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Java の環境構築方法(M1 Mac,Java 21)

に公開

はじめに

こんにちは、クラウドエースの許です。
今回は Java 21 の環境構築方法を紹介していきます。
Java の環境構築の記事は意外と少ない(執筆主調べ)と感じたので、こちらを参考に構築していただければと思います。

前提環境

  • 環境: Mac M1Pro
  • IDE: IntelliJ 2025.1 (Visual Studio Code でも問題ない)
  • JDK: Java 21
  • shell: zsh
  • distribution: Temurin

環境構築手順

Java の環境構築は意外と簡単にできます。
以下の 3 ステップで完了します。

  1. ディストリビューションのインストール
  2. zsh の設定に PATH を通す
  3. Java バージョンが正しくインストールされているかを確認

ディストリビューションのインストール

Java の開発(実行だけなら JRE でも可)には JDK ディストリビューションが必要です。
なので、まず JDK ディストリビューションをインストールします。

ディストリビューションにはいくつか種類があり、どのディストリビューションを採用するかは個人の好みによるところが大きいです。(どれを使うかで宗教戦争が起きたりとか…)
公式である Oracle の JDK ディストリビューションを採用したいところですが、Oracle JDK は商用利用に関してはライセンス料が発生してしまうので、今回は私がよく利用している Temurin を利用します。
Temurin は Eclipse Foundation が提供している JDK ディストリビューションで、商用利用も無料でできるので、安心して利用できます。

  1. Temurin の公式サイトにアクセスして、macOS aarch64 の JDK をダウンロードします。(もし、CPU が Intel の場合は、x64 系の JDK を選択してください。)

    • インストールするのは pkg がおすすめです。
  2. ダウンロードした pkg を開くと自動的にインストーラーが立ち上がります。

    • インストーラーの指示に従ってインストールを進めてください。
    • インストーラーが勝手に適切な場所に関連ファイルを配置してくれます。

zsh の設定に PATH を通す

Mac の場合、デフォルトのシェルは zsh なので、その zsh の設定を管理している .zshrc に設定を記載して、PATH を通します。

  1. ~/.zshrc を開きます。

    • .zshrcがない場合は、touch ~/.zshrc 等で作成してください。
  2. 以下の内容を、追記します。

    export JAVA_HOME=$(/usr/libexec/java_home -v 21)
    

    もしくは

    export JAVA_HOME=/Users/{user名}/Library/Java/JavaVirtualMachines/temurin-{インストールしたバージョン}/Contents/Home
    
  3. 設定を反映させます。

    source ~/.zshrc
    

Java バージョンが正しくインストールされているかを確認

  1. ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行します。

    java --version
    

    java -v は使えません。

  2. 以下のような出力がされれば、インストールは成功です。

    openjdk 21.0.7 2025-04-15 LTS
    OpenJDK Runtime Environment Temurin-21.0.7+6 (build 21.0.7+6-LTS)
    OpenJDK 64-Bit Server VM Temurin-21.0.7+6 (build 21.0.7+6-LTS, mixed mode, sharing)
    

まとめ

Java の環境構築は意外と簡単です。
皆様の環境構築の一助となれれば幸いです。

余談

用途によっては Java バージョンを使い分けたいケースも出てくるかと思います。
簡単に利用する Java バージョンを切り替える方法を余談として紹介します。

複数の Java バージョンを瞬時に切り替える

複数のバージョンを利用するためにも、まずは別の バージョンの JDK をインストールしないといけません。
上記の手順をもとに、別のバージョンの JDK をインストールしてください。
この解説では、LTSである Java 8, Java 11, Java 17 をインストールされている体で進めます。

.zshrc に以下の内容を追記します。

# 各バージョンのJAVA_HOMEを設定
export JAVA_21_HOME=$(/usr/libexec/java_home -v 21)
export JAVA_17_HOME=$(/usr/libexec/java_home -v 17)
export JAVA_11_HOME=$(/usr/libexec/java_home -v 11)
export JAVA_8_HOME=$(/usr/libexec/java_home -v 1.8)

# Java Versionの切替エイリアスを設定
alias java21="export JAVA_HOME=$JAVA_21_HOME"
alias java17="export JAVA_HOME=$JAVA_17_HOME"
alias java11="export JAVA_HOME=$JAVA_11_HOME"
alias java8="export JAVA_HOME=$JAVA_8_HOME"

内容を保存し、内容を適用します。

source ~/.zshrc

こうすることで、java21 , java17 , java11 , java8 とコマンドを実行することで、簡単に Java のバージョンを切り替えることができます。

$ java --version
openjdk 21.0.7 2025-04-15 LTS
OpenJDK Runtime Environment Temurin-21.0.7+6 (build 21.0.7+6-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Temurin-21.0.7+6 (build 21.0.7+6-LTS, mixed mode, sharing)

$ java17
$ java --version
openjdk 17.0.14 2025-01-21
OpenJDK Runtime Environment Temurin-17.0.14+7 (build 17.0.14+7)
OpenJDK 64-Bit Server VM Temurin-17.0.14+7 (build 17.0.14+7, mixed mode, sharing)

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