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AWS パートナーネットワーク入門

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AWSパートナーネットワーク(APN)について、先日入門のセッションを受けてきました。前職ではAWSパートナーとは縁が遠かったこともあり、事前のイメージとしてはAWSを使ってエンドユーザーのサービスを開発、運用するSIer向けのプログラムという印象を少し持っていました。今回セッションを受けてみて、AWSを業務に使っているならばどんな企業であっても参加するメリットがあると感じたので、少しまとめてみます。
なお、今回は自社でサービスを運用している事業会社のパートナーパスである「ソフトウェアパス」について着目して書いていきます。

AWS パートナーネットワーク(APN)とは?

https://aws.amazon.com/jp/partners/
AWSパートナーのグローバルコミュニティのことで、AWSパートナーになった際に参加するコミュニティのことです。参加することで様々な恩恵を受けることができ、一定のステージを進めたらAWSパートナーであることを明示することができることや、AWSを活用するための人材育成トレーニングプログラム、AWSを使ったサービスの案件の支援や技術支援などができるようになります。

AWSパートナーパス

AWSパートナーには様々なパスが準備されており、事業者ごとにそれぞれ適したパスを選択することになります。
https://aws.amazon.com/jp/partners/paths/
このうち、よく見かけるのが「サービスパス」だと思います。これはコンサルティング、プロフェッショナル、マネージド、付加価値提供再販サービスを提供するものとなっており、主にSIerのようなビジネスモデルの会社がこのパスを選択されるものと思います。私自身は、前職を含めてこのパートナーパスを選択されている企業とかかわりを持つことが多く、このイメージが強くありました。

様々なパスが準備をされておりますが、どれか一つだけを選択するものではなく、複数のパスを同時並行的に進めることが可能です。それぞれのパスにはステージが定義されており、それぞれのパスにあった条件をクリアしてくとステージが進み、受けられるベネフィットが増えていくということになります。

今回は、ほかのパスの中で「ソフトウェアパス」に着目してみます。

ソフトウェアパス

ソフトウェアパスは、AWS上で動作する、またはAWSと統合されたソフトウェアを開発とされており、要はAWS上で動作をするアプリケーションサービスを運用している会社ということになります。AWS上で運用しているSaaSを提供している会社がこのパスを選択することとなります。

ソフトウェアパスに登録する前にAPNに登録した時点でトレーニングクレジットやトレーニング割引などを受けることができますが、このパスを選択するとファンデーショナルテクニカルレビューを受けることができます。

ファンデーショナルテクニカルレビュー

https://aws.amazon.com/jp/partners/foundational-technical-review/

ファンデーショナルテクニカルレビューは、提出されたソフトウェアをAWSがセキュリティ、信頼せ、オペレーショナルエクセレンスという観点に基づいて状態を検証、レビューをすることになります。次のリンクでは、その検証する観点のチェックリストの解説がされています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/partner-hosted-ftr-requirements/

記事の中にも書かれていますが、このチェックリストはすべてをチェックするわけではなく、ソフトウェアによってはレビュー不要でスキップされるものがありますので、よくよく確認する必要があります。
このファンデーショナルテクニカルレビューは一度しか受けられないものではなく、何度でもレビューを受けることが可能です。また、セキュリティ、信頼性、運用に関するAWSの主要ベストプラクティスに重点に置かれたレビューとなっているため、たとえレビューを通ることができなかったとしても、指摘事項はソフトウェアの改善につながるヒントになります。このレビューを受けるだけでもAWSでSaaSを運用している場合には大きなメリットになりえるとも思います。
このファンデーショナルテクニカルレビューを通過すると。AWSパートナーバッジを利用することができ、AWSが認めたソフトウェアであると示すことができることになります。

まとめ

AWSパートナーネットワークはSaaSを運用している企業向けのパスが設定をされており、AWSからレビューを受けることで、ベストプラクティスに基づいているかの検証をしてもらうことが可能です。ベストプラクティスを確認しながらサービスを構成するものの、本当にこれであっているのだろうか…?と疑問に思うことは出てくるかと思います。私自身はそうでした。ファンデーショナルテクニカルレビューでは、その疑問点が解決してもらえるという点で大きなメリットであると強く感じています。
また、それ以外のベネフィットも魅力的で、初期投資も無料なのでAWSを活用するためのトレーニングプログラムによって、社員教育や資格支援、AWSとの協業や案件の提案、技術支援…AWSともにビジネスを拡大させようと思った場合には参加するメリットが多いと感じます。

入門セッションを聞いて、早速自社でもAPNに登録をしました。これまでよく知らなかった、検討もしてこなかったとしても、これを機にAPNについて調べてみてはいかがでしょうか。

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