AWS Storage Gatewayを使ってみた
AWS Storage Gatewayとは
Amazon S3やAmazon FSxにアクセスするためのゲートウェイを提供するサービスです。
NFSやファイル共有(SMB)の設定を行うことで、クライアントOSから普段利用しているインターフェースでS3のバケットにアクセスすることができます。
設定で迷ったところ
S3へアクセスするStorage Gatewayを実際に設定していくにあたって、迷った個所がいくつかあります。
- S3のバケットの設定
パブリックアクセスの設定で、許可の有無で迷いました。
結論としては、すべて拒否のデフォルト設定で問題ありませんでした。
- Storage Gatewayのネットワークの設定
エンドポイントのオプション設定で、インターネット経由とVPCエンドポイントの指定のどちらが良いのか迷いました。
S3を利用する場合、S3はVPCの外にあるサービスになるので、S3とVPCの間の通信のリスクに差はほとんどありません。
利用する環境の構成に合わせて選べばよいという結論になりました。
コラボフローで使ってみる
パッケージ版のコラボフローは、通常はコラボフローのインストールフォルダ内に添付ファイルも保存されますが、設定で保存先を変更することができます。
添付ファイルを利用する頻度が高い環境では、ファイルサーバーなど別のサーバーに保存するように設定を変更できます。
AWSのEC2上に構築したコラボフロー環境の添付ファイルの保存先を、Storage Gatewayで設定した共有フォルダに変更することで、ファイルの実体をS3やFSxに保存することができるようになります。
S3やFSxを保存先にする目的としては、コラボフローが稼働するEC2のストレージのサイズを最小限に抑えたり、利用を継続することで発生するサイズの拡張を考えなくても済むという点が挙げられます。
実際の動作
ファイルサーバーを保存先とした場合と比較すると、S3やFSxからStorage Gatewayが読み出す動作が入るので、少しタイムラグが発生することがあります。
Storage Gatewayはファイルキャッシュサーバーを兼ねるので、一度読み出されたファイルはキャッシュの有効時間内であれば、ファイルサーバーを保存先とした場合と同様の動作になります。
Storage Gatewayにキャッシュがない場合の動作
Storage Gatewayにキャッシュがある場合の動作
さいごに
便利なサービスであることは実感できましたが、利用は要件次第かなと思います。
サイズの大きいファイルを大量に利用するシステムであれば、保存先のサイズの管理から解放されるので一つの選択肢になると思います。
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