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技術ブログに書けることがないわけない!

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こんにちは。
インフラ・SREチームマネージャーのよしたくです。

はじめに

「技術ブログには何を書いていいかわからない」

技術ブログの運用をしているとこのような声を聞いたり、自身がこのように思ったりしたことがあるのではないでしょうか。
これに対しては持論があって、

「どんなエンジニアでも、アウトプットできる何かを持っている」

というものです。しかし、それを阻害する要因の方が強く出てしまうため前述の気持ちに行き着いてしまうのだと考えています。

本記事では、これまでの経験をベースとして、実際に聞いた意見とそれに対してどう考えるのが良いのか、ということについてラフに記述していきます。

前提

  • 全体として企業ブログであることを前提としています
  • 企業ごとにブログポリシーがあり、考えが当てはまらないものがあります

阻害要素とそれに対する持論

同じようなテーマで書かれた記事が存在する

持論: どんな記事でもN番煎じ、必ず執筆者色が出る

同じテーマだったとしても執筆者の持っている課題、背景、テーマが異なるので、それぞれに異なる記事ができるはずです。
例えば「データベースのバージョンアップ」というテーマだったとしても

  • クラウドなのかオンプレミスなのか
  • 稼働中のシステムなのか開発段階のものか
  • エンジンはなにか
  • バージョンアップ対象とするデータベースはいくつあるのか
  • 進めている人数はどれくらいいるか
  • 完了までの期間はどれくらいを見込むのか

など、ここに挙げただけでも数多くの要素の組み合わせが存在し、それが完全に一致することはほとんどないのではないでしょうか。

また、技術ブログの面白さが詰まっているところは「どのような状況でどうアプローチしたのか」というところだと考えています。
これは会社によって組織体系や企業風土が異なるので、取り組みの内容がほかと同じになることはないと考えているからです。同じテーマの記事を3つほど読み比べてみると、ここに違いを感じられるのではないでしょうか。

では仮に、課題も背景もアプローチも全く同じ記事があったとしましょう。これではさすがに執筆する意味がない・・・ことはないですね。
それはなぜかというと、執筆者の特性が記事に表現されるからです。以下のような要素が一例となります

  • 手順を記載するときに、実際のキャプチャをたくさん貼付する
  • 文章を会話調にして、ラフなイメージを与える
  • 箇条書きを多用して、通常の文章はシンプルに見せる

私はもっと極端に、「そもそも世界には無数にブログが存在し、そのなかで自分が初めて書くような記事は0.01%もない」と考えているので、この阻害要因にたどり着くことはないです。

なにを書けばいいのかわからない

持論: 日々の実績から掘り出す

仕事をしているということは、1週間というスパンで見れば何かしらの実績をあげているとみてよいはずです。実績というと堅苦しいですが、取り組んだことを羅列してみましょう。それぞれ苦労したことやその対処を整理してみます。一例は以下のような形です。

  • RDSバージョンアップの準備を進めた
    • 開発環境をxxからyyにあげた
      • すんなりできた
        • それはなぜか:過去のドキュメントがよくできていたから <- 1
    • yyバージョンでテストを行った
      • すごく時間がかかった
        • 最初手動だったのを少し自動化したら多少はラクになった <- 2

この例でいくと1、2とそれぞれポイントを打っているところが、ブログのテーマになり得ます。
1のようにうまくいったことの場合は、うまくいったのはどうしてだったのかについてを、2のように苦労したことの場合は、どうして苦労したのかやどのように自分は対処したのか、といったことをテーマにすることができます。

実は上記のような取り組みは、個々のPDCAサイクルを回している(自分自身の成長の記録であったり、次に取り組むときに何を意識するのが良いかを整理している)ことになっています。そのため、単純にブログのテーマを引き出しているだけでなく、個人の業務効率化や目標達成への道のりを整理することにもつながっていると思います。

ブログに書けるほどのことをやっていない

持論: 基礎なくして応用はない

「隣の芝は青い」といったもので、大抵は自分の取り組みよりもすごいものがたくさんあるという考えに陥りがちです。が、ブログを書くときくらいは自分を大きくみせましょう!
自分がアタリマエだと思っていることでも、必ず誰かの学び・知見となります。
そして、エンジニアリングとはそのアタリマエを積み重ねていくことこそが重要であり、基礎なくして応用など存在しません。

また、そもそもこの記事をよく見返してください。実はまったく大したことを述べていません。
こんな記事でも大丈夫なのです。ハードルを感じる必要はありません!

なぜ技術ブログを書くのかわからない

持論: 執筆を通して技術スキルの向上につながる

そもそもモチベーションがないというパターンに当たるのがこのタイプだと思います。
「そもそもブログを書く意味があるのか」という意見がありますが、これに対しての理由はシンプルで上記となります。もちろん企業としては採用ブランディング等の理由があるので、この内容は個人に焦点を絞ったものとなります。
ブログを書く程度ではスキルなんてあがらない、という考えもあるかもしれません。しかし、技術ブログというものの性質から作成する過程で、以下のようなスキルは大なり小なり向上しているはずです。

  • 人に伝わるわかりやすいドキュメントを書く
    • 全体の構成をどのように組むのか
    • 1文の長さ、前後の文のつなぎ方
  • 記載する技術について理解を深める
    • いざ書こうと思ったら意外とあいまいなことに気づいて調べ直す
    • 誤ったことは発信できないので、一次情報を読み返す

また、エンジニアにとってはドキュメントを作るスキルはかなり重要なものであることが多いです。
技術ブログでは伝わりやすい文章を書く必要はあるものの、ある程度自由に記載できる枠組みであるので、ちょうど良い練習台にもなるはずです。

おわりに

自身の経験から、ブログが書けないという声に対してのアプローチをいくつか記載してみました。
ちょうどこの記事にも書いてあるとおりで、似たようなことをテーマとして別の切り口、別の意見のあるものが多く存在するため、ある考えをまとめたものとして捉えてもらえればよいかなと思います。

ここまで御覧いただきありがとうございます。
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