト(紹介コード:NGYU)[6] を粛々とやっていました。
転職ドラフトはオファー時に年収が提示されるシステムとなっており、内定まで行かなくとも市場価値を知ることが出来ます。
(書類選考通過時に年収を知れるようなイメージです)
そもそも足跡つかない
当初はオファー云々の前にそもそもプロフィールを見に来ている企業が少ない状態でした。
そこで心当たりをいくつかピックアップした所、以下が浮かび上がりました。
- 年齢でフィルター
- RESUMEがイケてない
- そもそも実力不足
3については年齢対経験で無いだろうと思い2を改善した所、足跡率が体感3~4倍伸びました。(ここだけデータ取り忘れました)
1はどうしようにもないので諦めました...
足跡ついてもオファー来ない
転職ドラフト導入者数がそんなに多くない時だったと思います。
母数が少ない上、年齢フィルターかかっているので辛抱強く待つしかありませんでした。
余談
RESUMEは社会性ある系エンジニア向けに書いた方が反応が良く、何度も足跡が残っている企業からのオファー率が高かったです。
また、15時~16時の時間帯がよく閲覧されていました。
オファーが来たら
基本的に知らない会社から来るので、自分が興味ある分野とマッチすれば最初にカジュアル面談をします。
カジュアル面談は一方的に企業説明されたり、雑談したりが多かったです。
(担当といくら盛り上がっても興味ない企業は蹴りました。売り手市場って怖いね。)
カジュアル面談は絶対と言っていいほどした方が良いです。
Webに書いていない内容を話せたりロードマップなどを見せて頂けるので、今後何年所属できそうかある程度見当がつきます。
カジュアル面談で良さそうだったら
選考に入ります。
自分は転職エージェントと並行で行いました。(この時点で市場価値云々のフェーズは終わってました)
コーディングテストの後、並行で一次面接が多かったです。
コーディングテストについて
(面接は面白みがないので省きます)
コーディングテストは実務に関係あるようなものから全く関係無いものまでありました。
ここは賛否両論あると思いますが、自分のポリシー上実務に関係あるテストのみ行い、それ以外は選考ごと辞退しました。
自分を売る
物騒なタイトル付いてますが、要は自分の価値を決めるフェーズがあります。
ここで大事なのは価値を決めてもらうではなく、自分で自分の価値を決める です。
もちろん高すぎると買ってもらえません。需要と供給の世界です。
しかし安すぎても問題です。経営者からすると超お買い得値引きセール状態です。
そこで、前述した市場価値の話を思い出してください。
大体の市場価値が分かったので、それをベースに年収を決めます。
(自分はイメージしていたレンジ通りだったので、オファー金額と同額にしました)
年収を決めたら最終面接辺りで提示します。
これは「このぐらいの年収出せるなら雇われてやるよ」という意思表明です。売り手市場って怖いですね。
最終面接辺りで提示するのはタイミングが良いからです。
基本的に二,三次面接で終わると思いますが、カジュアル面談から考えると相当なコストが掛かっています。
企業も採用活動を長引かせたくはないので、この人絶対欲しいと思わせてから金額を提示することで多少高くても買ってもらえます。
内定承諾
ここは絶対妥協しない方が良いです。
妥協すると何年も人生を無駄にする可能性があり、本当にオススメしません。
弁護士ドットコムに入社しました
ちょっとだけ入社エントリ書きます。
なんか憧れるじゃん?
入社エントリ
2024年4月に入社しました。
BUSINESS LAWYERSという企業法務向けのサービスの中で、電子書籍周りを担当しています。
...担当していました。
入社から約半年、10月からLegal Brainという統合型AIリーガルリサーチツールのAI部分を担当することになりました。
経緯としては、社内で誘われたのと、社風にも慣れてきて断る理由がなかったのでやることにしました。
BUSINESS LAWYERSは1→10フェーズだったのに対し、Legal Brainは0→1フェーズの開発になります。
(なんでも屋になりかけてるような... 気のせいだと思いたい(デジャヴ))
長くなったのでこの辺はどこかで別途書こうと思います。
出オチ
入社5日目にして垢バレしました。
前職の公開リポジトリのコミットからそれっぽいアカウント見つけてX[7]フォローされました。
皆様ソーシャルエンジニアリングにはくれぐれもお気をつけください。
書いてて気づいた
正社員最年少らしいのでどう見ても身バレ確定です。本当にありがとうございました。[8]
最後に
エンジニアは基本的にコミュニケーション下手くそなので、技術より先に日本語を学ぶと100倍幸せになります。(主に周りが)
ということで心当たりある方はコミュニケーションを改めることを勧めます。
あと食事と睡眠はちゃんと取った方が絶対良い。
少なくとも日曜の午前4時まで夜通し執筆するような人にはなるな。
おじさんみたいになっちゃダメだぞ〜
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