Google Cloud NEXT'24 「Break the Ice: BigQuery vs Snowflake」セッションレポート

2024/04/12に公開

はじめに

こんにちは、クラウドエース データソリューション部所属の伊藤です。

Google Cloud NEXT'24 in Las Vegas から、「Break the Ice: BigQuery vs Snowflake」というセッションを聞いてきたので、その内容のレポートをお届けします。

セッション概要

Onix 社の CTO である Kumar 氏と Google の Patel 氏による BigQuery と Snowflake の比較をしていこうというセッションになります。
Onix はアメリカやカナダを中心とするクラウドコンサルティング会社になります。
タイトルを見て白熱する対談が見られるのかなと思っていたのですが、主に Kumar 氏によるフラットな目線でのプレゼンテーションによってセッションは進みました。
Onix 社の紹介から始まり、価格面、スケーリング、エコシステム、パフォーマンスと4つの観点から BigQuery と Snowflake を比較していました。

さっそく内容について触れていきたいと思います。

BigQuery vs Snowflake

比較説明前の冒頭部分では、Vertex AI などのサービスを使う場合はBQのほうが優しいだろう、という前提のお話もされていました。
そのうえで、先述の4つの観点から BigQuery と Snowflake を比較していきました。

価格面では、BigQuery に軍配を上げていました。これはコスト効率がいい点を要因にあげています。
筆者の意見としては、利用方法に依存して変わってくるので、一概にどちらがいいとは言えないかと思います。
実際の選定時には BigQuery Editions などの検討も必要あると思うので、これらも加味して比較検討する必要があるかと思います。

スケーリング面では、大きいジョブを投げるときはBQのほうがコスト効率がよいことを挙げていました。
また、ワークロードに応じて適切なスケーリングをしてくれることを評価していました。
ただし、一方で小さいジョブのときは両者大きな差はないことは何度か強調して言及していました。

エコシステム面に関しては、ただのデータプラットフォームではない BigQuery の方を大きく評価していました。
特に Vertex AI を中心とした AI 関連技術とのインテグレーション部分を大きく評価しています。
BigQuery を中心とした大きな1つのエコシステムを形成していることが大きな強みとなっているとのことでした。

最後にパフォーマンスに関してですが、スケーリング面の評価と似ており、小〜中規模のワークロードでは大差がないとのことでした。
大規模なワークロードの場合はどっちかが優位になる場合はありますが、総じて両方とも良いパフォーマンスを出すことができるとのことでした。

こちらに載っていない比較観点としては運用管理の面ではフルマネージドである BigQuery が優れているとのことでした。

セッションの最後では、コンサルティング会社らしく、Snowflake から BigQuery に移行する際のケーススタディの紹介をして、セッションの締めとなりました。

まとめ

エキスポ会場の端のほうで狭いオープンなセッションスペースながら、周りに人だかりができるほどの大盛況でした!
質問できる時間がなかったのが残念ですが、BigQuery と Snowflake の比較を聞けてよかったです。
内容としては大げさに BigQuery を推しているわけでもなく、フラットな目線でのプレゼンテーションでした。
白熱したバトルが催されるかと思いきや冷静な視点での比較がしっかり行われたのは好印象です。

実際のプロダクト選定時には実際のユースケースを踏まえて検討する必要があると思いますので、ここは注意していきたいところです。

次はぜひ Snowflake の中の人との白熱した対談も聞いてみたいですね。

以上、ラスベガスからでした!

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