Japan Tableau User Group 2024 総会 に参加してきた
はじめに
2024/12/6(金)にSalesforce Towerにて開催された「Japan Tableau User Group 2024 総会 Tableau Festival - New Frontier -」に、参加してきました。
今回も自社のブース出展があったため、全てのセッションを視聴することは出来なかったので、自分が視聴できたものに絞って、レポートにしたいと思います。
スペシャルパネルディスカッション 「組織のデータ活用〜活用が進み始めたその先に来る課題とその解決策」
このパネルディスカッションでは、データ活用を進めていくにあたり、どのようなフェーズでどのようなことに取り組んだかという話を、Tableau Blueprintをもとにお話されていました。
ざっくりまとめると、以下のような感じでした。
- Tableauを使える人を増やすために、教育のアプローチから取り掛かった
- 教育に着手するまでは、単なる帳票出力ツールとして使っていた人が大半
- 使っていて楽しくなるのは、近場に聞ける人がいるかどうかが重要
- 計画した教育活動に、エグゼクティブが賛同してくれることも重要
- 「Tableau極める」は、「Tableauで出来ることはここまでだよね」という声に対するアクション
- やりたい人は、自分でどんどん突き進む
- コミュニティのコアメンバーが変わらない問題も注意が必要
- ビジュアライズも重要だが、そもそもデータが信頼できるものであることも重要
個人的に同感だったのが、「計画した教育活動に、エグゼクティブが賛同してくれることも重要」という部分です。自身の経験を振り返ってみても、経営幹部も巻き込んでデータ活用に関する活動を進めているところと、そうでないところとでは、進むスピードにとても大きな差があったと思います。
あと、データの信頼性に関するトークの中で「ブラックボックス化してしまう計算フィールド」という言葉が出てきて、「あ~あるある」と思い、ちょっとクスッとしてしまいました。Tableauは本当に色々な表現が出来るからこそ、Vizを作り込んでいくほど、「なんでこんな計算してるの?」という計算フィールドが出来上がりがちです。ここは、表現を取るかメンテナンス性を取るか、レポートの規模や修正頻度を見ながら決めていくことになりますが、いずれにしても他の人に引き継ぎやすいような仕組みがセットであったほうがいいよなぁと思いました。
スポンサーセッション
truestarさん
truestarさんは、内部の「駆け込み寺」という制度の秘密をお話されていました。
要は、社内での相談場所ですね。社内の誰かの相談事に、別の誰かが素早く反応してくれるというものです。ここで個人の成功体験をシェアすることにより、チームの成功体験に高めることに成功されているようです。このような制度があるかどうかはともかく、技術を扱う会社であれば気軽に質問できる環境は絶対にあるべきだと思いました。
CDataさん
物件探しのために、オープンデータをビジュアライズしたというお話でした。データの連携にはもちろん自社製品を活用しつつ、ビジュアライズはTableauを使用されていました。
世帯の内容はもちろん素晴らしく、見ていてとても楽しかったのですが、セッションの中で「データ整形に時間を使うより、意思決定に時間を使いたい」と仰っていたことがとても印象に残っており、データ活用はそうあるべきだなぁと思いました。
ちゅらデータ
「Tableauで描く明るい未来」というテーマで、Tableauの最新機能に関する話をしつつ、「Tableau愛」に関する社内の声を大量にお届けするというセッションでした。
真面目な声からちょっとクスッとくる声までたくさんあり、会場からも笑い声がちょくちょく聞こえました。中でも、Tableauが「人生が変えてくれた」という声もあり、これには会場にも同じ思いを持った人が多かったようですし、自分も同感でした。
オープンデータバトル 決勝戦
優勝された「しあわせ信州」チームの発表は、長野県に住む人の長寿の秘密について、塩分摂取量が多いのに死亡率が落ちてきていることについて、オープンデータで分析しつつ、それらをしっかりストーリーを組み立ててお話されていて、とてもわかりやすい発表でした。
優勝ではなかった他のチームの発表もとても見ごたえがあり、Tableauの拡張機能を活用した3Dモデルの表現を初めて見たり、日光東照宮のある場所についてその理由を地図で表現したり、オープンデータで足りない内容をフィールド調査で補ったり、本当に驚かされることばかりでした。
何より、参加されている皆様が楽しそうに発表されていて、見ているこちらも楽しくなりました。
VizつくりまShow!
ブースの撤収作業のため、最後の決勝戦だけしか見ることができませんでしたが、毎回このセッションはテーマにも挑戦者にも本当に驚かされてばかりで、今年ももちろん驚かされました。
特に、決勝戦のテーマは、パッと見てどのように実現するのかわからず、それを10分程度で作成される挑戦者のみなさんには、今年も本当に驚かされました。
さいごに
今回、JTUGサポーターの中でも、若手の方々の活躍を感じた総会でした。よく拝見する方々が後ろから支えつつ、前に出て活躍されているのは若手の方々であることが多かったように思います。
前回のJTUG総会にて、KTさんが第一線から身を引くという発表があったように、Tableauコミュニティも世代交代が進んでいるのだなぁと感じました。
こんなにも長く続いているコミュニティなので、新たな風を取り込みつつ、これからも盛り上がり続けるといいなぁと改めて思いました。
他にもセッションがたくさんあったので、アーカイブが公開されたら視聴したいと思います。
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