1個目のモジュール(Mixer)
概要
1個目に自作したモジュールはMixerです。
3つのVCOの音を混ぜて、VCFに送ります。
対象読者
アナログ・シンセサイザーに興味はあるが、自作経験なし
購入したモジュール
一番左のモジュールはDual VCOです。
真ん中のモジュールは、Dual エンベロープ・ジェネレーターです。
この2つは、EuroRack Go (ケース+電源)を購入した時に、同時に購入しました。
VCOは、たぶんシンセサイザー自作で一番難しいです。気温によって音程が狂ってしまうからです。
温度補正をしなくてはなりません。
音痴なシンセは嫌なので、一旦メーカー品を購入。
Dual エンべローブ・ジェネレーターは、割と値段が安かったので購入してしまいました。
自作の手間と、値段を考えて、購入した感じです。
その後、(0)の記事に書いたとおり、色々問題が発生して、 2〜3年が経過してしまいました。
少しでも、製作スピードを上げたいため、妥協して一番右のモジュールを購入しました。
これは、VCOとVCFとVCAが1個ずつ入っています。
これで、ほぼシンセが出来ちゃいました。自作する必要ないじゃんって、感じなのですが・・・
なぜMixerを自作したのか
一番右のモジュールのVCFの上部を見てもらえば、わかるのですが、このVCFには入力が2つしかないのです。
でも、VCOは3つあります。
3つのVCOの音を混ぜて、VCFに突っ込みたかったので、MIXerを作る事にしました。
イメージはMiniMoogのMixerです。
(なお回路図はなかったので、自分で考えました)
試作ブレッドボード
試作した時のブレッドボードは, 16.5cm x 約11 cm です。
会社でよく使われているのですが、EuroRackに入れるには大きすぎました。
小型のブレッドボード購入
アマゾンで 「サムコス ブレッドボード 400穴 5個セット」というのを見つけて購入しました。
8.5 cm x 5.5 cm程度。これならEuro Rackに入れるのに、いいサイズ感です。
パネルを紙で試作
パネルの加工を外注する前に、厚紙で試作をしました。
これに3.5mm のジャックや、ボリュームや、スイッチと取り付けてサイズ感を確かめます。
もちろん EuroRack GOに入れてみて、部品が当たらない事も確認しておきます。
パネルを外注
アルミ板で、作りたかったのですが、適当な外注先が見つからなかったのであきらめました。
(もしあなたが、CAD/CAMを使えるのであれば、外注できる所もある様子です)
仕方ないので、アクリル板を加工してくれる「はざいや」さんというショップに依頼しました。
ここに、穴あけ位置を、入力すると、加工してくれます。
アクリル板の材料費は1000円もいかないのですが、1つ穴をあけると約120円ほどになります。
結局、私が欲しいMixer用のパネルは約4000円となりました。
そして、それに送料が1000円かかり、5000円で少しお釣りがくるといった感じでした。
パネルが到着
注文してから、到着まで約1週間でした。
自分でハンドドリルで穴あけするより、ずっと綺麗です。やっぱり加工は外注した方が良さそうです。
問題点が3つ
- 私が、図面の指示をする際に、間違えていました。上から3.5mmのジャック、ボリューム、スイッチなのですが、ボリュームの横に3.2mmの穴をあけるのが正解なのですが、間違えてスイッチの横に穴をあけるように、注文画面に入力してしまいました。これは完全に私のミスです。仕方ないので、ハンドドリルで穴を開けました。
- もう1つは注文する際に、気がついていたのですが、4角にあけている固定用の穴が、EuroRackの規格にあっていません。アクリルだと、あまり端の方に穴をあけると、ひび割れてしまうそうなのです。EuroRack規格とはちょっとズレてしまいますが、がまんしています。(将来ケースを自作する事があれば、このアクリル・サイズに合わせてケースを作るのも良いかも知れません)
- ボリュームと、スイッチの間の間隔が狭すぎました。ぎちぎちです。逆に3.5mmジャックとボリュームの間は余裕すぎました。もし今度同じものを作る機会があれば、ボリュームの上下の部品の間隔に気をつけて注文しようと思います。
いよいよEuroRackに組み込み
まず裏面から
『達人と作る アナログシンセサイザー自作入門 改訂版2017』 という本の66ページから69ページあたりにかけてライフラインケーブルの作成方法が載っています。
フラットケーブルというのを使ってつくります。
コネクタをかしめるのに、万力を使う方法で書かれています。
しかし、私、万力持っていないんですよねー。このためだけに購入するのも躊躇します。
2年ほどたったある日、「別にフラットケーブルでなくてもいいんじゃない?」と気がつきました。
(我ながら、気が付くのが遅すぎる)
上記写真の左端に注目してください。
フラットケーブルではなく、ブレッドボード用のジャンパーケーブル3本を使って電源(12V、GND,−12V)をとっているのが、わかると思います。
なお、フラットケーブルと違って、どこでも差し込めていまいますので、EuroRackの規格を見ながら、差し込む位置を間違えないように取り付けてください。
裏面の状態から、電源がひっこぬけないように、上下反転させると、とりつけた事になります。
右下の3.5mmのジャックはミキシングした後の出力のジャックです。
動作確認したところ、5つある入力のうち1つが、動作不良でした。
またそのうち、修理したいと思います。
まとめ
- アルミでなくって、アクリル(3mm厚)でも今の所不自由は感じていません
- ブレッドボードと、アクリルは、ブレッドボード裏の両面テープでつけていますが、今のところ大丈夫そうです。
なお次回はキーボードとVCOの間に入れるモジュールを製作予定です。
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