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Firebase Extensions で作成したチャットボットの AI モデルを PaLM から Gemini に切り替える

2024/02/21に公開

こんにちは、フロントエンド エンジニアの雪村です。

この記事は Firebase と PaLM で作るお手軽チャットボット開発入門 の続編です。

https://zenn.dev/cloud_ace/articles/9c873bf939ea63

前回は Vertex AI の PaLM モデルを使用していました。

Firebase Extensions の Build Chatbot with the Gemini API を使用することで Vertex AI Gemini API を使用することができるようになったため、前回作成したチャットボットのモデルの切り替えをしていこうと思います。

AI チャットボットの構成

前回のおさらいです。Firebase を使った AI チャットボットの構成をご紹介します。

PaLM API を利用した AI チャットボット

AI チャットボットのメイン機能は Firebase Extensions の Chatbot with PaLM API を使用していました。

この拡張機能では Firestore の特定のドキュメントへの書き込みをトリガーに、AI チャットボットが回答を返してくれます。
名前の通り PaLM API を使用しており、この拡張機能は Gemini API には対応していませんでした。

Build Chatbot with the Gemini API の利用

Build Chatbot with the Gemini API は前述の Chatbot with PaLM API と同じ構成のまま、モデルが Gemini を選択できる Firebase Extensions です。

そのため、以下のような切り替えが可能です。
Firebase Extensions の変更

実際に切り替え手順を見ていきます。

Firebase Extensions の切り替え

この手順では、一時的にアプリが機能しなくなります。
その点ご注意ください。

切り替えは早くて 10 分程度で完了します。

Chatbot with PaLM API のアンインストール

Firebase コンソール上で Extensions を開くと、現在使用中の Extensions が表示されます。
「Chatbot with PaLM API」を選択し、画面下部にある「拡張機能をアンインストール」を押して、拡張機能をアンインストールします。

アンインストール時に削除されるリソースやサービスアカウントのアクセス権の削除など、影響範囲についてメッセージが表示されるので、他に影響がないか確認した上でアンインストールしてください。

数分待つと、アンインストールが完了します。

Build Chatbot with the Gemini API のインストール

Build Chatbot with the Gemini API をインストールします。

手順は Chatbot with PaLM API の時とほぼ同様です。

Gemini API Provider として Google AI for Developers と Vertex AI のどちらかを選択できます。
二者の違いについては こちら をご覧ください。

Firestore Collection Path は Chatbot with PaLM API を使用していた時と同じコレクションパスを設定します。

ここまでの操作では Web アプリケーションへの変更は一切行わず、Firebase Extensions を Firebase コンソール上で変更するだけで AI モデルの変更を完了することができます。

インストールも数分で完了します。

切り替えの完了

Build Chatbot with the Gemini API のインストールが完了したら切り替えは完了です。
既存の拡張機能のアンインストールと新規拡張機能のインストールだけのため、最短で 10 分程度で作業が完了します。

切り替え後の構成は以下のようになりました。
Gemini モデルを使用した AI チャットボット

これで Gemini モデルを存分に試す環境ができました!

おわりに

Firebase Extensions は非常に簡単に導入できるツールです。

私にとって Vertex AI を使った生成 AI 周りの開発は少しだけハードルが高く、なかなか手が出せませんでした。

しかし、前回ご紹介したチャットボットや今回の切り替え作業のように、Firebase Extensions を活用することで生成 AI に積極的に取り組むことができます。

皆様にも Firebase Extensions について興味を持っていただき、個人開発や社内研究にぜひ活用していただけると嬉しいです。

余談

Gemini API を利用した Firebase Extensions として Multimodal Tasks with the Gemini API もぜひご覧ください。

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