Google Cloud の無料枠紹介
はじめに
2024年度にクラウドエース株式会社に新卒入社しました、第二開発部の三浦と申します。
クラウドの時代において、多くの企業や個人がその利便性とスケーラビリティを活用しています。Google Cloud は、その中でも特に人気のあるプラットフォームの一つです。
しかし、初めてクラウドサービスを利用する際には、コストが気になることもあるでしょう。そのため、Google Cloud はお試し用に無料枠を提供しています。
また、使ったことのない初心者の方は、この無料枠を活用して Google Cloud の基本的な機能を試してみることができます。
本記事では、Google Cloud の無料枠について詳しく紹介し、どのように利用するかを初心者の方向けにもかみ砕いた解説をします。
対象読者
- Google Cloud に触れたことがない方
- Google Cloud を試したい方
- 様々な Google Cloud のサービスを知りたい方
Google Cloud の無料枠の存在
Google Cloud は、新規ユーザー向けに無料枠を提供しています。これにより初めて Google Cloud を利用する方でも、コストを気にせずに様々なサービスを試すことができます。
無料枠の内容
無料トライアル: 新規ユーザーは、最初の 90 日間で使用できる $300 のクレジットを受け取ります。このクレジットは、Google Cloud のほぼすべてのサービスに使用可能です。
下記の「Google Cloud の無料トライアル」のところで詳しく紹介しています。
常時無料枠のサービス: 一部の Google Cloud サービスは新規ユーザー向け無料トライアルの終了後も、一定金額に達するまでの利用料を無料枠として常時無料で利用できます。
下記の「Google Cloud の常時無料枠サービス紹介」のところで詳しく紹介しています。
どちらの無料枠を先に?
無料トライアルを先に使うことで、Google Cloud の多くのサービスを試し、最も価値のあるサービスを見つけることができます。
以降の説明は、ゲームの体験版をたとえに用いて解説します。
幅広いサービスを試せる
無料トライアルは、ゲームの「フル機能体験版」のようなものだと考えることができます。この体験版を使うことで、ゲームの全ての機能やレベルを試すことができ、どの部分が自分に合っているかを把握することができます。
実際のコストを把握できる
トライアルを使うことで、ゲームのフルバージョンを購入する際の実際のコストを試算できます。これにより、将来的にどれくらいの費用がかかるかを予測しやすくなります。
期間限定が決まっている
無料トライアルは、ゲームの体験版と同じように期間限定です。この期間を無駄にしないためにも、まずクレジットを使って積極的にサービスを試すことが重要です。
高度な機能を試せる
無料トライアルを使うことで、ゲームの全てのレベルやキャラクターを試すことができます。これにより、より深くゲームの楽しさを理解することができます。
学習と評価の機会がある
トライアルを使って実際にサービスを利用することで、ゲームの操作方法や攻略法を学ぶ良い機会となります。また、実際の使用感を評価することができます。
クレジットの消費: 常時無料枠のサービスを超える利用や有料サービスを利用すると、自動的に無料トライアルクレジットが消費されます。これを避けるためには、無料枠内での利用に留めるよう注意が必要です。
Google Cloud の無料トライアル
Google Cloud 無料トライアルは、Google のクラウドを一定期間無料で試すことができるプログラムです。これにより、初めてクラウドを使う方でも気軽に始めることができます。
ここではその無料トライアルについて詳しく紹介します。
無料トライアル
無料トライアルにサインアップすると、最初の 90日間で使える $300 のクレジットがもらえます。このクレジットを使って、Google Cloud のさまざまなサービスを試すことができます。
利用条件
無料トライアルを利用するには、以下の条件を満たしている必要があります。
- 以前に Google Cloud、Google Maps Platform、Firebase を有料で利用したことがないこと
- 以前に無料トライアルに登録したことがないこと
トライアル期間の終了
$300 相当のクレジットを使い切った場合
無料トライアル中に提供される $300 のクレジットをすべて使い切ると、無料トライアルは終了します。
登録から 90日が経過した場合
登録日から 90日が経過すると、残っているクレジットの有無に関わらず無料トライアルは終了します。
無料トライアルの特典
GKE Enterprise の無料トライアル
GKE Enterprise のすべての機能を 90日間無料でお試しいただけます。
特徴
-
フリートをベースにしたチーム管理
複数のクラスタを一元管理し、チームの効率を向上させます。 -
GitOps ベースのマネージド構成管理
Gitリポジトリをベースにした構成管理で、継続的なデリバリーとデプロイを実現します。 -
ハイブリッドクラウドとマルチクラウド上の GKE
異なるクラウド環境で一貫した操作性を実現することができます。
Spanner の無料トライアル
10GBのストレージを利用できる 90日間の Spanner 無料トライアルインスタンスを作成いただけます。
特徴
-
実質的に無制限のスケーリング機能を備えた、常時稼働のデータベース
大規模なデータ処理にも対応可能なスケーラビリティを提供します。 -
業界トップクラスの99.999%の可用性を保証するSLA
高い信頼性と可用性を提供します。 -
リレーショナル、グラフ、キー値、検索を統合
多様なデータモデルをサポートし、複雑なクエリにも対応します。
AlloyDB for PostgreSQL の無料トライアル
8vCPUの基本プライマリインスタンスと最大 1TBのストレージ容量を利用できる、AlloyDB の 30 日間の無料トライアルをお試しいただけます。
特徴
-
トランザクションのパフォーマンスとスケーラビリティが向上したPostgreSQLデータベース
高性能なトランザクション処理とスケーラビリティを提供します。 -
Vertex AI を統合した組み込みの生成 AI
AI機能を簡単に統合し、データ分析を強化します。 -
カラム型エンジンによる高速な分析クエリ
高速なデータ分析を実現します。
Looker の無料トライアル
すべての標準機能を含む30日間のLookerトライアルインスタンスを無料で作成いただけます。
特徴
-
50以上のデータベースのデータに接続
多様なデータソースに接続し、データの統合と分析を行います。 -
一元化されたデータモデルの構築と管理
データモデルを一元管理し、データの整合性を保ちます。 -
信頼できるデータへのアクセスと分析
信頼性の高いデータ分析を提供します。
無料トライアルの始め方
無料トライアルの始め方について説明します。
- Google Cloud の無料トライアルページにアクセス
まず、Google Cloud の無料トライアルページにアクセスします。
- アカウントの作成
Googleアカウントを持っていない場合は、新しく作成します。既に持っている場合は、そのアカウントでサインインします。 - お支払い情報の入力
無料トライアルを利用するには、お支払い情報の入力が必要です。これは無料トライアル期間が終了した後にサービスを継続利用するためのもので、無料トライアル期間中に料金が発生することはありません。 - 無料トライアルの開始
お支払い情報を入力し、利用規約に同意すると、無料トライアルが開始されます。これにより、$300分のクレジットが付与され、Google Cloudの様々なサービスを試すことができます。 - Google Cloud Console にアクセス
無料トライアルが開始されたら、Google Cloud Console にアクセスし、プロジェクトを作成し、利用したいサービスを選択します。
- 学習リソースの活用
Google Cloudは豊富な学習リソースを提供しています。公式ドキュメントやチュートリアルを活用して、サービスの使い方を学びましょう。
Google Cloudの無料トライアル終了後の対応について
無料トライアルが終了すると、以下の条件が適用されます。
- 有料のCloud請求先アカウントへのアップグレードが必要です
Google Cloud を継続して利用するためには、有料の Cloud 請求先アカウントにアップグレードする必要があります。 - リソースの停止
トライアル期間中に作成したすべてのリソースは停止されます。
データの削除: Google Cloud に保存されたデータは削除対象としてマークされ、失われる可能性があります。詳細については、Google Cloud Platform におけるデータの削除から確認できます。
データ削除のパイプライン
Google Cloud での顧客データ削除は、以下の4つのステージを経て行われます。
-
ステージ 1:削除リクエスト
顧客が、リソース、プロジェクト、またはGoogleアカウントに対して削除リクエストを開始します。
Googleは、顧客との関係解消時などに、自動的に削除リクエストを発行する場合があります。 -
ステージ 2:ソフト削除
データが誤って削除されるのを防ぐため、短い復元期間が設けられます。
プロジェクト削除の場合は最大30日、Googleアカウント削除の場合は過去のアカウントアクティビティに応じて最大30日の復元期間が設けられます。 -
ステージ 3:アクティブ ストレージ システムからの論理削除
復元期間後、データはアクティブストレージシステムから削除されます。
Cloud Storage以外のプロダクトでは、削除対象データは上書きされます。
Cloud Storageでは、暗号鍵を削除する暗号消去が使用されます。
※アクティブストレージシステムとは、 現在使用中のデータ を保存するシステムです。 -
ステージ 4:保存期間満了によるバックアップ ストレージ システムからのデータの削除
バックアップストレージシステムでも、データは上書きまたは暗号消去で削除されます。
バックアップは一定期間保持され、その後期限切れになります。
アクティブシステムから削除されたデータは、バックアップにはコピーされません。
※バックアップストレージシステムとは、 災害復旧 や データの長期保存 を目的として、アクティブストレージシステムのデータを定期的に複製して保存しておくシステムです。
データ削除のタイムライン
Google Cloud では、顧客データを最長6か月(180日)以内に削除するように取り組んでいます。削除プロセスは以下のステージを経て行われます。
- ステージ2:
削除リクエストが行われると、24時間以内にデータに削除対象のマークが付けられます。最大30日の内部復元期間が適用されることがあります。 - ステージ3:
ガベージコレクション処理により、アクティブシステムからデータが論理削除されます。通常、このプロセスは2か月以内に完了します。 - ステージ4:
バックアップサイクルにより、削除リクエストから6か月以内にデータセンターのバックアップ内のデータが削除されます。
- 30日間の猶予期間
Cloud請求先アカウントには30日間の猶予期間が設けられ、その間にトライアル期間中に保存したリソースとデータを復元することができます。
有料のCloud請求先アカウントにアップグレードする方法
無料トライアルの開始後も、いつでもCloud請求先アカウントをアップグレードして、トライアル終了後もリソースを中断することなく継続できます。以下の手順でアップグレードが可能です。
- Google Cloud Console にログインします。
- ページ上部の「無料トライアルのステータス」バナーを確認します。
- 「有効化」をクリックします。
無料トライアル終了後の費用
Google CloudとGoogle Maps Platform と Firebase のサービスでは、使用したリソースに対してのみ料金が請求されます。各サービスにはそれぞれの料金モデルがあります。
Google Cloud の常時無料枠サービス紹介
Google Cloud の無料枠の中でも特に魅力的なのが 「常時無料枠」 です。このプログラムは、特定のサービスに対して継続的に無料で利用できるリソースを提供しており、初心者から経験者まで幅広いユーザーにとって非常に有用です。以下では、常時無料枠に含まれる主要なサービスとその詳細について詳しく紹介します。
無料枠サービス一覧
アイコンをクリックするとサービスの公式ドキュメントの URL に移動します。
Compute Engine
概要
Google のコンピューティングパワーを借りることができるサービスです。自分のコンピューターを使わずに、Googleの強力なコンピューターを使って作業ができます。
主な機能
- 仮想マシンの作成と管理
※仮想マシン(Virtual Machine, VM)とは、1台のコンピュータの中に仮想的にもう1台のコンピュータを作り出す技術です。これにより、1つの物理的なコンピュータ(ホスト)上で、複数の仮想的なコンピューター(ゲスト)を動かすことができます。 - カスタマイズ可能なCPU、メモリ、ディスク
- 自動スケーリングとロードバランシング
※自動スケーリングはシステムの負荷に応じて自動的にリソース(例えば仮想マシンやコンテナ)の数を増減させる機能です。
ロードバランシングは複数のサーバーやリソースにトラフィックを均等に分散させる技術です。
使用事例
オンラインショップのホスティング: とあるオンラインショップのピーク時のアクセス集中に対応する手段として、Compute Engine を使ったスケーラブルなウェブサーバーを構築できます。自動スケーリング機能により、セール期間中のトラフィック増加にも対応できます。
※ Google Cloud 上のサービス間や、インターネットと Google Cloud 間でやり取りされるデータ のことです。
無料枠
- e2-micro VMインスタンス1つ(米国リージョン限定)
※VMインスタンスとは、(Virtual Machine)仮想マシンインスタンスの略で、クラウドコンピューティング環境で利用できる仮想マシンのことです。
※米国リージョンとは、クラウドサービスプロバイダーがアメリカ合衆国に設置しているデータセンター群のことです。 - 30GBの標準永続ディスク
※インスタンスの上限は、インスタンス数ではなく稼働時間に基づいています。当月内の合計時間数と同等の時間数を使い切るまで、毎月のすべての e2-micro インスタンスの使用は無料になります。
Cloud Storage
概要
インターネット上に自分のファイルを保存できるサービスです。写真や動画、文書などを安全に保管できます。
主な機能
- オブジェクトストレージ
※バケットという管理単位に所属する複数のオブジェクト(ファイル)を共有するためのシステムです。 - バケットの作成と管理
- バージョニングとライフサイクル管理
※バージョニングはオブジェクト(ファイル)ストレージにおいて、オブジェクト(ファイル)の異なるバージョンを保存・管理する機能です。
使用例
メディアファイルのバックアップ: 映像制作会社が撮影した高解像度の映像ファイルをCloud Storageにバックアップします。バージョニング機能を使って、誤って削除したファイルの復元も可能です。
無料枠
- 1ヶ月あたり5GBのリージョンストレージ(米国地域のみ)
※米国リージョンとは、クラウドサービスプロバイダーが、アメリカ合衆国に設置しているデータセンター群のことです。 - 月間5,000件クラスAオペレーション
- 毎月50,000件クラスBオペレーション
※オペレーションとは、クラウド環境で実行されるアプリケーションやサービスを管理、監視、維持するための一連の作業を指します。 - 北米からすべての地域(中国とオーストラリアを除く)への毎月100 GBの送信データ転送
BigQuery
概要
大量のデータを素早く分析するためのサービスです。例えば、たくさんの売上データをすぐに集計して結果を知ることができます。
主な機能
- サーバーレスデータウェアハウス
※データの保存、管理、分析を行うためのクラウドベースのソリューションです。 - SQLクエリによるデータ分析
※SQLは「Structured Query Language(構造化照会言語)」の略で、関係データベース管理システム(RDBMS)でデータを操作するための言語です。 簡単に言うと、データベースにデータを保存したり、取り出したり、更新したり、削除したりするための命令を書くための言葉です。 - データの高速クエリ
※クエリはデータベースやデータウェアハウスに対してデータを検索、取得、操作するためのリクエストのことです。
使用例
マーケティングキャンペーンの分析: マーケティング会社が過去のキャンペーンデータを BigQuery に格納し、SQLクエリを使って効果を分析します。リアルタイムで結果を得ることで、次のキャンペーンの戦略を迅速に立てることができます。
無料枠
- 1 か月あたり1TBのクエリデータ
※クエリデータとは、データベースに対して問い合わせを行うことで得られるデータのことです。 - 毎月10GBのストレージ
Google Kubernetes Engine
概要
Kubernetesの運用負荷を軽減し、Google Cloud のインフラストラクチャ上でコンテナ化されたアプリケーションを容易に実行できます。
※インフラストラクチャとは、直訳すると「下部構造」という意味で、様々な活動の基盤となる設備やシステムのことを指します。
※コンテナとは、アプリケーションとその実行環境を一つにまとめて、どのコンピュータでも一貫して動作するようにするための仮想化技術の一つです。
主な機能
- Kubernetesクラスターの自動管理
※Kubernetes(クバネティス)はコンテナ化されたアプリケーションの自動デプロイ、スケーリング、および管理を行うためのオープンソースのプラットフォームです。 - 自動スケーリングとアップデート
※自動スケーリングはシステムの負荷に応じて自動的にリソース(例えば仮想マシンやコンテナ)の数を増減させる機能です。 - セキュリティとコンプライアンスのサポート
使用例
マイクロサービスアーキテクチャのデプロイ: 大手eコマース企業が複数のマイクロサービスをGKE上にデプロイし、各サービスを独立してスケーリングします。これにより特定の機能に対する負荷が増加しても、システム全体のパフォーマンスを維持できます。
※デプロイとはソフトウェア開発において、開発されたアプリケーションやサービスを実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にするプロセスのことを指します。
無料枠
- 有料のCloud請求先アカウントごとに 1 つの Autopilot (運用モード) クラスタまたはゾーンクラスタに対してクラスタ管理料金は無料
※クラスタとは、複数のものが集まってひとつのまとまりになっている状態を指す言葉です。 - 有料のCloud請求先アカウントにリンクされたすべてのプロジェクトで 1 回限りの試用期間として 90 日間無料
Cloud Run
概要
コンテナ技術にもとづいて作られたアプリケーション・WEBサービスをホストするサービスです。アプリケーションを動かすための土台を提供してくれるので、開発者はアプリケーションの開発に集中できます。
※コンテナとは、アプリケーションとその実行環境を一つにまとめて、どのコンピュータでも一貫して動作するようにするための仮想化技術の一つです。
主な機能
- コンテナ化されたアプリケーションのサーバーレス実行
※サーバーレス実行とは、クラウドプロバイダーがサーバーの管理や運用を自動的に行うことで、開発者がアプリケーションの開発に集中できるコンピューティングモデルを指します。 - 自動スケーリング
※自動スケーリングはシステムの負荷に応じて自動的にリソース(例えば仮想マシンやコンテナ)の数を増減させる機能です。
使用例
イベント駆動型アプリケーション: スタートアップ企業が、ユーザーのアクションに応じて動作するバックエンドサービスをCloud Runで実行します。ユーザーが新しい投稿を作成すると、Cloud Runが自動的にトリガーされて通知を送信します。
※イベント駆動型とは、特定のイベント(例えばデータの追加や変更、HTTPリクエストなど)が発生したときに自動的にプログラムが実行される仕組みです。
※トリガーとはソフトウェア開発においてビルドプロセスを自動的に開始するための条件やイベントのことを指します。
- 月間200万リクエスト
- 360,000GB秒のメモリ
- 180,000vCPU秒コンピューティング時間
Cloud Build
概要
プログラムから実行可能なアプリケーションやコンテナイメージなどを自動的に組み立てる(ビルドする)ためのサービスです。
主な機能
- 様々なビルダーを組み合わせてビルドを実行できる
※ビルダーとは、ビルドプロセス(ソースコードから実行可能なソフトウェアを作り出すまでの工程)を実行するためのコンテナイメージを指します。 - 継続的インテグレーションとデリバリー(CI/CD)
※インテグレーション(統合)とは、異なるシステム、アプリケーション、サービス、データベースなどを連携させ、一つの統一されたシステムとして機能させるプロセスを指します。
デリバリーはCIによって検証されたコードを自動的にデプロイ可能な状態に保つプロセスです。 - カスタムビルドステップの定義
※ソフトウェアのビルドプロセスにおいて、特定のニーズや要件に応じて追加された独自のステップやタスクを指します。 - ビルドのトリガーと管理
※ビルドのトリガーとはソフトウェア開発においてビルドプロセスを自動的に開始するための条件やイベントのことを指します。
使用例
アプリケーションの自動デプロイ: ソフトウェア開発チームがコードのプッシュごとに自動的にビルドとテストを行い、成功した場合に本番環境にデプロイします。これによりリリースサイクルを短縮し品質を向上させます。
※デプロイとはソフトウェア開発において、開発されたアプリケーションやサービスを実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にするプロセスのことを指します。
無料枠
- 1日あたり120分のビルド時間
Operations
概要
システムの動作状況を監視するためのサービスです。問題が発生したらすぐに知らせてくれます。
主な機能
- ログの収集と分析
※ログとはシステムやアプリケーションが動作する過程で発生するイベントやアクティビティを記録したものです。 - モニタリングとアラート
※モニタリングはシステムやサービスの状態を継続的に監視することで、アラートは監視対象のメトリクスが事前に設定した閾値を超えた場合に通知することです。 - トレースとデバッグ
※デバッグとは、ソフトウェア開発においてプログラムの誤り(バグ)を検出し、修正するプロセスのことを指します。
トレースとは、システムやアプリケーション内で発生する処理の流れを追跡することです。
使用例
アプリケーションのパフォーマンス監視: ある金融機関がリアルタイムで取引アプリケーションのパフォーマンスを監視し、異常が検出された場合に即座にアラートを発信します。これによりシステムのダウンタイムを最小限に抑えられます。
無料枠
- 最初の50GBのログデータ
※ログデータとは、コンピュータやソフトウェア、システム、ネットワーク機器などが、動作状況や発生したイベントなどを時系列で記録したデータのことです。
Firestore
概要
データベースサービスです。アプリケーションで使うデータを保存して、簡単にアクセスできるようにします。
主な機能
- NoSQLデータベース
※NoSQLデータベースとは、従来のリレーショナルデータベース(RDBMS)とは異なるデータモデルを採用し、特に大規模なデータ処理や高いスケーラビリティを求められるシステムに適したデータベース管理システムの総称です。 - リアルタイムデータ同期
- オフラインサポート
使用例
リアルタイムチャットアプリ: チャットアプリ開発会社がFirestoreを使用してメッセージのリアルタイム同期を実現させます。ユーザーがオフラインでもメッセージを送信でき、再接続時に自動的に同期できます。
無料枠
- プロジェクトごとに1GBのストレージ
- プロジェクトごと1日あたり、50,000回読み取り・20,000回書き込み・20,000回削除
Pub/Sub
概要
プログラム間でメッセージをやり取りするためのサービスです。例えば、注文が入ったときに自動で通知を送ることができます。
主な機能
- メッセージングサービス
- 非同期通信
※通信の送信側と受信側が同時にやり取りを行う必要がない通信方法を指します。 - スケーラブルなメッセージキュー
※メッセージキューとは、アプリケーション間でデータを非同期的にやり取りするための通信方法の一つで、メッセージ(データ)を一時的に保持するためのキュー(待ち行列)を提供するシステムです。
使用例
イベント駆動型アーキテクチャ: 大規模なオンラインゲームがゲーム内イベントをPub/Subで処理します。プレイヤーのアクションがトピックにパブリッシュされ、他のサービスがそれにサブスクライブしてリアルタイムで反応します。
※イベント駆動型とは、特定のイベント(例えばデータの追加や変更、HTTPリクエストなど)が発生したときに自動的にプログラムが実行される仕組みです。
※「トピックにパブリッシュする」とは、メッセージングシステムやイベント駆動型アーキテクチャにおいて、特定のトピックに対してメッセージを送信することを意味します。
無料枠
- 毎月10GBのメッセージ
Cloud Run Functions(Cloud Run 関数)
概要
特定のイベントが起きたときに自動でプログラムを実行するサービスです。例えば、ファイルがアップロードされたら自動で処理する、といったことができます。
※2024年8月より Cloud Functions は Cloud Run Functions(Cloud Run 関数)と名前が変更されました。
主な機能
- イベント駆動型のサーバーレスコンピューティング
※特定のイベント(例えばデータの追加や変更、HTTPリクエストなど)が発生したときに自動的にプログラムが実行される仕組みです。 - 自動スケーリング
※自動スケーリングはシステムの負荷に応じて自動的にリソース(例えば仮想マシンやコンテナ)の数を増減させる機能です。 - 簡単なデプロイと管理
※デプロイとはソフトウェア開発において、開発されたアプリケーションやサービスを実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にするプロセスのことを指します。
使用例
リアルタイムデータ処理: ある企業がリアルタイムでデータを処理するためにCloud Functionsを使用します。例えば、新しいデータがクラウドストレージにアップロードされるたびに自動的に関数がトリガーされ、データの加工や保存が行われます。
無料枠
- 毎月200万回の呼び出し
- 400,000 GB秒、200,000 GHz秒の計算時間
- 毎月5GBのネットワーク送信
Vision AI
概要
画像を分析しその結果を出力するためのサービスです。写真の中に何が写っているのかを自動で判別します。
※AI「Artificial Intelligence」とは、人間のように考えたり、学習したり、問題を解決したりする能力をコンピュータに持たせることを目指した技術です。
主な機能
主な機能
- 画像認識
- ラベル検出と顔認識
- 光学文字認識(OCR)
使用例
画像分類: eコマースプラットフォームが、商品画像を自動的にカテゴリに分類します。これによりユーザーが商品を探しやすくなり、購入体験が向上します。
無料枠
- 月間1000ユニット
Speech-to-Text
概要
音声を文字に変換するサービスです。会話や講演をテキストに起こすことができます。
主な機能
- 音声認識
- リアルタイムストリーミング
※ストリーミング(ダウンロードしながら同時に再生する技術)による連続データを継続して文字起こしすることができます。 - 複数言語対応
使用例
会議の文字起こし: 企業が会議の音声をリアルタイムで文字起こしし、参加者が後で内容を確認できるようにします。これにより会議の効率が向上します。
無料枠
- 1ヶ月あたり60分
Natural Language AI
概要
テキストを分析してその結果を出力するためのサービスです。文章の感情や内容を自動で分析します。
主な機能
主な機能
- テキスト解析
- 感情分析
- エンティティ認識
※エンティティとは情報システムやデータベースの文脈で使用される用語で、特定の属性や特性を持つ独立した存在やオブジェクトを指します。
使用例
カスタマーレビューの分析: 小売業者が顧客のレビューを解析し、製品に対する感情やトレンドを把握します。これによりマーケティング戦略を最適化します。
無料枠
- 月間5,000ユニット
※ユニットは API の使用量を測る単位です。
AutoML Translation
概要
自動で文章を翻訳するサービスです。例えば、日本語の文章を英語に翻訳することができます。
主な機能
- カスタム翻訳モデルの作成
- 高精度な翻訳
- 簡単なモデルデプロイ
※モデルデプロイとは機械学習やAIモデルを開発環境から本番環境に移行し、実際の運用に使用できる状態にするプロセスのことを指します。
使用例
ウェブサイトの多言語対応: グローバル企業が自社のウェブサイトを複数言語に対応させるためにAutoML Translationを使用します。これにより地域ごとに最適なコンテンツを提供します。
無料枠
- 月間500,000文字の翻訳
Video Intelligence API
概要
動画の内容を解析してその結果を出力するためのサービスです。動画の中で何が起きているのかを自動で判別します。
※API とは、「Application Programming Interface」の略で、アプリケーション同士が互いに情報をやり取りするための仕組みやルールのことです。簡単に言うと、異なるソフトウェアが連携して動くための「橋渡し役」です。
主な機能
主な機能
- 動画解析
- ラベル検出とシーン変更検出
- オブジェクトトラッキング
※オブジェクトトラッキングとは動画や連続画像のシーケンスにおいて、特定のオブジェクト(物体)をフレームごとに追跡する技術のことを指します。
使用例
動画コンテンツの分類: メディア企業がアップロードされた動画を自動的に解析し、カテゴリに分類します。ユーザーが興味のある動画を簡単に見つけられるようにします。
無料枠
- 月間1,000ユニット
※ユニットは API の使用量を測る単位です。
Workflows
概要
複数の作業を自動化するためのサービスです。例えば、データを集めて分析し、結果をメールで送るといった一連の作業を自動で行います。
主な機能
- クラウドサービスの統合と自動化
- ステートフルなワークフローの作成
- 視覚的なワークフロー設計ツール
使用例
データ処理パイプラインの自動化: ある企業がデータの収集、変換、保存を自動化するためにWorkflowsを使用します。異なるクラウドサービスを連携させ、一連のステップを自動的に実行します。
無料枠
- 毎月5000回のステップ実行
- 月間 2,000 回の外部 HTTP 呼び出し
※HTTPは、ウェブサイトを閲覧するときなど、インターネット上でデータをやり取りするためのルールの一つです。
Google Cloud Marketplace
概要
Googleのサービスや他の会社のサービスを簡単に購入・利用できる場所です。
主な機能
- サードパーティ製アプリケーションの簡単なデプロイ
※デプロイとはソフトウェア開発において、開発されたアプリケーションやサービスを実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にするプロセスのことを指します。 - ワンクリックでのインストール
- アプリケーションの自動更新と管理
使用例
ビジネスアプリケーションの導入: ある企業がビジネスニーズに応じたアプリケーションを迅速に導入するためにGoogle Cloud Marketplaceを使用します。例えば、CRMシステムやデータ解析ツールなどをワンクリックでデプロイできます。
無料枠
- 各アプリケーションの無料トライアル期間(アプリケーションによります)
Secret Manager
概要
パスワードやAPIキーなどの重要な情報を安全に保管し、必要な時に適切な権限にもとづいて読み出せるサービスです。
主な機能
- 機密情報の安全な保存と管理
- アクセス制御と監査ログ
※ログとはシステムやアプリケーションが動作する過程で発生するイベントやアクティビティを記録したものです。 - バージョニングとローテーション
※バージョニングはオブジェクトストレージやファイルストレージにおいて、オブジェクトやファイルの異なるバージョンを保存・管理する機能です。
使用例
APIキーの管理: ある企業が複数のAPIキーを安全に管理するためにSecret Managerを使用します。アクセス制御を設定し、必要なときにのみAPIキーを取得できるようにします。
※APIキーとはアプリケーションが特定のAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)にアクセスする際に使用される一意の識別子です。
無料枠
- 毎月6個アクティブなシークレット
- 月間10,000回のアクセス操作
- 毎月3回の秘密のローテーション通知
Cloud Shell
概要
Google のクラウド環境で作業するための Google Cloud がサーバーレス、かつ無料で提供する、コマンドライン作業環境です。特別な設定なしで使うことができます。
主な機能
- ブラウザベースのシェル環境
※シェル環境とはオペレーティングシステム(OS)とユーザーの間でコマンドの入力と実行を仲介するインターフェースのことを指します。 - プリインストールされた開発ツール
※プリインストールとはハードウェア製品(主にコンピュータやスマートフォン)に対して、出荷前にソフトウェアやアプリケーションがあらかじめインストールされている状態を指します。 - 永続的なホームディレクトリ
※ホームディレクトリとはオペレーティングシステム(OS)において、ユーザーごとに割り当てられた個別のディレクトリのことを指します。
使用例
開発とデプロイの迅速化: ある開発者がCloud Shellを使用して、コードの編集、ビルド、デプロイを迅速に行います。必要なツールがプリインストールされているため、環境設定の手間が省けます。
※デプロイとはソフトウェア開発において、開発されたアプリケーションやサービスを実際の運用環境に配置し、利用可能な状態にするプロセスのことを指します。
無料枠
- Google Cloud アカウントをお持ちであれば無料で提供されます。
- Compute 料金も、通信料金も、何もかもが無料です。
App Engine
概要
Google が提供するサービスで、アプリケーションを簡単にデプロイ(公開)して、必要に応じて自動的にスケーリング(拡張)できるサーバーレスプラットフォーム(開発者がサーバーの管理を意識することなくアプリケーションを実行できる環境を提供するもの)です。アプリケーションの開発に集中することができ、より高性能なスケーリング機能を備えていまます。
主な機能
- 自動スケーリング
※自動スケーリングはシステムの負荷に応じて自動的にリソース(例えば仮想マシンやコンテナ)の数を増減させる機能です。
ロードバランシングは複数のサーバーやリソースにトラフィックを均等に分散させる技術です。 - 複数のプログラミング言語サポート(Java、Python、Go、Node.jsなど)
- 統合された開発ツールとデバッグ機能
※デバッグ機能とは、ソフトウェア開発においてプログラムのバグ(エラーや不具合)を発見し、修正するためのツールや機能のことを指します。 - バージョン管理とロールバック機能
※ロールバック機能とは、システムやデータベースにおいて、特定の操作や変更を取り消して以前の状態に戻すための機能です。
使用事例
ウェブアプリケーションのホスティング: スタートアップ企業が Google の App Engine を使って、素早く試作品を公開し、ユーザーの意見を基に規模を拡大することができます。
無料枠
- 28 時間分の「Frontend」インスタンス/日
※「Frontend」は、ユーザーからのリクエストを直接処理します。WebサイトやAPIの処理など、ユーザーとのやり取りが発生する部分です。 - 9 時間分の「Backend」インスタンス/日
※「Backend」は、フロントエンドインスタンスを支援する処理を行います。バッチ処理、長時間かかる処理、定期的なタスクなど、バックグラウンドで実行する処理に向いています。 - 下り(外向き)送信トラフィック 1GB/日
※特定のネットワーク内部から外部に向けて送信されるデータ通信量 のことを指します。
Artifact Registry
概要
Google Cloud のコンテナイメージ、パッケージ、アーティファクトの安全な保存、管理、配布を行うサービスです。
主な機能
- コンテナイメージとパッケージの保存
※コンテナとは、アプリケーションとその実行環境を一つにまとめて、どのコンピュータでも一貫して動作するようにするための仮想化技術の一つです。 - パッケージのバージョン管理
※パッケージは、特定のソフトウェアやライブラリを配布するための単位です。 - IAMによるアクセス制御
※IAM(Identity and Access Management)とは、ユーザーやグループの認証と認可を行うためのフレームワークや技術のことを指します。 - 組み込みのセキュリティスキャン
使用事例
CI/CDパイプラインの一部として使用: 開発チームはArtifact Registryを使って、ソースコードから作成されたコンテナイメージやライブラリを管理し、デプロイメントが常に同じように行われるようにします。
※CI/CDパイプラインは、ソフトウェア開発における 継続的インテグレーション(CI) と 継続的デリバリー(CD) を自動化する仕組みのことです。
無料枠
- 500 MBのストレージ(1 か月あたり)
Cloud Logging
概要
Google Cloud のログ管理サービスで、アプリケーションやシステムのログを収集、保存、分析することができます。
※ログとは、コンピュータやアプリケーションが動作する際に記録されるデータのことです。
主な機能
- リアルタイムログ収集
- カスタムログの作成
- 統合されたエラーレポート
- 高度なフィルタリングと検索
使用事例
アプリケーションのデバッグと監視: 開発者がCloud Loggingを使ってリアルタイムでアプリケーションの動作状況をチェックし、エラーやパフォーマンスの問題をすぐに見つけて対処できます。
※デバッグとは、コンピュータプログラムや電子機器の中に潜む バグ(不具合) を見つけて、修正する作業のことです。
無料枠
- 50GB/月のLogging ストレージ
- デフォルトの保持期間保持されたログ
Cloud Monitoring
概要
Google Cloudの監視サービスで、インフラストラクチャやアプリケーションの健全性とパフォーマンスを監視します。
主な機能
- ダッシュボードとアラート
※ダッシュボードとは、様々な情報を一目で把握できるように、視覚的に整理して表示するツール のことです。 - メトリクス収集
※メトリクスとは、測定可能な指標のことです。 - カスタムメトリクスの作成
- インシデント管理
使用事例
サービスのパフォーマンス監視:運用チームがMonitoringを使って、システムの健全性をリアルタイムで監視し、問題が発生した際にアラートを受け取ります。
無料枠
- 最初の100 万回の読み取り API 呼び出し
※API とは、「Application Programming Interface」の略で、アプリケーション同士が互いに情報をやり取りするための仕組みやルールのことです。簡単に言うと、異なるソフトウェアが連携して動くための「橋渡し役」です。 - 最初の100 万回の稼働時間チェックの実行
- 合成モニターのモニタリングの100 回実行
Google Maps Platform
概要
Googleの地図サービスで、地理情報を利用したアプリケーションを構築するためのAPIを提供します。
※API とは、「Application Programming Interface」の略で、アプリケーション同士が互いに情報をやり取りするための仕組みやルールのことです。簡単に言うと、異なるソフトウェアが連携して動くための「橋渡し役」です。
主な機能
- 地図表示とカスタマイズ
- ルート検索とナビゲーション
- 地理位置情報の取得
- 場所情報の検索
使用事例
配送サービスの最適化: 配送会社がGoogle Maps Platformを利用して、効率的なルートを計算し、ドライバーにリアルタイムでナビゲーションを提供します。
無料枠
- Maps Embed API は無制限
reCAPTCHA Enterprise
概要
Google のボット対策サービスで、ウェブサイトやアプリケーションをスパムや悪意のあるアクティビティから保護します。
主な機能
- 高度なリスク分析
- 無効なトラフィックの検出
※トラフィックは、 Google Cloud のネットワーク上を流れるデータ量 を指します。 - シームレスなユーザーエクスペリエンス
- カスタマイズ可能なセキュリティレベル
使用事例
オンラインフォームの保護: 企業がreCAPTCHA Enterpriseを利用して、登録フォームやログインページをボットから保護し、スパムの送信を防ぎます。
無料枠
- assessments.create または siteverify の 100 万回の呼び出し/月
※assessments.create は、API を使用して評価を作成するためのエンドポイントです。
siteverify は、v2およびv3で使用されるエンドポイントです。
オススメ無料枠サービス
初心者におすすめの Google Cloud の無料枠サービスをいくつか紹介します。それぞれのサービスの特徴と理由も説明します。
-
Compute Engine
仮想マシンを簡単に作成でき、学習や開発環境を構築するのに最適です。無料枠で小規模なインスタンスを利用できます。 -
Cloud Storage
Cloud Storage は、オンラインでデータやファイルを保存できるサービスです。例えば、写真や文書をクラウドに保存して、どこからでもアクセスすることができます。初心者でも簡単に使えるので、まずは試してみるのにぴったりです。 -
BigQuery
BigQuery は、大量のデータを素早く分析できるサービスです。例えば、アンケートの結果をまとめて分析したり、大量の売上データを調べたりするのに使えます。無料で始められるので、データ分析の基本を学ぶのに最適です。 -
Cloud Functions
Cloud Functions は、特定のイベントが起きたときに自動でプログラムを実行するサービスです。例えば、特定のメールが届いたときに自動で返信するようなことができます。 -
Firestore
Firestore は、データをリアルタイムで管理できるデータベースサービスです。例えば、家計簿アプリを作って、支出をリアルタイムで記録することができます。無料で使えるので、NoSQL の基本を学ぶのに良いです。 -
Cloud Run
Cloud Run は、コンテナアプリケーションをクラウド上で動かすことができるサービスです。例えば、ブログや小さなウェブサイトを作って公開することができます。無料で始められるので、クラウドの基礎を学ぶのに適しています。 -
Cloud Shell
Cloud Shell は、ブラウザ上でコマンドを入力して操作するツールです。例えば、簡単なプログラムを実行したり、ファイルを管理したりすることができます。無料で使えるので、コマンド操作の基本を学ぶのに最適です。
まずは無料枠を利用して、少しずつクラウドの世界に触れてみてください。
これらのサービスは、初心者でも比較的簡単に利用でき、学習やプロジェクトに役立つものばかりです。無料枠を活用して、まずは小さなプロジェクトから始めてみると良いでしょう。
予算アラートの作成
予算アラート を作成することは、クラウドサービスの利用コストを効果的に管理するための重要な手段です。
これにより予算の超過を未然に防ぎ、コストの透明性を確保し、予期せぬ高額な料金の発生を防ぐことができます。
特に、無料枠を超えた場合には 課金される 可能性があるため、予算アラートを設定することで適切なタイミングで通知を受け取り対策を講じることができます。
ここでは、その予算アラートについて紹介致します。
主な特徴
予算の設定:
月ごと、四半期ごと、または年間の予算を設定できます。
特定のプロジェクトやサービスに対して個別に予算を設定することも可能です。
アラートの設定:
予算の一定割合(例:50%、75%、90%)に達した際に通知を受け取るように設定できます。
通知はメールや、Slack、Google Chatなどのチャットツールを通じて受け取ることができます。
コストの監視:
実際のコストと予算の進捗状況をダッシュボードで確認できます。
過去の使用履歴と比較して、今後のコストを予測することも可能です。
レポートの生成:
定期的にコストレポートを生成し、メールで受け取ることができます。
カスタマイズ可能なレポートで、具体的なコスト分析が可能です。
設定方法
- Google Cloud プロジェクトにログイン
- まず、Google Cloud Consoleにログインし、適切なプロジェクトを選択します。
- 予算とアラートの設定
- ナビゲーションメニューから「課金」を選択します。
- 「予算とアラート」をクリックします。
- 「予算を作成」をクリックします。
- 予算の設定
- 予算の名前を入力します。
- 対象のプロジェクトを選択します。
- 予算金額を設定します。例えば、常時無料枠を超えないように、0円に設定することができます。
- 「次へ」をクリックします。
- アラートの設定
- アラート条件を設定します。例えば、予算の50%、90%、100%に達したときにアラートを送信するように設定できます。
- 通知の設定を行います。アラートを受け取るメールアドレスを入力します。
- 「完了」をクリックします。
- 設定の確認
- 最後に、設定した内容を確認し、問題がなければ「作成」をクリックします。
これで、設定した予算を超えた場合にアラートが送信されるようになります。
- レポート確認
- 作成したアラートを選択します。
「利用額と予算額」をクリックします。
- レポートの画面に移動
これにより予算アラートのレポートを確認することができます。
まとめ
この記事では、Google Cloud の無料枠について詳しく解説しました。無料トライアルと常時無料枠の違いや、それぞれの利用条件、特典、そして終了後の対応についても触れました。これらの情報を活用することで、初期コストを抑えながらクラウドサービスの導入をスムーズに進めることができます。
特に、無料トライアル期間中に予算アラートを設定することで、予期せぬコストの発生を防ぐことができる点は重要です。また、常時無料枠のサービスを活用することで、継続的にクラウドリソースを利用し続けることが可能です。
Google Cloud の無料枠を賢く利用し、クラウドの力を最大限に引き出しましょう。これからのプロジェクトやビジネスの成功に向けて、一歩踏み出すための素晴らしいスタートとなるでしょう。Google Cloud の無料枠を有効に活用し、あなたのアイデアを実現させる力強いパートナーとして役立てましょう。
参考文献
Discussion