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2024 年 6 月第 4 週の Google Cloud の主なリリースに関するニュース
クラウドエースの山本です。
6 月 17 日 〜 6 月 21 日の期間にアナウンスされた Google Cloud の主なリリースに関してご紹介します。
BigQuery
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gemini-1.0-pro-002 モデル
に基づいた BigQuery ML リモートモデルで、教師ありチューニングが実行可能(Preview)-
BigQuery DataFrames Python API
を使用して、教師ありチューニングを実行することもできます- bigframes.ml.llm.GeminiTextGenerator model classの fit() メソッドと core() メソッドを使用します
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Bigtable
- Python クライアント ライブラリが、非同期アプリケーションで使用する非同期APIを提供(Generally Available、以下 GA)
Cloud Database Migration Service
- Oracle から CloudSQL データベースに移行する際、移行ジョブの詳細ページで直接「昇格」アクションを使用して、移行プロセスを完了できるようになりました(GA)
Cloud Source Repositories
- 2024 年 6 月 17 日以降、新規利用が不可になりました
- 2024 年 6 月 17 日より前に Cloud Source Repositories を使用していた組織は、この変更の影響を受けません
Cloud Workstations
- 以下のリージョンで利用可能になりました
australia-southeast2
Colab Enterprise
- 顧客管理の暗号化キー (CMEK) を使用して、Colab Enterprise のランタイムを保護できるようになりました
Dataform
- 選択したリリース構成の過去の手動コンパイル結果を検査できるようになりました
Spanner
- 生成された列の
STORED
属性が不要になります- 生成された列はクエリまたはインデックス時に評価されるため、追加のストレージや書き込みオーバーヘッドが不要となります
Virtual Private Cloud (以下、VPC)
- Private Service Connect バックエンドが、クロスリージョン内部 アプリケーション ロードバランサ を使用したグローバル Google API ターゲットへのアクセスをサポート(Preview)
Workflows
-
Vertex AI API コネクタ
のサポート(Preview)- ワークフローから Vertex AI モデルにアクセスする方法を学習します
App Engine
- Ruby 3.3対応(Preview)
Cloud Functions
- Ruby 3.3対応(Preview)
Cloud Storage
- Cloud Storage バケットの階層名前空間(Preview)
- 論理ファイル システム構造でデータ保存が出来るようになります。以下のユースケースにおいて、ファイル取り扱いの汎用性、パフォーマンス、データ整合性が向上します
Hadoop ベースの処理
ファイル指向のワークロード処理
AI および ML 処理
- コマンドラインを使用して、階層名前空間が有効になっているバケット内のフォルダーの名前を変更することはサポートされていません
- 論理ファイル システム構造でデータ保存が出来るようになります。以下のユースケースにおいて、ファイル取り扱いの汎用性、パフォーマンス、データ整合性が向上します
Vertex AI
- 2024 年 9 月 15 日以降、分類、エンティティ抽出、感情分析の目標のカスタマイズは、Vertex AI Gemini のプロンプトとチューニングに移行した場合のみとなり、Vertex AI AutoML for Text の分類、エンティティ抽出、感情分析の目標のモデルのトレーニングや更新は利用できなくなります
- 既存の Vertex AI AutoML Text モデルは、2025 年 6 月 15 日まで引き続きご利用いただけます
- 詳細については、Gemini のモデル チューニングの概要をご覧ください。
Cloud Composer
- Cloud Composer 3 プレビュー版 リリース(Preview)
- Cloud Composer 利用可能リージョンで使用可能、追加機能や改善点は以下の通り
- テナント プロジェクト内にインフラ ストラクチャを隠蔽
- Evergreen バージョン管理
- ネットワーク構成の簡素化
- パフォーマンス向上
- DAG プロセッサとスケジューラのコンポーネント化に伴い、DAG 解析、スケジューリングの信頼性が向上
- Airflow ワーカー向けのストレージが 10 倍に拡大
- Cloud Composer 利用可能リージョンで使用可能、追加機能や改善点は以下の通り
Cloud Domains
- Google Domains を DNS プロバイダとして使用している場合、Google Domains DNS 設定を移行し、ドメインとメール転送構成をエクスポートできます
Dataproc
- Dataproc Serverless for Spark
- 2024 年 8 月 1 日に Runtime が バージョン 2.2 に変更されます
- オープン テーブル形式(
Apache Iceberg
、Apache Hudi
、Delta Lake
)との互換性を修正するため、2024 年 6 月 26 日に、Dataproc Serverless for Spark ランタイム バージョン 1.2 および 2.2 でANTLR バージョンが 4.13.1 から 4.9.3
にダウングレードされます。
Network Connectivity Center
- Include Export Filters(Preview)
- 許可された CIDR 範囲のリストを指定して接続を制限する機能
- これにより、許可された IP アドレス 範囲以外のすべての接続をブロックすることができます
- 許可された CIDR 範囲のリストを指定して接続を制限する機能
Cloud SQL
- PostgreSQL
- インプレース アップグレードで、PostgreSQL インスタンスを PostgreSQL 16 にアップグレードが可能
Dataflow
- Dataflow SQL のサービス提供終了に伴い、期日までに Beam SQL に切り替える必要があります
- Google Cloud コンソール版:2024 年 7 月 31 日以降利用不可
- Google Cloud CLI 版:2025 年 1 月 31 日以降、利用不可
Datastream
- SQL Server の変更テーブル CDC メソッドをサポート(Preview)
Deep Learning
- M122 リリース
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以下のコンテナ イメージが利用可能
- TensorFlow 2.16
- PyTorch Inference 2.2 GPU
- PyTorch Inference 2.2 CPU
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VM イメージ
- 脆弱性対策のため、Nvidia ドライバーをバージョン 550.90.07 に更新
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Vertex AI Workbench
- M122 リリース
- 脆弱性対策のため、Nvidia ドライバーをバージョン 550.90.07 に更新
- Vertex AI Workbench User-Managed Notebooks
- Vertex AI Workbench インスタンス
- 脆弱性対策のため、Nvidia ドライバーをバージョン 550.90.07 に更新
Vertex AI Agent Builder
- Vertex AI Search
まとめ
BigQuery ML や Vertex AI で使用している機械学習モデルが、Gemini へ移行しています。
今後も各プロダクトで利用している機械学習モデルが、Gemini へ移行していくと思われます。
また、
- Cloud Source Repositories の新規利用の停止
- Cloud Composer 3 Preview 版リリース
など、注目度が高いアナウンスがありました。
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