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初めてオンラインゲームジャムを開催してみた

2023/12/14に公開

はじめに

私が個人開発しているゲーム投稿サイト「GodotPlayer」にて、ゲームジャムを初めて開催してみました。私自身ゲームジャムに参加することはしばしばあったのですが、開催する側に立ったのは初めてでレアな体験をしたと思います。この記事ではどういったことを考えながら開催して、結果どうだったのかをまとめています。
https://godotplayer.com/gamejams/1

ゲームジャムをやろうとしたきっかけ

国内でのインプット/アウトプットの場として、Unityでしたら「unity1week」、Unreal Engineなら「UEぷちコン」など色々あると思うのですが、Godot Engineについて調べたところそういった場があまりなさそうでしたので、とりあえずやってみることにしました。
自分の中ではunityroomのunity1weekに憧れがあって、いろんな開発者が作品作ってプレイしあって楽しめるような場が魅力的に感じ、自分もそういった場を提供できたらいいなと考えていました。

なんとなく目標を立てる

  • Godot Engine公式のチュートリアルと有志が作ったチュートリアルを終えたあたりの人が、楽しく開発できる
    • 私自身Godot初心者なのですが公式チュートリアルをやった後何やったらいいんだろうと感じていたので、同じように迷った人がインプット/アウトプットできる場を提供できたらいいなと考えていました
  • Godot Engineに関する日本語の知見が増える
    • ゲームジャムに参加してもらう → 技術ブログを投稿してもらう → Godot Engineの国内知見が増える → Godot Engineを触るハードルが下がる → ゲームジャムに参加してもらう ... といった循環ができれば良いなと考えていました

アンケートを取ってみる

実際にやって人が集まらないと悲しい...と思ったのでアンケートをとってどれくらい人が集まりそうかをみてみることにしました。
https://twitter.com/plus_marumaru/status/1703296483473371219
「開催してほしい」に50票くらいあったので、やることを決めました。

レギュレーションや注意事項の案内を考える

itch.ioやunityroomを参考にしたところ、ゲームジャムのレギュレーションであったり注意事項を案内していたのでこちらも考えてみました。
インターネットの向こう側にいる人たちがどのような点に対して疑問を持つのか、どのような影響を与えてしまうのかを考える必要性を感じ、ここはどのように案内すればいいのか正解が分からずかなり不安でした。

  • 公式の2Dチュートリアルを事前に試してもらうように案内
    • もしかしたらGodotの日本コミュニティに大量の質問が来てコミュニティが辛くなってしまうかもしれない..と考え案内をしました
  • 色々制約が多いので注意事項を案内
    • 2023年9月時点で、Godot4系製のゲームをMacOSブラウザで遊ぶとめちゃくちゃ重たい現象があったり
    • itch.ioやunityroomと違ってまだまだ機能不足であったり
  • レギュレーションについて色々相談する
    • 遅刻OKなのか
    • 過去に使ったことのあるコードを流用していいのか
    • 他の人が作ったアセットやアドオンを使っていいのかとか

ゲーム投稿サイトの実装/テストをする

この当時はいろんな情勢がありGodot Engineに注目が集まっていたため、リリース速度が重要と考え機能や画面を絞り実装を行いました。

  • ゲームジャムTOPページ
  • ゲームジャム作品一覧ページ
  • ゲームジャムエントリー設定ページ

ゲームジャム関連のページは時間経過により表示する内容を変える(お題を表示したりしなかったり、次回開催時刻を表示したりしなかったり)必要があったため、時刻データを変えた機能テストを色々書いてました。これが結構厄介でした。

  • ゲームジャム開催予告期間
  • ゲームジャム開発期間
  • ゲームジャム相互プレイ期間
  • それ以外

ゲームジャムの開催期間を考える

これは私自身の経験談なのですが、社会人やっていると仕事でなかなか時間がとれなかったり、疲れてしまったりしてゲームジャムの参加を諦めてしまうケースがあります。なので平日に祝日がある週に狙いを定めました。

ゲームジャムの予告をする

Twitter、その他開発者コミュニティなどで予告をしました。

https://twitter.com/plus_marumaru/status/1708075076497940492

100リツイートくらいの反応でした。自分のツイッターフォロワー数からするとまあまあいい反応だったかも。
頑張って参加したいと言ってくれる人や、スケジュールの都合が合わない方などいろんな反応がありました。

  • MacOSで遊ばれる方から不満の声が出ないか
  • 自サイトのゲームファイルアップローダーが、いろんな開発者が作るゲームに対応できるか
  • unityroomサイト並みのゲームジャム機能が期待されているのではないか

など様々な懸念点があり、予告のお知らせを出すのにはかなり勇気が入りましたが
予告を出した後はもう後に引けないな...という気持ちになりゲームジャムやり遂げるぞ!という覚悟が決まりました。

いよいよ開始

Twitterや開発者コミュニティでお題をお知らせをします。
ゆるく敷居低く参加して欲しかったので、HelloWorldレベルでも良いので参加OK〜という感じにお知らせしました。

https://twitter.com/plus_marumaru/status/1718584204592820701

開催期間中は開発者の方が困りそうなことを先読みしてTIPSをお知らせしてました。

https://twitter.com/plus_marumaru/status/1718916466895163460
https://twitter.com/plus_marumaru/status/1719490053578346892
https://twitter.com/plus_marumaru/status/1720764786059985378

私の観測範囲内で、Godot4.xでC#で作ってしまいHTML5エクスポートができなくて苦しんでいた人を見かけてしまったので、もう少しいい周知方法なかったのかなとちょっと反省しています。

自分もゲームジャムの参加を試みた

自分も参加者として、ゲームジャムの温度感を掴みたかったんですが
オーバーワークとなってしまい、結局参加しませんでした
(この時体調不良などが重なり...)

これまで参加者側であり続けていましたが、いざ主催者側になると私が倒れてしまうと多方面でご迷惑をおかけすることになってしまうため、今回は参加せずイベントのコントロールに注力しました。
実際サーバーの監視などをしていたところ投稿サイト上で500系のエラーなどが散見されたため裏でサイトの修正など行なっていました。

ゲームジャム開発期間終了

どれくらい投稿していただけるのだろうかと不安に思っていましたが、終わってみたら開発期間終了時点で49作品も投稿していただきました。感謝の気持ちを抱きつつ、同時にGodotユーザーの熱量が伝わってきてとてもよかったです。

https://twitter.com/plus_marumaru/status/1721120729205547333

今後の課題

  • どのゲームも少なくとも誰かにプレイされフィードバックがもらえる
  • 作ったゲームの評価が客観的に分かる
  • ゲームを楽しくできるライブラリを提供する
  • ゲームジャムに参加して得た知見・体験・工夫などを参加者が公開してくれるように促す
  • ゲームのコメントに対してリプライができる
  • 異なるレギュレーションのゲームジャムを開催できる

今のところこんなことを考えてます。GodotPlayerについては無理のない範囲で細く長く開発できたらいいと考えていています。

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