開発行動指針「Project Core Value」浸透推進メンバー2期生としての活動を紹介します
はじめに
こんにちは!
プロダクト開発部バックエンド開発グループでエンジニアをしております、しままりと申します。
今回は チームココナラ流・開発行動指針「Project Core Value」(以下、PCV)」 の浸透推進チームメンバー2期生として活動した内容を紹介させて頂きます。
PCVとは?
「バリューを開発組織でどう実践するか?」を表現したもので、「最速で最大の価値を提供する」ための16の行動指針から成り立っています。
取り組みのゴールは、作った行動指針が現場で浸透し、それによって「あ!うちの開発組織の雰囲気、変わったな!」と実感が持てるようになること、その状態が維持されること。ただ掲げるだけでなく、日々の開発の現場で使われて、意識と行動が変わっていくことを目指しています。
開発業務を通して感じたPCVの重要性
PCVが策定される以前は、私自身もプロジェクトにアサインされた時どう動けばいいのか悩むことがありました。
例えば、未確定の仕様がありPdM確認が必要な場合に、忙しそうでなかなか声をかけられず待ちの姿勢になってしまい、結果タスクの進捗が遅れてしまうことがありました。
その後、PCVが策定され徐々に開発組織に広まる中で、PCVを意識した行動で少しずつ課題を解決できるようになりました。
PCVの 「自分が責任者のつもりでやる」 「どうすべきかを提案しよう」 を意識することで、以前は「PdMに決めてもらう」だったが、以後は「決まっていなかったらこの案を提案しよう。その上で、仕様確定を促そう」に変わり、よりスムーズにタスクを進めることができました。
PCVを意識した行動によって開発業務がよりスムーズになることを実感し、今度は浸透推進チームとしてPCVを開発組織全体へ浸透させていく側になりました。
浸透推進チームとは?
開発組織全体のPCV浸透の旗振り役を担うチームです。
オーナーとメンバーで構成しており、オーナーはPCV浸透推進プロジェクトの全体進行、メンバーは施策の企画・運用を担当しています。
メンバーは開発組織から選出され、PdM、エンジニア(フロントエンド、バックエンド、アプリ)、デザイナーから5人のメンバーが参加しました。
浸透推進チームの活動から得られたこと
私はバックエンドエンジニアとして開発業務を主に行っているため、PCV浸透推進のような開発組織全体に関わる取り組みは最初のうちはイメージが湧かず、自分にできるのか不安もありました。
ただ、取り組みを進めていく中で普段の開発プロジェクトの進め方と近い部分が多いと感じました。
達成したい目標に向けて何をするべきか皆で話し合いながら企画を考え、企画を立てたらプランをたて、実施しました。今はプロジェクトを進める上で必要な経験をPCV浸透推進チームの活動の中で経験できたと感じています。
PCVに関するこれまでの活動
ココナラでは2022年に多様なバックグラウンドのメンバーが全力でミッション実現に向かうための開発行動指針としてPCVを策定し、2023年はPCVを社内で浸透させるため「浸透推進チーム」が主体となって様々な取り組みを実施してきました。
その結果、社内でPCVが共通言語として定着してきており、2023年からは1期生からバトンタッチして2期生が活動を継続してきました。
※ 1期生の取り組みについてはこちらの前編・後編の記事で紹介しています。
2期生の主な活動
2期生の重要ミッションは、
「1期生が作り上げたモメンタムと成果を 継続・拡大 させ、継続効果を生む仕組みと運用づくり」
でした。このミッション達成のために主に2つの施策に取り組みました。
1. PCVオンボーディング
新入社員と既存社員の「差」を埋めたい
1期生の取り組みの結果、既存社員には定着しつつあるPCVですが、新入社員向けのフォローができておらず既存社員と新入社員の間でPCVへの理解度の差が生まれていました。
そのため、組織全体としてPCVの理解・浸透を促し共通のオンボーディングの仕組みを作成することが必要な状況でした。また、2023年から新卒の入社がスタートしたこともあり、新卒社員向けのオンボーディング企画も急務でした。
目指すは「自分の言葉で語れる状態」
新入社員が、入社3ヶ月後に 「PCVを自分の言葉で語れる状態」 「PCVを理解・実践し、内省できる状態」 になっていることを目指しました。
そのため、PCVを体現することのイメージをより持ってもらいやすい内容にする必要がありました。
2. PCV表彰会
ロールモデルを可視化する
PCVを体現できるロールモデルを可視化することで、組織内のPCV体現の再現性を高めモメンタムを拡大させて行きたいという思いがあり、表彰会を実施することになりました。
受賞者の選定はオーナーが、メンバーは表彰会の企画・演出を担当しました。
再現率UPを目指す
表彰会を通して 「組織のPCV再現率をあげる」 ことを目指しました
そのため、 表彰会の後も表彰者からの学びが残り、表彰者の良いスタンスを組織に広げるための工夫をすることが重要でした。
1. 「新入社員のPCV理解度UP」PCVオンボーディング
新卒社員と中途社員向け別々のオンボーディングプランを企画・実施しました。それぞれ紹介します。
① 新卒社員向けオンボーディング
新卒社員には3部構成でオンボーディングを企画しました。
No | 内容 | 詳細 |
---|---|---|
1 | PCVインプット | ・PCVについてインプット ・気になるPCVについてディスカッション ・宿題(先輩へのインタビュー)の説明 |
2 | 中間発表 | ・1回目オンボーディングからPCV意識・発揮できたかのヒアリング ・宿題(先輩へのインタビュー)の進捗確認 |
3 | インタビュー結果の発表 | ・インタビュー内容を所属Gマネージャー・メンターの前で発表 |
工夫したところ
新卒社員ということもあり、業務のなかでPCVをどう発揮していくのかイメージが難しいこともあると考え、イメージが湧きやすくなるような工夫をしました。
- PCVのDo&Don’tを作成
業務でよくあるシチュエーションの中でPCVを発揮した場合・発揮しなかった場合でどんな結果になるのかがわかりやすくなるようにDo&Don’tを作成しました。
- PCVを発揮している先輩へのインタビュー
PCVを発揮している先輩にインタビューをして頂き、普段どんなことを意識しているのかをヒアリングしてもらうことでPCV実現のイメージを持ってもらいやすくなるようにしました。
インタビュー項目を元に結果を発表をしていただきました。
実施結果
最後のインタビュー結果の発表時には、新卒社員の方から以下のような発表内容がありました。
-
先輩社員がPCVの 「「誰か?」ではなく自らアクションしよう」 を発揮できているのは、仕事を「自分ごと化」できているからだと話を聞いていて感じた。自分には関係ないと思ってしまうようなことも意識を向けていこうと思った。
-
日頃のSlackでのテキストコミュニケーションがマメで丁寧な理由が、 「相手の立場に立って会話しよう」 を意識しているからだと気づいた。
-
自分の意見を提案する時、先輩は相手が意思決定だけ行えば良い状態で提案をしていた。自分ももっと 「考えぬく」 ことを意識して提案していこうと思った。
先輩の行動から自分自身がPCVを発揮するアクションがイメージできており、PCVを理解し内省できる状態になっていると感じました。
また、発表の合間の質疑応答では、同期/オーナー/メンター/推進チームからといろいろな角度からコメントがあり、特に新卒同期同士で質問が飛び交っていてお互いの発表から刺激し合っている関係がとても良いなと感じました。
② 中途社員向けオンボーディング
中途社員には2部構成でオンボーディングを企画しました。
No | 内容 | 詳細 |
---|---|---|
1 | PCVインプット | ・PCVについてインプット ・感想共有ワーク ・振り返りワークの説明 |
2 | 振り返りワーク | ・プロジェクトで発揮できた・発揮できなかったPCVを振り返る |
工夫したところ
ココナラでは毎月のように新入社員の方が入社されるため、PCVオンボーディングも毎月発生することになります。ゴールを達成しつつもできるだけ運用・型化しやすいものを意識して企画しました。
- 感想共有ワーク
1回目のオンボーディングは「前職の行動規範をアンラーニングし、PCVにアップデートしてもらう」ことを重点におき、入社して1週間で開催しました。
そのため、感想共有ワークの中で「自分や前職での価値観と比較して同じであるか?違いはあるか?」という質問項目を作り、違いを意識してコミュニケーションを取ってもらうように意識しました。
- 振り返りワーク
新入社員の方が一連のプロジェクトを経験し終えてからPCVの振り返りができるように、2回目の開催は4ヶ月後に設定しました。
これにより、プロジェクトで感じた課題を解決すること=PCVの体現することが繋がるように意識しました。
また、振り返りワークの内容は、1期生の取り組みでも実施したPCV理解ワークをもとに作成し、既存社員と同じワークを経験することで共通認識を作るようにしました。
実施結果
感想共有ワークでは、前職との違いや前職の経験からも大事だと思うPCV、今まで意識してこなかったPCVについて様々な意見が出ており、前職の行動規範からPCVにアップデートする時間にできていたと感じました。
また、振り返りワークでは、既にプロジェクトを経験しているからこそ、あの時PCVでいうこれを実施していればもっとよくなっていたかも!次のプロジェクトではこれをやってみよう!とPCV体現=具体的なアクションに繋がっていました。
2. 「組織のPCV再現率UP」PCV表彰会
表彰会は以下のような流れで全体通して30分で収まるように実施しました。
No | 内容 | 詳細 |
---|---|---|
1 | 開会の挨拶 | |
2 | PCV表彰会の説明 | ・PCV表彰会とは? ・賞と選考方法について説明 ・賞状紹介 ・ノミネート者紹介 |
3 | サポートPCVマスター受賞者発表 | ・投票コメント紹介 ・賞状授与 ・受賞コメント |
4 | 他のサポートPCVマスターノミネート者へのコメント紹介 | |
5 | PCVマスター受賞者発表 | ・賞状授与 ・受賞コメント |
6 | 他のPCVマスターノミネート者へのコメント紹介 | |
7 | 閉会の挨拶 |
工夫したところ
-
皆の推薦・投票を選考に反映させたこと
ノミネート者は皆の推薦から選出し、受賞者も皆の投票を最も重視して決定しました。
これは、組織から満遍なく活躍した人を見つけ出したいという思いから、マネージャー・メンバー関係なく皆から推薦をもらいました。
また、目立つ人が単に表彰されるというアンバランスなことにならないように調整しつつ、組織の皆の投票を重要視し「仲間からそのスタンスが真に認められている人」を受賞者に選べるようにしました。 -
サポートPCVマスターという賞を作ったこと
PCVを体現したPCVマスターという賞だけではなく、メンバーのPCV体現をサポートしたサポートPCVマスターという賞を作り、PCV推進を支えてくれるメンバーの方にもスポットが当たるようにしました。
-
ノミネート者も紹介したこと
PCVの体現者をより多く紹介し組織に根付かせ、再現性を高めるためにも、受賞者だけでなくノミネート者も合わせて発表し、できるだけ多くの方にスポットが当たるように意識しました。
-
受賞した方から学べることを「明日から真似したいPCV発揮」で紹介
明日から真似したいPCV発揮を紹介することでPCV発揮のイメージを持ってもらいやすくし、組織内のPCV体現の再現性を高める工夫をしました。 -
賞状を作成して受賞に特別感を演出
表彰会を特別なものであることをわかりやすく伝えるためにも、今回の表彰会用に賞状を作成しました。
デザインはココナラ出品者さんのS ART DESIGNさんに依頼をさせていただき、PCVや賞の意味をお伝えしたところ素敵なデザインの賞状を作成してくださいました!
表彰会の様子
オフィスのイベントスペースに集まって頂き、表彰会を実施しました。
サポートPCVマスターから順番に発表を行い、受賞された方々には賞状をお渡ししました!
最後に、最もPCVを体現したPCVマスター の発表が行われました!
実施結果
表彰会実施後にアンケートを実施し、その結果から当初のゴールを達成できた内容になっていたと思いました。
表彰会に寄せられたコメント
- 身近なメンバーが受賞していて、良い刺激になりました!
- どういった行動が賞賛されているのかが具体でわかったので、実践を意識しやすくなりました。
- 普段からお世話になってる人が表彰されていて、納得感のある表彰でした。真似るべき箇所の説明も良かったなと思います。
- 今までになかった、周りの普段接するメンバーからの投票で決まる点が、普段の行動を意識するきっかけになりそうです。
まとめ
PCV浸透推進メンバーとしての活動を通して、PCVについてより深く考える機会も多く、自分自身ももっとPCVを体現していこうという意識を高めることができました。
また、企画を考える際には目的達成のためにどうしたらいいのかメンバーで何度も話し合い、オーナーにも壁打ちをさせて頂く中で自分たちでも納得するような答えが出せる瞬間があり、皆で1つのことを作り上げる楽しさを実感する中で自分自身も成長することができました。
今はPCV浸透推進チームは2期生から3期生にバトンタッチし、新しいメンバーで推進活動を進めています。
現在私は推進浸透チームではなくなりましたが、引き続き組織の一員としてPCV浸透に貢献できるように頑張っていきたいと思います。
さいごに
ココナラでは、組織をよりよくするための取り組みも積極的に進めています。
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