Claude Code ActionをClaude MAXプランで使うの実際どうなん問題
追記
Anthropicの公式回答がされたようです。
小,中規模の個人利用なら規約違反ではない。
ただしグレーゾーンであり利用規約を変えることを仄めかしています。
Maxサブスクリプションで自動化またはヘッドレスでの使用を明示的に禁止している規定はありません。
✔ 中規模の個人プロジェクトであれば問題ありません。
✔ コミュニティによる実装の共有を歓迎します。
Anthropicサポートが言及した重要な注意事項:
コンシューマー向けプランは主にインタラクティブな使用を目的として設計されているため、これは「グレーゾーン」です。
Anthropicサポートは将来的に利用規約を変更する権利を留保しています。
ビジネス用途や大規模な使用には、商用プランの方が適しています。
はじめに
2025年5月、Anthropicが発表したClaude Code Actionは、GitHub上でAIエージェントを活用した開発を可能にする画期的なツールとして注目を集めています。しかし、その利用方法を巡って、開発者コミュニティでは賛否両論の議論が巻き起こっています。
特に話題となっているのは、月額100〜200ドルのClaude MAXプランのサブスクリプションキーを使って、本来API(従量課金)専用であるClaude Code Actionを動作させるという「ハック」の存在です。
この記事ではその話題について取り上げます。絶対に禁止すべきだとは言わないですが、利用方法によってはIP BANなどされる恐れもあるので、慎重に判断した方が良いと私自身思います。
参照:
Claude Code ActionとMAXプランの概要
Claude Code Actionとは
Claude Code Actionは、GitHub ActionsでClaude Codeを動作させるためのツールで、PRや課題で簡単に@claudeとメンションするだけで、Claudeがコードを分析し、プルリクエストを作成し、機能を実装し、バグを修正します。
主な特徴:
- 🤖 インタラクティブなコードアシスタント: コードや設計に関する質問に回答
- 🔍 コードレビュー: PR変更を分析し改善提案
- ✨ コード実装: シンプルな修正から新機能の実装まで対応
- 💬 PR/Issue統合: GitHubのコメントやPRレビューとシームレスに連携
Claude MAXプランの仕様
Maxプランは、2025年4月10日に新しく追加された個人向け有料プランです。なんといってもProプランの5倍もしくは20倍の使用率に対応できるのが特徴です。
料金体系:
- 月額100ドル: Proプランの5倍の使用量
- 月額200ドル: Proプランの20倍の使用量
重要な点として、Maxプランでは、ウェブ、デスクトップ、モバイルアプリのClaude、そしてターミナルのClaude Codeの両方に、1つの統一されたサブスクリプションでアクセスできるようになっています。
技術的な仕組みと制限
公式にサポートされている認証方法
Claude Code Actionの公式ドキュメントによると、サポートされている認証方法は以下の3つです:
- Anthropic Direct API(従量課金)
- Amazon Bedrock
- Google Vertex AI
重要なのは、MAXプランのSubscriptionには対応していませんという点です。
なぜMAXプランが公式サポートされていないのか
技術的な理由として:
- MAXプランは個人向けサブスクリプションサービス
- APIは開発者向けの従量課金サービス
- 認証方式や利用制限の管理方法が根本的に異なる
- リソース配分やインフラが異なる可能性(パフォーマンス差が報告されている)
GitHub Issue #4では「MAXサブスクリプションで(APIキーなしで)使用できますか?」という質問が投稿されていますが、現時点で公式なサポートは提供されていません。
コミュニティでの議論
上記の前提の上で、Claude MAXプランでClaude Github Actionsを動かすことができるハックが広まった。
それに対する意見↓↓
賛成派の主張
-
コスト効率: MAXプラン(月額100-200ドル)で無制限に近い利用が可能
- API利用では同等の使用量で数千ドルかかる可能性
- 個人開発者や学生には大きな負担
-
技術的探求: 新しい活用方法を見つけることはイノベーションの一環
- ハックカルチャーは技術進歩の原動力
- 制限を回避する創造性が新しい発見につながる
-
個人利用: 商用利用ではなく、個人の学習や実験目的
- 営利目的ではない
- 技術の理解を深めるための探求
grllさん(?)がClaude MaxプランでClaude Github Actionsを呼び出す方法を模索し、実現させた。それが大きな話題を呼ぶことになった
日本コミュニティでもXを中心に話題が集まっている
単に凄い!!までで終わっており、利用の是非は特に考えずに利用している人もちらほらいる印象。
反対派の主張
一方で、倫理的な問題を指摘する声も多く上がっています
-
利用規約違反: 本来の想定外の使い方は規約違反の可能性
- サービスの意図的な悪用に該当
- アカウント停止のリスク
-
サービスの持続性: 不正利用が広まればサービス自体の存続に影響
- 収益モデルの崩壊
- 将来的な料金値上げの原因に
パフォーマンスの違い
Latenodeコミュニティでの報告によると、MAXサブスクリプションと従量課金APIのパフォーマンスを比較した結果、予想外の違いが見つかりました。MAXプランでは処理が遅く、品質にも差があることが判明し、両者が異なるインフラやリソース配分で運用されている可能性が示唆されています。
Anthropic社員さんとgrllさん、その他見解
Xではこのようにまとめられている
- Githubで公開リポジトリにして複数人で
@claude
でClaudeCode利用→利用規約には書いていないが常識的にもちろんアウト❌ - Githubで非公開リポジトリで個人でMaxプラン料金内でClaudeCode利用→Anthropic社員は使用パターンが課金モデルに適合するかを考慮すべきと助言。意図された使用方法でない場合、より厳しい制限の可能性を示唆。
ユーザーが留意すべきこと
- 複数人での利用はしない: 公開リポジトリでチームや複数人で1つのMaxプランを共有するような使い方はAnthropic社が意図しない利用方法であり、利用規約に抵触します。
- 使用パターンがMaxプランの課金モデルに適合するかを考慮する: 個人利用であっても、GitHub Actionsを介した自動的かつ高頻度な利用が、Anthropic社が想定する「セッションベースの課金モデル」から逸脱していないか注意が必要です。逸脱していると判断された場合、警告や利用制限、最悪の場合はアカウント停止といった措置が取られる可能性もゼロではありません。
利用規約からの抜粋
アカウント情報共有の禁止
"You may not share your Account login information, Anthropic API key, or Account credentials with anyone else."
(お客様は、アカウントのログイン情報、Anthropic APIキー、またはアカウントの認証情報を他の誰とも共有してはなりません。)
アカウントの他者への提供禁止
"You also may not make your Account available to anyone else."
(また、お客様のアカウントを他の誰もが利用できるようにしてはなりません。)
アカウント責任
"You are responsible for all activity occurring under your Account..."
(お客様は、お客様のアカウントで発生するすべての活動に対して責任を負い...)
まとめ
Claude Code Actionは、GitHub上でのAI開発を加速させる可能性を秘めたツールですが、その利用方法、特にClaude MAXプランのサブスクリプションキーを用いた「ハック」については、開発者コミュニティ内で活発な議論が交わされています。
もしも気にになっているのなら、ユーザーは以下の点を慎重に判断する必要があります。
利用規約の遵守: Anthropic社の利用規約(特にアカウント情報の共有禁止や他者への提供禁止に関する項目)をよく理解し、遵守することが大前提です。
リスクの認識: 公式にサポートされていない利用方法である以上、予期せぬ動作不良、パフォーマンスの低下、そして何よりもアカウントに対する措置(警告、制限、停止、IP BANなど)のリスクが伴うことを十分に認識する必要があります。
サービスの持続性への配慮: 一部のユーザーによる規約から逸脱した、あるいはサービスの想定を超えた利用が、結果としてサービス全体の健全な運営や他のユーザーの利益を損なう可能性も考慮に入れるべきでしょう。
技術的な探求やコスト効率を追求すること自体は否定されるべきではありませんが、それが提供者の意図や規約、そしてコミュニティ全体の利益とどのように調和するのかを常に意識することが、健全な技術発展のためには不可欠です。Claude Code ActionをMAXプランで利用することを検討している開発者は、これらの情報を踏まえ、自己の責任において慎重な判断を下すことが求められます。
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