Professional ChromeOS Administrator を受験してみた
こんにちは。クラウドエース株式会社で Google Cloud 認定トレーナーをしている廣瀬 隆博です。近日中にカボチャなメタルバンドの講演を観に行く予定があり、最近は上機嫌に過ごしております。数年ぶりの来日なので楽しみ🤘
さて、実は上機嫌な理由がもう一つあります。いつの間にか提供されていた Professional ChromeOS Administrator を試しに受けてみたところ、見事に合格したんですね。何も準備していなかったのに取得できたのは素直に嬉しいところです。
ところで、この試験は過去に受験した Google Cloud 認定試験とは少し試験環境が異なっていました。今回の記事では、私が実際に受験してみて感じた試験環境の違いを中心に記載していこうと思います。
試験概要
本記事は試験環境が主題ですが、その前に そもそもどんな試験なんだ? ということに少し触れておきましょう。
上記の公式サイトには「Google 管理コンソールに関連するインフラストラクチャやサービスの設定、導入、メンテナンス、トラブルシューティング、セキュリティ対策、管理などを実施できる必要があります。」と書かれています。実際に受けてみた感じでは、Google 管理コンソールを用いて ChromeOS を管理・運用するための知識が問われる 印象でした。
ChromeOS の初期設定、更新適用の制御、紛失時の遠隔ロック、利用者変更に伴う再設定など、企業でパソコンの管理をしたことのある方には馴染みのある運用作業ですね。最近だと Mobile Device Management(以下、MDM)を用いた会社支給の電話を管理する仕組みにも近しい印象を受けています。
私自身、数百台のパソコンを管理した経験はありますが、MDM は未経験でした。ChromeOS については、なんと触ったことがありませんでした。 この状態で合格できたのは、パソコン管理の経験と、Professional Workspace Administrator の受験によって得た知識が活きたのだと思います。
なお、一部の記事にはハンズオン ラボによって実際の Google 管理コンソールを操作する試験があると記載されていますが、本記事執筆時点では ハンズオン ラボはありませんでした。
試験環境
さて、ここからが試験環境に関する内容ですね。Google Cloud の試験とは 細かいところが少しずつ違う ので、同試験の受験経験者にとっては「へぇ、そうなるんだ」と感じる内容だと思います。
試験申し込み
最初は、試験アカウントの作成と試験の申し込みですね。
Webassessor アカウント
本試験の申し込みには、Google Cloud 認定試験と同じく Webassessor を使用します。同試験を英語で受験したことがある方はご存じかもしれませんが、言語ごとに Webassessor のアカウントを別に作る必要があるんですね。そのため、Webassessor のアカウントを 2 つお持ちの方もいると思います。
今回の Professional ChromeOS Administrator では、新たに ChromeOS 用の Webassessor アカウントが必要 となります。私はこれでアカウントが3つになりました。
試験方式
本試験は リモートからのオンライン監視のみ 提供されています。つまり、試験センターで受験することができません。普段から試験センターをお使いの方はご注意ください。
画像は試験の申し込み画面ですが、私は既に受験済みなので、まだ受験されていない方とは少し画面が違うかもしれません。とはいえ、Google Cloud 認定試験とは異なり、オンライン監視しか選択できないことが分かります。
<更新>どうやら試験センターでの受験も可能となったようです。自宅で試験環境を整えるのが難しい方には朗報ですね。
なお、公式サイトによると、2024 年 1 月末まで無料で受験 できるそうです。せっかくなので期間内に受験したいですね。
生体認証登録
こちらは Google Cloud 認定試験と同じですね。カメラを用いて受験者の顔写真を登録するものです。手順などは割愛しますが、画面通りに操作すれば良いので特に困ることはないと思います。
試験当日
最も困惑したのが試験当日でした。
Webブラウザ
Google Cloud 認定試験とは異なり、セキュア ブラウザが起動しません。 Webassessor にアクセスしている Web ブラウザ上で試験が開始します。
ここが一番ビックリしたところですね。Webassessor にはセキュア ブラウザに関する記述があるので、いずれセキュア ブラウザでの受験となるのかもしれません。現在はセキュア ブラウザのインストールボタンがないので、改めて見てみると 現時点ではセキュア ブラウザを使わないんだな と感じます。
身分証明書と試験環境の確認
Google Cloud 認定試験とは異なり、身分証明書と試験環境の確認がありません。 上記の Web ブラウザとあわせて当時の印象ですが、いきなり試験が始まった という感じでした。
とはいえ、今後は身分証明書と試験環境の確認が必要になるかもしれません。試験環境はクリアにして、すぐに提示できる場所に身分証明書を用意しておくべきだと思います。
遠隔監視
試験を進めていると、カメラの映像が届いていない と試験が中断になりました。どうやら、受験に使用した PC において、監視を阻害するプロセスが稼働していたようです。なぜこれまでは大丈夫だったんだろう?と思い返してみたところ、セキュア ブラウザの要否 だろうという結論に達しました。セキュア ブラウザが起動する際に、試験にとって有害と思われるプロセスの停止処理が発生するのですが、そのおかげで正常に受験できていたんだろうという想定ですね。
この事象を解消するために小一時間ほど消費してしまったので、今後受験される方は PC で稼働しているプロセスにご注意ください。試験開始時の動画やチェックボックスで説明があるように、疑わしいプロセスを全部止めてしまえば大丈夫だと思います。
試験後
大したことではないのですが、試験後に Webassessor の画面では合否が確認できないようです。
代わりに、メールで合否が届きました。 この結果は暫定であり、承認されてから合格証書が発行されることは Google Cloud 認定試験と同様ですね。
合格証書
Google Cloud 認定試験と同様に Credential.net へ合格証書が登録されます。 強いて言えば、発行者が Google Cloud
ではなく、ChromeOS
となっていました。気になる方は私の合格証書をご確認ください。
まとめ
Professional ChromeOS Administrator 認定試験において、これまでの Google Cloud 認定試験とは異なる点を説明してきました。セキュア ブラウザが起動しないことによって色々な事象が起きた ので、これらを覚えておくと試験がスムーズに進むでしょう。
ChromeOS を管理されている方にとっては興味深い試験だと思いますので、是非とも 2024 年 1 月末までの無料期間中 にチャレンジしてみてください。
クラウドエース株式会社 Google Cloud 認定トレーナーの廣瀬 隆博がお届けしました。また次の記事でお会いしましょう。
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