Google Cloud 初学者向け!Google Cloud Skills Boost で始める学習
はじめに
こんにちは!SRE 部門所属の小林由暁です!
今回は、私がクラウドエース入社時より愛用している Google Cloud Skills Boost(以下、Skills Boost)の簡単な使い方からおすすめコンテンツまで解説します。
Google Cloud を学びたいけれども勉強方法が分からない方や体系的に Google Cloud について学びたい方におすすめです。少しでも参考になれば幸いです。
この記事のターゲット
- Google Cloud の学習を始めたいが、どうやって学べばよいかわからない方
- 体系的に Google Cloud を学びたい方
- 資格取得をしたいが、どこから始めたらよいか分からない方
この記事で学べること
- Skills Boost の概要からメリット・デメリットまで
- Skills Boost を利用した学習方法
- おすすめコンテンツ
Google Cloud Skills Boostとは?
改めて紹介させていただきますが、Skills Boost は、Google Cloud 公式のトレーニングプラットフォームです。
ハンズオンラボや動画教材がメインとなり、その他にはスキルバッジやリーグなどのコンテンツもあります。それぞれ簡単に解説します。
- ハンズオンラボ
- 実際に Google Cloud を使って演習することが可能です。
- 詳細に手順が記載されており、初学者の方も簡単に進めることが可能となっています。
- ハンズオンラボには制限時間が設けられていますが、詳細に手順が記載されているため、時間切れになることは少ないかと思います。
- 有料コンテンツである場合が多いです。
- コース
- 特定分野毎に動画教材、ハンズオンラボ、簡単な理解度チェックが含まれた内容となっています。
- 動画教材や理解度チェックは、無料のものが多いです。
- 動画教材は、文字起こしが表示されるため、そちらをベースに学習を進めることも可能です。
-
ラーニングパス
- 特定のスキルを獲得するために、いくつかの「ハンズオンラボ」「コース」を含んだコンテンツとなっています。
- 時間を要するものとなっていますが、より詳細に理解を深める際に有効です。
-
スキルバッジ
- 特定のコースを終了することで、スキルバッジを入手することが可能です。
- リーグ
- ユーザをさまざまな階層にグループ化するために使用されているコンテンツです。
- 現在は、ブロンズ、シルバー、ゴールド、ダイヤモンドの 4 つのリーグが提供されており、所属するリーグ内で他のユーザよりも多くのハンズオンラボ・コースを終了することで上位のリーグに昇格することが可能です。
- スクリーンショットに記載されていますが、機能をオフにすることも可能です。
料金について
ハンズオンラボを実施する際に、指定のクレジットを消費することになりますが、クレジットの購入方法は 2 点あります。
- 個別クレジットの購入
- 通常、$1 に対して 1 クレジットの購入が可能ですが、特定の購入金額に応じて割引も適用されます。
例1:20 クレジットの購入の場合 割引なし($20 で購入可能)
例2:40 クレジットの購入の場合 5% 割引($38 で購入可能)
- 通常、$1 に対して 1 クレジットの購入が可能ですが、特定の購入金額に応じて割引も適用されます。
- Innovators Plus サブスクリプションの契約
- サブスクリプションの契約でいくつかの特典がありますが、Skills Boost の 700 以上のハンズオンラボやコースにアクセス可能になる点が大きなメリットです。
- 他の特典に関して気になった方は、以下のリンクから内容をご確認ください。
Google Cloud Skills Boost for Partners
主にパートナー企業向けに、組織向けの Google Cloud Skills Boost として提供されています。
Google Cloud Skills Boost for Partners の場合は、Innovators Plus サブスクリプションと同じく、700 以上のハンズオンラボやコースにアクセス可能となります。
詳しくは、以下のリンクよりご確認ください。
メリット
「Google Cloud Skills Boost とは?」の章で解説させていただきましたが、改めて Skills Boost のメリットについて解説します。
- 公式プラットフォームならではの信頼性
- 公式より提供されている学習コンテンツのため、重要な要素について適切に学習することが可能です。
- 誤っている情報も記載されていないため、安心して学習を進めることができるのも強みです。
- 多様な学習コンテンツと柔軟な学習スタイル
- 動画コンテンツ、ハンズオンラボ、理解度チェックなど多くの学習方法があり、ユーザによって選択肢があるのがメリットになります。
- コンテンツの追加と機能改善
- Skills Boost は、昨年の 5 月から利用していますが、コンテンツの追加や機能改善など、頻繁にアップデートされています。
- 日々改善されているコンテンツとして、今後も新コンテンツ、新機能に期待しつつ利用できるのは、メリットになるかと思います。
デメリット
メリットも多くあるコンテンツですが、いくつかのデメリットも存在しています。
- 英語のみのコンテンツがある
- 日本語対応しているコンテンツは、現在 430 件となっています。(2024 年 7 月時点)
- 筆者は、英語のみのコンテンツは、翻訳ツールを利用して進めていました。
- 無料プランで利用できるコンテンツが少ない
- 特にハンズオンラボになりますが、クレジットを消費するものが多いため、この点はデメリットになります。
実践してきた勉強方法
ここでは、筆者の体験談をベースに実際の Skills Boost を使った学習方法について解説します。
興味を持ったプロダクトの勉強方法の最初のアクションとして利用
筆者の場合、興味を持ったプロダクトについて Skills Boost 内の「探索」から検索していました。
他には、Google 検索で「〇〇(興味のあるプロダクト) Skills Boost」のような形で検索することも多かったです。
最初は、「入門」や「基礎」といった内容のコース・ハンズオンラボを選択されるのが良いかと思います。
より詳しく学ぶために利用
英語コンテンツに多く見られることですが、翻訳時の内容が抽象的になったり、表現が分かりにくいものとなることが何度かありました。
その際に、翻訳後の単語や文章について自身で調査を進めることで、より理解を深めることが出来ました。
本来の利用方法とは少し異なりますが、プロダクトへの理解度の点では良かったと考えています。
【初学者向け】 おすすめのコンテンツ
ここからは、筆者おすすめのコンテンツについて紹介します。
Google Cloud Platform Fundamentals: Core Infrastructure 日本語版
Google Cloud について基礎的な内容から学習することが可能です。
コース内には、理解度チェックがいくつか存在するため、自身の理解度を把握しつつコンテンツを進めることが可能です。
本コースをベースに他のプロダクトの「中級」難易度のコースを実施するのがおすすめです。
Google Cloud Fundamentals: Core Infrastructure では、Google Cloud に関する重要なコンセプトと用語について説明します。このコースでは動画とハンズオンラボを通じて学習を進めていきます。Google Cloud の多数のコンピューティング サービスとストレージ サービス、そしてリソースとポリシーを管理するための重要なツールについて比較しながら説明します。
https://www.cloudskillsboost.google/course_templates/60
Cloud Digital Leader Learning Path
先ほどの Core Infrastructure と似た観点となりますが、Google Cloud の入門資格である「Cloud Digital Leader」に必要な知識を中心にコース・ハンズオンラボを学習出来るため、こちらもおすすめです。
クラウド デジタル リーダーは、クラウドのコアプロダクトとコアサービスの機能を明確にし、それらが組織にどのようなメリットをもたらすかを理解できます。この無料の学習プログラムでは、クラウド デジタル リーダーの役割に不可欠な Google Cloud テクノロジーを使用した実世界の実践的な体験を提供する一連のオンデマンド コース、ラボ、スキルバッジをご案内します。学習プログラムを修了したら、Google Cloud Digital Leader 認定資格をチェックして専門性をさらに高めましょう。
https://www.cloudskillsboost.google/paths/9
Introduction to Generative AI Learning Path 日本語版
昨今バスワードとなっている「生成 AI」に関して学習することが可能なコースです。
こちらは、ラーニングパスとなっていますが、全て無料で受講することが可能です。
生成 AI の基礎的な内容から Google Cloud にてどのように利用するのかを学べる点がおすすめです。
このラーニングパスは、大規模言語モデル(LLM)の基本から「責任ある AI」まで、「生成 AI」の概念について解説します。
https://www.cloudskillsboost.google/paths/118
【資格取得を目指す方向け】 おすすめのコンテンツ
Skills Boost では、各 Google Cloud の資格に応じたラーニングパスが設けられています。
対応する資格のラーニングパスを学習することで理解を深めることが可能です。
ただし、1 つのラーニングパスの終了を試みた場合、かなりの時間を要するため、理解が足りていない点を優先して実施することを推奨します。
さいごに
Skills Boost について基礎的な内容から使用例、おすすめコンテンツ等を紹介させていただきました。
特に「これから Google Cloud を学ぶ方」には、お試しして頂けますと幸いです。
個人的にかなり好きなサービスのため、利用される方が増加すると嬉しい限りです。
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