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Amazon FSx for OpenZFSを使ってみた

2023/11/30に公開

Amazon FSx for OpenZFSとは

Amazon FSxサービスの一つで、最大512TiBのストレージが利用できます。

Amazon FSx for OpenZFS

身近なところでは、クラウドのストレージサービスや、社内のファイルサーバーのリプレース先が想定できる利用方法ではないかと思います。

設定で嵌ったところ

構成で、シングルAZとマルチAZを選択できるのですが、マルチAZの構成で構築をしたときに、生成されたエンドポイントでアクセスできないという状況になって随分と悩みました。

FSxのファイルシステムへのアクセスは、サブネットに対応するルートテーブルにルート設定を行うことで宛先を判別します。
これはマルチAZの場合も同様で、各サブネットに対応するルートテーブルにそれぞれルートが設定されます。

ここで勘違いをしてしていたのが、設定の時に選択するルートテーブルは、エンドポイントのための指定だと思っていたところです。

ネットワークとセキュリティの設定項目

新規作成の際にデフォルトで推奨される設定が自動で選択されると説明があるのも、勘違いした理由になります。

先述の通り、FSxにアクセスするルートはルートテーブルに設定されるので、ここで指定するルートテーブルは、選択した二つのサブネットに対応したルートテーブルということになります。

なお、この設定はファイルシステム構築後でも変更ができます。

ネットワークとセキュリティ
ルートテーブルを管理

コラボフローで使ってみる

Storage Gatewayの記事でも紹介しましたが、パッケージ版のコラボフローは、設定で保存先を変更することができます。

コラボフローサポートーストレージ設定

AWSのEC2上に構築したコラボフロー環境の添付ファイルの保存先を、Amazon FSxで設定したファイルシステムに変更することで、ファイルの実体をFSxに保存することができるようになります。

Storage Gatewayではファイル共有のユーザーIDでアクセスする必要がありましたが、FSxのファイルシステムへのアクセスはNFSクライアントを利用して行われます。
このため、NFSクライアントが必須の条件になりますが、ユーザーIDによるログインの設定は不要になります。

実際の動作

Storage Gatewayのように間にサーバーを挟まないので、ダイレクトに読み書きが行われます。
Windowsで構築したファイルサーバーと同じ感覚で利用できます。

速度に関してはスループットキャパシティの設定で調整できますが、高頻度の読みだしや大量のデータの読み出しがなければ、デフォルトの設定で問題ないと思います。

さいごに

Amazon FSx for OpenZFSは、利用したデータの量に対して料金が発生します。

設定で指定するSSDストレージ容量はクォーターで、最大利用可能な容量の設定です。

SSDストレージ容量設定項目

最低の設定容量が64GiBになるので、取り扱うデータの量が64GiBを超えている場合は、EBSの料金などと比較して利用の検討をしてみるといいのではないでしょうか。

コラボスタイル Developers

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