【現地最速速報】Microsoft Build 2025 の激選Key Topics🚀【AIまわり】
現地参加中のMicrosoft Build 2025についてKeynoteが先程終わりました!
参考:Microsoft Build 2025
参考:Book of News(こちらにあらかた今回のアップデートはまとまっています)
本記事では現地参加したKeynoteとMS公式のBook of News、 MS公式ブログをもとにし、最新AIアップデートを中心に、個人的に注目なトピックについて取り上げ書いていきたいと思います!
また、トピックに関連する MS公式ブログのリンクもなるべく添えるようにしてますのであわせてご覧になるとより詳細とイメージが分かるかと思います!
Keynote現地の様子
まずは、現地の様子ということで、Keynote会場の入口の様子です。(朝の6:45頃)
他の写真:
2日目Keynoteの写真:
こちらの写真は個人的にまさに今回のAIアップデートを象徴する1枚だなとおもいました。
朝早くから並んだおかげでMVPの方に負けず劣らずの前から5列目中央付近を確保に成功!
肉眼でCEOサティア・ナデラ (Satya Nadella)氏が視える!
余談:
CEO Satya Nadella氏のKeynote冒頭で、活動家らしき男女が叫ぶというハプニングもありました。。(本物を始めて見てしまった)サティア・ナデラ氏は動じず発表をし続けるあたり慣れているなーと思いました(笑)
前置き
では、早速書いていきたいと思います!
Microsoft Build 2025、今年もシアトルから熱狂と興奮が届きました! AIの進化、もう止まりませんね! 開発者として「今回のBuild、結局何が一番ヤバいの?」って、そこが一番知りたいポイントだと思います。
Keynoteの熱気も冷めやらぬ今、特にクラウドアーキテクト、データサイエンティスト、そしてAzureエンジニアの皆さんの心を鷲掴みにしそうな、AI関連のアップデートなニュースを、現地参加の私が超速で全部乗せ&現地で度肝を抜かれたサプライズ情報と共にお届けします!
この記事を読めば、Azure AI Foundryの全貌から、Copilotたちの衝撃進化、そして未来のAI体験まで、丸わかりかもしれません(!?)。
今年のMicrosoft Buildも、まさにAI一色です! Keynote会場は、次世代テクノロジーへの期待で、もう熱気がムンムン。Satya Nadella氏が登壇し、AIが開発のあらゆるシーンで主役になる未来を鮮やかに描き出した瞬間、会場のボルテージは最高潮に達しました。これはもう、単なる機能追加のレベルじゃありません。開発のやり方そのものが、根底からひっくり返る。そんなMicrosoftの「本気」が、ビンビン伝わってきましたよ。特に、生成AIを使ったアプリ開発をロケットスタートさせる新サービス群や、私たちがお馴染みのツールたちが、まるで魔法のようにCopilot化していく怒涛の波は、日々の仕事に革命を起こすこと間違いなし! 今回は、山ほどある発表の中から、特にAI開発の心臓部となるであろうAzure AI Foundry、検索の概念を覆すAzure AI Search、そして、ますます私たちにとって欠かせない「相棒」へと進化を遂げたCopilotファミリーの最新情報などなどに、ギュギュっとフォーカスしていきます。
さらに、現地で「マジか!」と声を上げてしまったサプライズ発表についても、興奮そのままにお伝えします!
参考:Keynoteはこちらから視聴できます。
Build 2025 Keynote、AI一色の衝撃と、開発者の未来図
Keynote全体を通して、私の胸に刻まれたのは、Microsoftが「AI Everywhere」という壮大なビジョンを、本気で、しかも猛スピードで実現しようとしているという、強烈なメッセージでした。開発ツールはもちろんのこと、ビジネスアプリケーションからOSに至るまで、ありとあらゆるものにAIがシームレスに溶け込み、開発者の生産性を異次元レベルに引き上げるだけでなく、これまで誰も想像すらしなかったような新しい価値を、次々と生み出そうとしているんです。
生ケビン!!
特に、何度も何度も繰り返された「Open Agentic Web」というキーワード。これが、これからのキーワードになる、と確信しました。自律的にタスクをこなし、他のエージェントたちと華麗に連携して、複雑怪奇な問題さえも解決してしまうAIエージェントが、ソフトウェア開発の新たな主役として躍り出る。そんな未来が、もう目の前に迫っているのを感じました。この大きな流れを、力強く牽引していくのが、今回発表されたAzure AI Foundryであり、Copilot Studioの目覚ましい進化なのでしょう。正直なところ、Keynoteのいろいろなデモを見ながら、何度鳥肌が立ったことか分かりません。
もちろん、華々しい発表の影には、私たち開発者が乗り越えなければならない課題も、ちらほらと顔を覗かせます。新しい技術のキャッチアップは待ったなしだし、セキュリティの確保やAI倫理への配慮といった、頭を悩ませる問題も山積みです。でも、それらを差し引いても余りあるほど、これらの新技術がもたらすであろうポジティブな衝撃と、未来への無限の可能性に、胸が高鳴りっぱなしのKeynoteでした。
Azure AI Foundry - 次世代AI開発の「すべて」がここに集結
今回のBuildで、AI戦略の中核として、ひときわ強い光を放っていたのがAzure AI Foundryです。これは単なるツールセットではなく、AIアプリケーションとAIエージェントの構想から設計、開発、テスト、デプロイ、そして運用に至るまで、ライフサイクル全体を網羅的にサポートする統合プラットフォーム。まさに、AI開発の「司令塔」であり「製造工場」と言えるでしょう。
関連公式ブログ:
Azure AI Foundryのココがすごい!主要アップデートまとめ
開発の「攻め」と「守り」、その両面で開発者を強力にバックアップするAzure AI Foundry。主な進化ポイントを見ていきましょう。
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モデルの選択肢が爆発的に拡大!あの「Grok」も仲間入り (Book of News 2.1.1)
イーロンも動画で出演!
- OpenAIの強力なモデル群に加え、現地での大きなアナウンスとして、xAI社の「Grok 3」および「Grok 3 mini」モデルが、Microsoftが直接ホスト・課金する形でAzure AI Foundryに追加されることになりました。これは、Azureの顧客が期待するSLA(サービス品質保証)と共に利用可能になるという点で、非常に大きな意味を持ちます。
- これにより、既存の1900を超えるオープンソースモデルと合わせて、特定のタスクや業界ニーズに最適なAIモデルを選択できる自由度が、かつてないほど高まります。
ちなみにデプロイもできました↓
インパクトありありですね。次見ていきましょう!
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エンタープライズ級AIエージェント開発を加速!マルチエージェント時代の到来 (Book of News 2.1.2, 公式ブログ参照)
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Azure AI Foundry Agent Service (GA) が、AIエージェント開発の常識を塗り替える、強力なマルチエージェント機能と共に一般提供開始となりました。現実世界の複雑な業務プロセスは、単一のAIエージェントだけでは対応しきれない場面が多くあります。そこで重要になるのが、複数の専門スキルを持ったAIエージェントが連携し、あたかも人間のチームのように協調してタスクを遂行する「マルチエージェントシステム」です。これにより、スケーラビリティ、専門性、そして柔軟性が格段に向上し、真の「デジタルワークフォース」の構築が可能になります。
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新機能1: Connected Agents - シンプルに、賢くタスクを分担
- 複雑なタスクを、専門的な役割を持つ複数のサブエージェントにインテリジェントに委任・連携させる最も簡単な方法です。開発者は、複雑なカスタムオーケストレーターや手動でのルーティングロジックを記述することなく、プライマリエージェントが自然言語を使ってサブエージェントに指示を出す形で、ワークフローを設計できます。
- 例えば、「営業支援エージェント」が顧客ミーティングの準備をする際に、「市場調査エージェント」「競合分析エージェント」「顧客インサイトエージェント」といった専門サブエージェントにそれぞれ情報収集を依頼し、プライマリエージェントが最終的なブリーフィングをまとめる、といったシナリオが考えられます。これにより、各エージェントは特定のタスクに集中でき、システム全体のパフォーマンスと保守性が向上します。NTT DATAのような早期導入企業からは、カスタムオーケストレーターを使うよりも迅速かつ確実にAIソリューションを本番投入できるようになった、との声も上がっています。
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新機能2: Multi-Agent Workflows - 複雑で長期間にわたるプロセスも確実に自動化
参考: Azure AI Services Blog - Building a Digital Workforce with Multi-Agents in Azure AI Foundry Agent Service- よりきめ細やかな制御(プランニング、会話、状態管理など)が求められる、複雑かつ長期間にわたる業務プロセスを自動化するために、構造化されたステートフルなオーケストレーションレイヤーを提供します。
- 状態管理、柔軟な遷移ロジック(ルールベース/LLMベース)、構造化データの安全な受け渡し、永続性と障害回復メカニズムといったエンタープライズグレードの機能を備えており、顧客オンボーディング、金融取引処理、サプライチェーンオートメーションといった、ミッションクリティカルなシナリオに最適です。
- VS Codeとの連携によるビジュアルなワークフローデザインやリアルタイムデバッグ機能も提供予定(近日公開)とのことで、開発体験も大きく向上しそうです。(上図参照)JM Family Enterprises社やCitrix社、Gainsight社といった企業が、このMulti-Agent Workflowsを活用して、ソフトウェア開発ライフサイクルの効率化やエンタープライズコンプライアンスの簡素化といった成果を既に出し始めています。
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AutoGenとの強力タッグ、そしてオープンプロトコルサポート:
- AIエージェント開発フレームワークとして高い人気を誇るAutoGenとの統合がさらに深化します。Azure AI Foundry Agent Serviceは、Semantic KernelとAutoGenの強みを組み合わせた統一ランタイムを提供。これにより、開発者はAutoGenを使ってローカル環境でAIエージェントシステムを構築・シミュレートした後、そのコードをほぼ変更することなくAzure AI Foundry Agent Service上にデプロイできます。
- さらに、Agent2Agent (A2A)プロトコルとModel Context Protocol (MCP)をサポート (GA/プレビュー)。これにより、異なるエージェントフレームワークやエコシステム(LangChain、Semantic Kernelなど)との相互運用性が確保され、開発者は特定のプラットフォームにロックインされることなく、柔軟でモジュール化されたAIエージェントシステムを構築できます。Azure AI Foundry Agent Service自体もA2A APIヘッドを提供し、外部のオーケストレーターからFoundryのエージェントを呼び出すことが可能になります。
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- モデル選びの最適化でコスト削減と品質向上を両立!Model Router登場 (Book of News 2.1.4)
- AI開発において、どのモデルを使うかは常に悩ましい問題ですよね。Azure AI Foundryは、この課題に対する強力な解決策としてModel Router (プレビュー) を提供します。これは、開発者が投げたプロンプト(指示)に応じて、最適なOpenAIモデルを自動的に選択してくれる賢い機能です。なぜこれが重要かというと、常に最新・最高のモデルを使うのが必ずしもコスト効率が良いとは限らないからです。Model Routerは、タスクの複雑さや求められる応答品質に応じて、より軽量で低コストなモデルで十分な場合はそちらを、高度な推論が必要な場合は高性能なモデルを、といった具合に使い分けてくれます。これにより、AIの応答品質を維持・向上させつつ、運用コストを最適化するという、まさに一石二鳥の効果が期待できるのです。Forresterの調査によれば、企業の85%がマルチモデル戦略を追求しているとのことで、このModel Routerは、そうしたトレンドを強力に後押しする機能と言えるでしょう。
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Azure AI Foundry Agent Service (GA) が、AIエージェント開発の常識を塗り替える、強力なマルチエージェント機能と共に一般提供開始となりました。現実世界の複雑な業務プロセスは、単一のAIエージェントだけでは対応しきれない場面が多くあります。そこで重要になるのが、複数の専門スキルを持ったAIエージェントが連携し、あたかも人間のチームのように協調してタスクを遂行する「マルチエージェントシステム」です。これにより、スケーラビリティ、専門性、そして柔軟性が格段に向上し、真の「デジタルワークフォース」の構築が可能になります。
そして・・・早速、Azure AI FoundryのModel Catalogにmodel-routerが!!
続いて・・・
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あなたのPCがAI開発ラボに!Azure AI Foundry Local (プレビュー) (Book of News 2.1.7)
- Azure AI Foundryのパワフルな機能を、なんとWindows 11やMacOSといったローカル環境でも利用可能になります。モデル推論、モデルカタログ(OllamaやNVIDIA NIMsなどとも連携!)へのアクセス、エージェント開発が自分のPCでサクサク進められるなんて、開発のフットワークが格段に軽くなりますね。
関連公式ブログ:
さらに・・・
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AIアプリの健康診断と鉄壁ガード!Observability & Security (Book of News 2.1.3, 2.1.8)
- Azure AI Foundry Observability (プレビュー)
- AIエージェントのパフォーマンス、品質、コスト、安全性を一元的に可視化し、評価・改善を支援するダッシュボードを提供。問題発生時の迅速なデバッグにも貢献します。
- 高度なセキュリティ機能群
- Prompt Shields (GA): 悪意のあるプロンプト(指示)によるモデルの乗っ取りや誤動作を防ぎます。
- Spotlighting (プレビュー): 外部データソースに埋め込まれた、信頼できないプロンプトを特定し、クロスドメインインジェクションのリスクを大幅に低減。
- PII検出フィルター (プレビュー): 個人情報(PII)や保護されるべき医療情報(PHI)などを自動で検知・墨塗りし、データセキュリティとコンプライアンスをサポート。
- Microsoft Defender for Cloud連携 (プレビュー): AI開発ワークフローにリアルタイムのセキュリティ推奨事項とランタイム脅威アラートを統合。開発の初期段階から脆弱性に対処できます。
- Azure AI Foundry Observability (プレビュー)
その他気になった点
- 開発を加速するAgent Catalog (プレビュー)
- エージェント開発をさらに容易にするために、Azure AI Foundry Agent Catalog がプレビューで提供されます。ここには、開発者がすぐにカスタマイズして利用できる、ツールや事前に構築されたエージェントテンプレートが一元的に集約されています。例えば、Book of Newsでは、医療分野での多職種連携データワークフロー(腫瘍ボードなど)を調整するエージェントのオーケストレーター例や、効率化されたデプロイツールがこのカタログで利用可能になることが示唆されています。これにより、開発者はゼロからすべてを構築するのではなく、実績のあるテンプレートを基盤として、より迅速に、かつ高品質なAIエージェントを開発できるようになります。
- Foundry Agent
- 上の画像から確認できるように地味なアップデートですが、Copilot的なアシスタントAIチャットUIが出現してました。
- Azure Logic Appsのアクション機能がいつの間にか出現
- Keynote中のデモで気づいたのですが、上の画像の右側にあるAzure Logic Appsのアクションが使えるようになってました。
気になる話
Magentic-UIについて:
AutoGenからもひっそりとMagentic-UIについてアナウンスがありました。(気になる・・・)ここがポイント! 統合プラットフォームで、AI開発の未来を切り拓く
Azure AI Foundryは、単にツールを提供するだけでなく、AI開発のベストプラクティスやガバナンス、そしてセキュリティまで考慮された、まさに次世代のAI開発基盤です。モデルの選択からエージェントの構築、そして安全な運用まで、開発者がイノベーションに集中できる環境が、ここに用意されています。
Copilotたちがネクストレベルへ!仕事も開発も、AI相棒が超絶進化
MicrosoftのCopilot戦略は、Build 2025で新たな章に突入。私たちの働き方や開発スタイルに、より深く、よりインテリジェントに関わってくる、驚きの進化を遂げています。
Microsoft 365 Copilot - あなたの会社の「業務エキスパート」へ (Book of News 1.1.1, 1.3.1)
日々の業務効率化に欠かせないMicrosoft 365 Copilotが、さらに賢く、そしてあなたの会社の「事情」を理解するパートナーへと進化します。
- Copilot Tuning (6月よりプログラム開始)
- これが本当にすごい!自社の業務知識、ドキュメント、過去の事例などをMicrosoft 365 Copilotに学習させ、まさに「自社特化型Copilot」を育成できるようになります。例えば、法務部門なら過去の契約書スタイルを完璧にマスターしたエージェント、特定業界のコンサルティング会社ならその業界の規制や専門用語に精通したエージェントなど、業務に直結した高度なサポートが期待できます。(5,000ライセンス以上のMicrosoft 365 Copilot顧客向け)
関連公式ブログ:
- Copilot Notebooks (GA)
- 情報を整理し、洞察を引き出し、具体的なアクションプランへと繋げる強力なツール。データに基づいた意思決定を加速します。
TeamsがAIコラボレーションハブに!より賢いエージェント開発が可能に (Book of News 1.1.2)
コミュニケーションツールとしてだけでなく、AIエージェントが活躍するプラットフォームとしても進化するMicrosoft Teams。その鍵を握るのが、大幅にアップデートされたTeams AI Libraryです。
- Agent2Agent (A2A) プロトコルサポート (プレビュー)
- Teams向けエージェント同士が、中央集権的な仲介者なしに、より安全かつ効率的に直接通信できるようになります。これにより、複雑なタスクもエージェントチームが連携して処理可能に。
- Agentic Memory on Teams (プレビュー)
- エージェントがユーザーとの過去の対話履歴を効率的に記憶・活用し、よりパーソナルで文脈に応じた体験を提供できるようになります。
- MCP (GA)
- MCPがGAしました!これは色々と開発の幅が広がり捗りそうです。
- その他開発者向けツール強化
- エージェントのコンプライアンスチェックを自動化する機能や、利用状況の分析機能なども提供され、高品質なTeamsエージェントの開発と運用を支援します。
Copilot Studio - ノーコード・ローコード開発者が「実行力のあるAIエージェント」を創造 (Book of News 1.2.1, 1.2.2)
直感的な操作で対話型AIを構築できるCopilot Studioが、さらにパワフルな「エージェントビルダー」へと進化。専門的なプログラミング知識がなくても、驚くほど高度なAIエージェントを作成できるようになります。
- Computer use tool (Frontier Program)
- AIエージェントが、まるで人間のようにデスクトップアプリやWebアプリのUIを操作し、データ入力や情報収集といった定型作業を自動化!RPAとAIエージェントの能力が融合した、まさに未来の自動化ツールです。
- Code Interpreter (プレビュー)
- エージェント自身がPythonコードを生成・実行し、複雑な計算、高度なデータ分析、さらにはデータ可視化(グラフ作成など)までこなせるようになります。エージェントの「問題解決能力」が飛躍的に向上します。
- Agent flows(GA)
- Multi‑agent orchestration(アナウンス)
- 複数エージェントへのOrchestration機能
- Agent Store (GA)
- Microsoftやパートナー企業、さらには自社で開発した便利なAIエージェントを公開・発見・利用できる「エージェントのマーケットプレイス」。優れたエージェントをチームで共有し、生産性を爆上げできます。
- マルチエージェントシステムのサポート (プレビュー)
- それぞれ異なる専門スキルを持つ複数のエージェント(Copilot Studio製、Azure AI Foundry Agent Service製、Microsoft 365 Agents SDK製など)が連携し、一つのチームとしてより複雑で包括的なタスクに取り組めるようになります。
関連公式ブログ:
GitHub Copilot & GitHub Universe - AIが「書く」から「共に創る」開発パートナーへ (Book of News 2.3.1, 2.3.2, 2.3.3)
開発者の生産性を劇的に向上させてきたGitHub Copilotが、単なるコード補完ツールを超え、開発ライフサイクル全体を支援する、より自律的で強力な「AI開発パートナー」へと進化します。
- GitHub Copilot Agent Mode (プレビュー)
- 既存コードのリファクタリング、テストカバレッジの改善、バグ修正、さらには新機能の実装といった一連の複雑な開発タスクを、GitHub Copilotに「AIチームメイト」として委任できるようになります。
- GitHub Models (プレビュー)
- OpenAI、Meta、Cohere、Microsoft、Mistralといった主要なAIモデルを、GitHubの使い慣れたインターフェース上で直接探索し、評価し、AIアプリケーションのプロトタイプを迅速に開発できる新機能。リポジトリのすぐ隣で、最先端のAIモデルと気軽に触れ合えます。
- GitHub Copilot Chat機能のオープンソース化
- Visual Studio Codeで絶大な人気を誇るGitHub Copilot Chatのコア機能がオープンソース化されます。これにより、開発者コミュニティ全体でAI支援開発ツールを共創し、進化させていく道が開かれます。
検索の常識が変わる!Azure AI Search - 「見つける」から「理解し、察する」超賢い情報ハンターへ
私たちの情報検索体験を根底から覆すかもしれない、Azure AI Searchの衝撃的なアップデート。特に、会場がどよめいたのは、Agentic retrieval engine (プレビュー) の発表です! (Book of News 2.1.5)
何ができるようになったの? 検索エンジンが、ついに「頭脳」を持った!?
写真は現地のExpertブースで撮影!
これまでのRAG(検索拡張生成)では、AIが良い感じの回答をひねり出すために、まず関連情報を検索エンジンに問い合わせて、その結果をLLMのプロンプトに含める、というのがお決まりのパターンでした。でも、このAgentic Retrieval Engineは、その名の通り、検索プロセス自体がまるで一個の賢いAIエージェントのように振る舞うんです。
具体的には、こんなことができるようになります。
- ユーザーの意図や会話の文脈を深く理解
- 単なるキーワードだけでなく、ユーザーが本当に何を知りたいのか、どんな状況で質問しているのかを把握します。
- 最適な検索戦略を自ら計画・実行
- 複雑な質問に対しては、複数のサブクエリを生成したり、段階的に情報を集めたりと、賢く検索を進めてくれます。
- 会話履歴を参照し、より的確な結果を提供
- 「さっきの話の続きだけど…」といった文脈も理解し、パーソナルで精度の高い検索結果を返します。
これはもう、単なるキーワードマッチングやベクトル検索といった従来の技術を遥かに超えた、より高度な「理解」と「推論」に基づいた、次世代の検索と言えるでしょう。
ここがポイント! RAGアプリ開発が、ネクストステージへ進化する予感
このAgentic Retrieval Engineの登場は、RAGアプリケーションの開発スタイルに、大きな、そしてポジティブな変化をもたらす可能性を秘めています。これまで開発者が、試行錯誤を繰り返しながら手作業でチューニングしていた検索クエリの生成ロジックや、複数の検索結果をどうやって上手いこと統合するか、といった頭の痛い処理の一部を、これからはAzure AI Search側がスマートに肩代わりしてくれるようになるかもしれないんです。そうなれば、私たち開発者は、もっとアプリケーションの本質的なロジックや、ユーザーにとって本当に価値のある体験をどう作り込むか、といったクリエイティブな部分にもっと集中できるようになるはず。日本語のニュアンスにもしっかり対応してくれるのか、そしてどれだけ複雑な問い合わせにも華麗に応えてくれるのか、実際に触ってみるのが今から待ちきれません!
以下の記事もAzure AI Searchアップデート速報として非常に詳しく参考にさせていただきました。
関連公式ブログ:
【現地サプライズ炸裂!】未来を垣間見た衝撃のAI技術 - Sora API on Azure, NLWeb, そしてMicrosoft Discovery
さて、ここからはBuild 2025のKeynoteやセッションの中で、私が現地で「うわっ、これはヤバい!」と特に衝撃を受け、会場全体がどよめいたサプライズ級の発表をいくつかご紹介します。これらは、私たちの未来のAI体験を一変させる可能性を秘めています。
OpenAIの「Sora API」がAzureに来る!(Coming Soon)
Keynoteの中で、OpenAIのCEOであるSam Altman氏も動画で登壇し、いくつかのエキサイティングな発表がありましたが、特に開発者コミュニティの期待感を煽ったのが、テキストから高品質な動画を生成するAIモデル「Sora」のAPIが、将来的にAzureを通じて提供されるという方向性がしれっと示されたことです。具体的な提供時期は「Coming Soon」とのことでしたが、この一言に会場は(若干)沸きました。
SoraがAPIとして利用可能になれば、開発者は自分のアプリケーションやサービスに、驚くほどリアルで創造的な動画生成機能を組み込めるようになります。エンターテイメント業界はもちろん、教育、マーケティング、製品デザインなど、考えられる応用範囲は無限大。まさに、コンテンツ制作のあり方を根底から変えてしまうほどのインパクトを秘めていると言えるでしょう。正直、デモ映像を見ただけでも鳥肌ものでしたが、これがAPIとして手軽に使えるようになるなんて、想像しただけでワクワクが止まりません!
NLWeb - ウェブサイトが「会話」を始める未来 (Book of News 6.2.1, 公式ブログ参照)
そしてもう一つ、私が「これはウェブの歴史が変わるぞ!」と鳥肌が立ったのが、NLWeb (Natural Language Web) という、Microsoftが提唱する野心的なオープンプロジェクトの発表です。これは、単なる新しいチャットボット作成ツールではありません。ウェブサイト自体が、まるで人間と自然に会話するように、インタラクティブな体験を提供するための新しい標準を目指す技術であり、ウェブのあり方を根底から変える可能性を秘めていると感じました。
NLWebの本質 - 「次世代のHTML」か? 会話型インターフェースの標準化
NLWebの核心は、「どんなウェブサイトでも、数行のコードで "AIアプリ化" できるようにする」というシンプルな目標にあります。HTMLがウェブページの構造を定義したように、NLWebはウェブサイトが「会話するためのプロトコルとインターフェース」を標準化しようという試みです。
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ウェブサイトが「話し相手」に:
- NLWebを導入することで、ウェブサイト運営者は、自社のサイトに自然言語による会話型インターフェースを驚くほど簡単に組み込めます。ユーザーは、特定のウェブサイトのコンテンツや機能について、メニューを探したりキーワードを打ち込んだりする代わりに、AIアシスタントに話しかけるように、「今日のオススメ商品は?」「〇〇の機能について詳しく教えて」と自然な言葉でリクエストできるようになります。
- 重要なのは、NLWeb自体が特定の大規模言語モデル(LLM)に依存するわけではないという点です。ウェブサイト運営者が、自社のデータ(Schema.org、RSS、JSONL形式など、既存の半構造化データも活用可能)と、自由に選択したLLM(OpenAI、Anthropic、Geminiなど)を組み合わせることで、独自の会話体験をユーザーに提供します。これにより、ウェブサイトはよりダイナミックで、ユーザー一人ひとりに最適化された情報提供や機能実行が可能になるのです。GitHubで公開されているコアサービスを動かすだけで基本的な動作が可能という手軽さも魅力です。
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AIエージェントにとって「理解しやすく、協力しやすい」ウェブへ - MCPとの強力タッグ:
- ここがNLWebの真骨頂であり、未来を大きく変える可能性を秘めている点です。すべてのNLWebインスタンスは、ネイティブでModel Context Protocol (MCP) サーバーとして機能するように設計されています。
- これは何を意味するかというと、CopilotのようなAIエージェントや、企業が開発した業務自動化エージェントなどが、NLWebに対応したウェブサイトの情報を**「意味を理解した上で」発見し、アクセスし、さらにはそのウェブサイトが提供する機能を「実行」できる**ようになるということです。AIエージェントは、NLWebサーバーの
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メソッドを叩くことで、人間がサイトと対話するのと同じように情報を得たり、アクションを依頼したりできます。 - これまでのAIエージェントは、ウェブサイトの情報を得るためにスクレイピング技術に頼ったり、限定的なAPIを通じてアクセスしたりするのが一般的でしたが、NLWebとMCPの組み合わせにより、AIエージェントはウェブサイトのコンテンツや機能を、あたかもそのサイトが持つ「固有のスキルセット」として自然に利用できるようになります。例えば、旅行予約サイトがNLWebに対応していれば、AIエージェントはユーザーの曖昧な指示(「来週末、どこか暖かいところへ行きたいんだけど、良い感じのフライトとホテルを探して予約しておいて」)を受けて、そのサイト上で最適な選択肢を提示し、ユーザーの承認を得て予約を完了する、といったことがよりスムーズに実現可能になるでしょう。
NLWebが普及すると、何が変わるのか? ウェブの未来へのインパクト
NLWebが広く採用されれば、私たちのウェブ体験は、そしてAIエージェントの能力は、劇的に向上するはずです。
- 情報アクセスの民主化と質の向上
- 専門知識がなくても、複雑な操作を覚えなくても、誰もが自然な言葉でウェブサイトの持つ情報や機能に直接アクセスできるようになります。サイト運営者がデータとLLMをコントロールできるため、例えばECサイトであれば、在庫情報や顧客の過去の購買履歴と連携させた、より精度の高い、パーソナルなレコメンデーション機能を簡単に実装できるようになります。
- AIエージェントの真価発揮
- AIエージェントが、単に既存の情報を検索して要約するだけでなく、NLWebを通じて様々なウェブサイトの機能とシームレスに連携し、ユーザーのために具体的なタスク(予約、購入、申請、情報更新など)を能動的に実行できるようになります。これにより、AIエージェントは真の意味で「賢く、頼りになるデジタル秘書」へと進化していくでしょう。
- ウェブサイト運営者の新たな可能性
- ウェブサイト運営者にとっては、自社のコンテンツやサービスを、人間だけでなくAIエージェントに対しても「構造化された形で、対話的に」提供できるようになるため、新たなトラフィックソースの獲得や、これまでにないビジネスモデルの構築といったチャンスが生まれます。サイトは公開範囲を選択して、エージェントからのアクセスをコントロールすることも可能です。
O’ReillyやTripadvisor、Shopifyといった名だたる企業が既にアーリーアダプターとしてNLWebの検証に参加していることからも、その注目度の高さがうかがえます。MicrosoftはこのNLWebを、RSSやSchema.orgの生みの親であるR.V. Guha氏(現Microsoft CVP & Technical Fellow)を中心に、オープンプロジェクト(MIT License)として推進しており、ウェブの次の進化をコミュニティと共に創り上げていこうという強い意志を感じます。HTMLがウェブの基盤を築いたように、NLWebが「エージェントが活躍するウェブ(Agentic Web)」の基盤となるかもしれない。そんな壮大な未来を予感させる、非常に重要な発表でした。
参考:NLWebのGitHubリポジトリ
Microsoft Discovery - AIが科学の未踏峰へ、発見のプロセスを加速 (Book of News 2.5.1)
そして、Keynoteで静かながらも非常に大きなインパクトを感じさせたのが、Microsoft Discoveryの発表です。これは、科学研究や発見のプロセスそのものを、AIの力で変革しようという壮大な取り組み。まさに、AIが人類の知のフロンティアを押し広げるための強力なツールとなり得るものです。
- 科学研究のためのエンタープライズAIエージェントプラットフォーム
- Microsoft Discoveryは、研究開発チームが直面する複雑な課題解決を支援するために設計されています。
- 発見の全プロセスをAIが支援
- 単なるデータ分析ツールではありません。科学的な文献の読解や知識の推論から始まり、新しい仮説の構築、有望な候補物質やアイデアの生成、そしてシミュレーションによる検証や結果の分析に至るまで、発見のプロセス全体を、専門化されたAIエージェントのチームがサポートします。
- AIとHPCの融合によるブレークスルー
- 最新のAI技術と高性能コンピューティング(HPC)の能力を組み合わせることで、従来では時間とコストがかかりすぎて不可能だったような大規模な探索やシミュレーションも可能になり、科学的な発見のスピード、スケール、そして精度を飛躍的に向上させることを目指しています。
このMicrosoft Discoveryの登場は、特に製薬、材料科学、気候変動対策といった、人類社会にとって極めて重要な分野でのイノベーションを加速させる起爆剤となるかもしれません。データサイエンティストや研究者の皆さんは、AIという新たな「共同研究者」を得て、これまで誰も到達できなかった知の頂へと挑むことができるようになるのです。Keynoteでは、この技術がもたらすであろう未来の可能性に、会場全体が大きな期待を寄せているのを感じました。
その他印象的な話
さて、キーノートやBook of Newsで大きく取り上げられたトピック以外にも、現地で「これは!」と唸らされたり、開発者の日常に大きな影響を与えそうな注目のAIアップデートがいくつかありました。ここでは、そうした「隠れた逸品」的な情報や、キーノートスライドでチラ見せされた気になるトピックを、写真と共にお届けします!
Azure AI Content Understandingが超進化!「Pro mode」でデータが"意思決定"を始める (公式ブログ参照)
まず、非構造化データ(ドキュメント、音声、動画など)を構造化データに変換するAzure AI Content Understandingが、驚くべき進化を遂げました。特に注目なのが、新たに導入された「Pro mode」です。
参考: Azure AI Services Blog - From Extraction to Insight
これまでのContent Understandingは、主にデータ抽出に焦点が当てられていましたが、この「Pro mode」は、その名の通りプロフェッショナルな要求に応えるべく、高度な推論、検証、そして情報集約能力を搭載。単にフィールドを抜き出すだけでなく、複数のドキュメントやデータソースを横断的に比較・照合し、ビジネスコンテキストを理解した上で、「意思決定」に近いレベルのアウトプットを生成できるようになります。
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ここがスゴい!Pro modeの主な特徴:
- マルチコンテンツ入力: 複数のファイル(ドキュメントに限らず、将来的には音声や動画も対象になるかもしれません)を一度に処理し、分散した情報から統一されたスキーマを構築。より深い洞察を得られます。
- 多段階推論: 単純な抽出を超え、情報の関連付け、検証、外部ナレッジベースとの連携によるリッチ化といった、複雑な思考プロセスをサポート。
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具体的なユースケース:
- 請求書処理: 発注書や契約条件と照合し、矛盾点がないか自動で検証。
- 医療保険請求: 患者の診療記録や処方履歴と照らし合わせ、請求の妥当性を判断。
- 法務ドキュメントレビュー: 契約条項が、関連する他の契約や判例と整合性が取れているかを確認。
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動画解析も大幅進化!:
- 動画全体の分析はもちろん、シーンごとの自動チャプター生成、顔認識による人物特定と説明(サムネイル付き!)など、動画コンテンツからよりリッチなメタデータを抽出可能に。Face APIのプレビューも統合され、パーソナライズされた動画体験の提供が容易になります。
これまで人間が時間をかけて行っていた確認作業や、複数のAIサービスを組み合わせなければ実現できなかった複雑なワークフローが、Azure AI Content Understandingの「Pro mode」一つで、よりシンプルに、そしてより高度に実現できるようになる。これは、バックオフィスの業務効率化はもちろん、顧客向けの新しいインテリジェントなサービス開発においても、大きなブレークスルーとなる可能性を秘めています。ASC社やRamp社、MediaKind社といった企業が既にこの進化の恩恵を受け始めているという事例も心強いですね。
関連公式ブログ:
つづいては・・・!
Azure SRE Agent!!Book of News (セクション2.3.1) によれば、このAzure SRE Agentは、本番環境のアラートに自動応答し、自律的に問題を緩和、さらには根本原因分析まで行うことで、インシデント解決時間を劇的に短縮することを目指すとのこと。SREエンジニアを悩ませるアラート疲れからの解放や、プロアクティブな問題解決も期待でき、まさにクラウド運用のゲームチェンジャーとなりそうです。今後数週間以内にプレビュー開始予定というのも、非常に楽しみですね!
2日目Keynoteでは、上の画像のように、深夜のオンコール対応を自動化するデモの紹介がありました。
どんどんいきます!
アイシンさんの事例がKeynoteで!!日本人としてこういったグローバルな舞台で事例紹介があると嬉しいものです!(内容も素晴らしい事例でした!)
さらに・・・!
Entra Agent IDだと!!
企業内で増加する無秩序なAIエージェントのIDを一元的に管理し、エージェントがどの情報にアクセスできるかを把握・統制するための基盤。Copilot StudioとAzure AI Foundryとの連携から開始されるとのことです。
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Cosmos DBがAI Foundryについにつながるとのこと!!
Azure PosgreSQLでReasoningが!!他にもSQLと自然言語でクエリし、トリガー関数経由でLLMによる推論呼び出しが可能になる、とのことです!
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ほとんど詳細な説明はなかったですが、各種PaaSがよりAIまわりで便利に!
データ分析の民主化がさらに!M365 CopilotからPower BIなどと対話できるように!!
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MCPがWindowsでネイティブサポート!!
Windows AI Foundry!!
Windows PCがローカルAI開発・実行基盤に (プレビュー) (Book of News 7.1.1)。
Windows Copilot Runtimeが進化した「Windows AI Foundry」とは、Windowsデバイス上でのAI開発ライフサイクル(モデル選択、最適化、デプロイなど)を統一的にサポートするプラットフォームのことを指します。Windows MLを基盤とし、CPU、GPU、NPUに最適化された推論を実現。Foundry Local(Azure AI Foundry Localとは別)とも連携し、ローカルでOSSモデルを手軽に利用できる、とのことです。
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で、私たち開発者はどうする?AI時代のサバイバル術
Microsoft Build 2025のKeynoteから、怒涛のようにお伝えしてきたAI関連のアップデート。これらを通じてハッキリと見えてきたのは、AIを活用した開発が、もはや一部の専門家だけのものではなく、あらゆる開発者にとってより身近なものになる一方で、その可能性はますます奥深く、そして高度なものへと進化していくという、大きな大きな潮流です。Azure AI Foundryのような統合プラットフォームは、まるで魔法の杖のように、これまで専門知識がなければ作れなかったような高度なAIエージェントを、誰もが構築できる道を開きつつあります。その一方で、Agentic RetrievalやGitHub Copilot Agent Modeといった先鋭的な機能は、AIがより自律的に思考し、行動し、人間の開発者と肩を並べて、あるいは時には人間をリードしながら、複雑なタスクを次々と解決していく。そんな未来の姿を、私たちに鮮明に示唆しています。
私たち開発者にとっては、これらの目まぐるしく進化する新しいツールやプラットフォームを、恐れることなく積極的に使いこなし、AIという強力な武器のポテンシャルを最大限に引き出すことが、これまで以上に強く求められるようになるでしょう。それは、単に新しいAPIの仕様を覚えたり、新しいプログラミング言語を習得したりするといった、表面的なスキルの話だけではありません。AIと共に、どのようにして複雑な問題を解決の糸口を見つけ出し、どのような新しい価値を世の中に提供できるのか。そういった、より本質的で、より創造的な問いに対して、私たち自身の思考の枠組みを柔軟にアップデートし続けていく必要があるのです。
個人的には、特に複数のAIエージェントが、それぞれの個性を活かしながら協調して動作するマルチエージェントシステムの設計や、人間とAIエージェントが、まるで旧知の仲のように自然でストレスなく共同作業を行うための、新しいユーザーインターフェースやインタラクションのデザインといった分野に、これから非常に大きな技術的な挑戦と、そして計り知れないほどのビジネスチャンスが眠っているのではないかと、胸を躍らせています。
余談:
ChatGPTもAzureフル活用!(下画像は現地で撮影しました)
筆者としてももっとAzureつかいこなしたいと切に思います・・・。
おわりに - ワクワクを共有し、未来を共に創ろう!
Microsoft Build 2025は、AIがソフトウェア開発のあらゆる血管にまで深く浸透し、私たちの働き方、価値の創造の仕方、そして未来そのものを、根本から大きく変えようとしているのだということを、改めて強く、そして鮮烈に印象づけるイベントでした。Azure AI Foundryを駆使して、世界を驚かせるようなカスタムAIエージェントを生み出す興奮。Azure AI Searchの最新検索技術を借りて、情報の海から瞬時に宝物を見つけ出す感動。そして、日々進化を続けるCopilotファミリーという頼れる相棒たちと共に、これまでにないスピードと品質で、新しいソリューションを創造していく喜び。今回の発表は、どれもこれも、私たちの開発者魂を揺さぶり、未来への尽きない好奇心を掻き立てる、重要なマイルストーンとなるでしょう。
では、これらの衝撃的な発表を受けて、私たち開発者は、明日から具体的に何をすべきなのでしょうか? まず何よりも大切なのは、今回紹介した新技術の中で、少しでも「おっ、これは面白そうだ!」と感じたものについて、公式ドキュメントを読み込んだり、提供されているハンズオンラボやチュートリアルなどを通じて、実際に自分の手で触れてみることです。「百聞は一見に如かず」とはよく言ったもので、実際に体験してみることで、その技術の真の価値や可能性、そして現時点での限界や課題点などが、より深く理解できるはずです。そして、その上で、それらの新しいテクノロジーが、今あなたが取り組んでいるプロジェクトや、日々の業務に、どのような具体的な価値をもたらしそうか、どんな新しいユースケースが考えられるか、自由に、そして大胆に想像の翼を広げてみることが重要だと思います。
変化のスピードがこれまでにないほど速い時代ではありますが、このAI革命という大きなうねりを、単なる脅威として恐れるのではなく、むしろ、これまで誰も成し遂げられなかったような新しい可能性を切り拓く、千載一遇のチャンスと捉えるべきです。そして、そのチャンスを最大限に活かすために、常に新しい知識をどん欲に吸収し、失敗を恐れずに試行錯誤を繰り返し、そしてそこから得た学びをコミュニティと共有していく。そんな前向きで、攻めの姿勢こそが、これからの時代を生き抜くエンジニアにとって、最も大切な資質となるのではないでしょうか。
さて、Microsoft Build 2025の数々の発表の中で、皆さんの心に最も強く響いたテクノロジーは何でしたか?本記事が少しでもためになれば幸いです。
最後の最後ですがKeynote動画です!本記事とあわせてご覧いただけると良いかなと思います!
長くなりましたがここまでお読みいただきありがとうございます!
(※追記:書き終わった後から気づいたのですが全く厳選出来ておりませんことここにお詫び申し上げます🙇)
参考リンク
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本記事は情報提供を目的としており、2025年5月20日時点の情報に基づいています。本記事について、内容の正確性・完全性は保証されず、誤りを含む可能性があります。公式ドキュメントで最新情報をご確認ください。記事内のコードサンプルは自己責任でご利用ください。APIキー等の機密情報は適切に管理し、公開環境での使用時はセキュリティに十分ご注意ください。本記事内容の利用によって生じたいかなる損害(サービスの中断、データ損失、営業損失等を含む)についても、著者は一切の責任を負いません。本記事に掲載されている各社製品・サービスは各社の利用規約に従ってご利用ください。
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