QAっていらなくなるの?と感じたときに読んでほしい話
生成AI時代にQAエンジニアが担うべき役割
こんにちは、QAエンジニアのさかもとです!
最近、ChatGPTなどの生成AIが一気に広がって、「もうAIがテスト書いてくれるならQAっていらないんじゃ…?」なんて話を聞くようになりました。
正直、私も最初はドキッとしました。
仕様書からテストケースを自動生成したり、AIが過去のバグから異常検知してくれるなんて時代が来て、「じゃあ自分の仕事って…?」と不安になりました。
でも、色々とAIツールを触ったり、現場でのQAの動きを見直す中で、今のところたどり着いている答えはこうです。
「QAの仕事はなくなるわけじゃない。むしろ、より“考える”仕事に進化していく」
今回はそんな気づきや視点を、現場QAの目線でまとめてみました。
AIが得意なこと、苦手なこと
まず前提として、AIはすごく便利です。
たとえば…
- テストケースの生成(パターン網羅)
- テストコードのひな形作成
- UIの差分検知
- 過去の障害傾向からの異常検知
こういった“ルールに従って大量に処理する”系の作業は、AIがとても得意です。
「うまく使えばQAの仕事も効率化できる!」というのは間違いありません。
ただし、逆にこんなことはまだまだAIには難しいなと私は感じています
- 「そもそも仕様が間違ってない?」と気づく
- ユーザー目線での“違和感”を察知する
- 「このリリースの目的を考えると、ここが重要そう」と判断する
- 開発やPMと対話しながら、仕様を固めたり優先順位を調整する
つまり、"テストを書く"ことはAIができても、"何をテストすべきかを考える"のはまだ人間の仕事です。
QAに求められる役割の変化
これからのQAに求められるのは、“作業者”としての立ち位置ではなく、“設計者”や“ファシリテーター”のような役割です。
例えばこんな方向性があると思います
- AIを使いこなしてレビューできる人になる
- プロダクトやユーザー視点での観点設計ができる人になる
- テストだけでなく、チームの開発フローや品質文化にも関われる人になる
自分たちが「品質の守り人」だったのは過去の話。
これからは「品質をチームで育てるための橋渡し役」になる必要があると感じています。
じゃあ、どうキャリアを考える?
「AIが来たから終わり…」ではなく、AIが来たからこそ広がる可能性もあります。
おすすめしたい方向性としては
- AIツールを“触れる”だけでなく“意図して使える”ようになる
(プロンプト設計、レビュー観点、使いどころの判断) - ユーザー視点やドメイン理解を深めて「テスト観点」を磨く
("気づけるQA"はやっぱり強いです) - 品質を仕組みで支えるための思考や活動を取り入れる
(例えばテスト戦略、リリース判定、開発プロセスの提案など)
おわりに
「AIでQAの仕事なくなるんでしょ?」という声を聞いたとき、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいです。
たしかに、やることは変わっていくかもしれません。
でも、「QAの価値」はむしろこれからもっと必要とされていくと私は思っています。
最後に・・・
AIが書いたテストをどう使うかを判断するのは、やっぱり人。
これからのQAが担うべき価値、ぜひ一緒にアップデートしていきましょう!
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