2023年5月22日週のGoogle Cloudの主なリリースに関するニュース
クラウドエース北野です。
今週で5月も終わりですね。先週から Google Cloud Day'23 Tour in TOKYO - Onlineが開催されました。アーカイブ動画で、登壇内容を確認できるので、見逃した方は、お時間のあるときにご覧ください。また、今週、6月2日 (金)は大阪で Google Cloud Day '23 Tour in OSAKA - Hybridが開催されますので、参加される方はお楽しみください。
Compute Engine
- C3のマシンシリーズの提供 (GA)
C3マシンシリーズは、基盤となるNUMAアーキテクチャ向けに最適化されたマシンシリーズとなっています。特徴としては、以下となっています。
- Intel第4世代Xeonスケーラブルプロセッサ(Sapphire Rapids) 搭載
- Googleカスタマイズのプロセッシングエンジン IPU 搭載
- DDR5メモリ搭載
- 最大スペック: CPU 176 vCPU, メモリ 352 GB
BigQuery
- パーティションとクラスタリングのリコメンデーション機能 (Preview)
BigQueryのコスト削減のためのパーティションおよびクラスタリングのリコメンデーション機能がプレビューとして提供されています。
このリコメンデーション機能は、過去30日間のプロジェクトのワークロードを使い、BigQueryテーブルの分析をおこない、ワークロードの実行を最適化するパーティションおよびテーブルを予測します。当該機能は、まだプレビューとなっているので、本番適用は推奨いたしませんが、コスト感の確認のため活用を検討してみるとよいかと思います。
Cloud SQL
- MySQL 8.0.33のリリース (GA)
- PostgreSQL 15のリリース (GA)
Cloud Spanner
- クエリ並列度の自動増加 (GA)
- プライマリキーに生成されたカラムの使用 (GA)
- インスタンスの削除保護機能 (Preview)
Cloud Spannerはいくつかの機能が増強されています。
クエリ並列度の自動増加は、Cloud Spannerのインスタンスサイズと構成に基づき、クエリの最大並列度を自動的に増やしていくものとなっています。この機能は、Cloud Spannerが最適ないクエリ性能を実現し、CPUの過負荷を下げるために実行されます。
インスタンスの削除保護の機能は、運用ミスによるインスタンス削除を防ぐための機能となっています。Cloud SQLなどのインスタンス削除の防止機能と同じとなっています。インスタンスを誤って削除すると、再リリースまで時間がかかるので、保護をかけると万が一削除オペレーションをしても拒否されるので、取り返しがつきます。ただし、当該機能はまだプレビュー機能ですので、本番適用には注意をしてください。
Secure Web Proxy
- Secure Web Proxyの提供 (GA)
Web プロキシのマネージドサービスが提供されることになりました。VPC ネットワーク上の以下のリソースから外部へのHTTP(S)への通信が対象となります。
- GCE・GKE
- サーバーレスVPC コネクタで接続されたリソース (Cloud Functions・Cloud Run・App Engine)
- Cloud VPN・Cloud Interconnectで接続されたプライベートネットワークのワークロード
場合によっては、運用しているSquidなどのプロキシをSecure Web Proxyに代替できると考えられるので、プロキシを運用されている方は機能を導入を検討してみてください。
Virtual Private Cloud (VPC)
-
private.googleapis.com
とrestricted.googleapis.com
がIPv6への対応 (GA) - リージョナル内部・外部IPv6アドレスの予約 (GA)
- IPv6のエクステンションヘッダの提供 (Preview)
- Private Service Connectバックエンドがリージョナル外部TCP proxy LBのアクセス機能の提供 (Preview)
- 内部範囲(Internal Region)の提供 (Preview)
VPCまわりが続々とIPv6への対応をするよう機能提供をするようになってきています。まだ、すべてがGAとなっていなので、それぞれ機能検証いただき適用いただければと思います。
Cloud Load Balancing
- 外部リージョナルTCP プロキシロードバランサの提供 (GA)
IoTなどでHTTP(S)以外のプロトコルを使ったサービスを展開される場合、TCPプロキシロードバランサが必要になることもあるかと思います。そういった場合、リージョン内で分散される当該外部リージョナルTCPプロキシロードバランサを採用できるかもしれません。
Discussion