WSL2からコマンドでCursorを開く方法
はじめに
VS CodeをWSLから使用する場合、code
コマンドを使って簡単に起動できることは多くの開発者が知っています。本記事では、同様の便利な操作をCursorでも実現する方法をご紹介します。
Cursorとは
CursorはVS Codeをベースに開発された、AI支援機能を搭載したコードエディタです。GitHub Copilotのような補完機能に加え、チャット機能も内蔵されており、コーディング中の質問やコードレビューなどをその場で行うことができます。
VS Codeからの移行について
VS Codeのユーザーがスムーズにカーソルに移行できるよう、Cursorには便利な機能が用意されています。初回起動時に「Import VS Code Settings」というオプションが表示され、これを選択することで以下の設定を一括でインポートすることができます:
- インストール済みの拡張機能
- キーボードショートカット
- ユーザー設定
- スニペット
- テーマ
これにより、普段使用している環境をそのままCursorで再現できます。もし初回設定時にスキップした場合でも、後からコマンドパレット(Ctrl/Cmd + Shift + P)で「Import VS Code Settings」と入力することで同様の操作が可能です。
WSL拡張機能のインストール
まず、CursorでWSLを使用できるようにするために、WSL拡張機能をインストールする必要があります:
- Cursorを起動し、左側のExtensionsアイコン(パズルピースの形)をクリックします
- 検索バーで「WSL」と入力します
- 「WSL」(Microsoft公式の拡張機能)をインストールします
- インストール完了後、Cursorの再起動を求められた場合は再起動します
※ VS Codeの設定をインポートした場合、WSL拡張機能も自動的にインストールされている可能性があります。
WSL2からCursorを起動できるようにする方法
WSL2では、WindowsのPATH環境変数が自動的に引き継がれる仕組みになっています。そのため、Windowsの環境変数に適切なパスを追加するだけで、WSL2からCursorを起動できるようになります。
環境変数の設定手順
-
Windowsのスタートメニューで「環境変数を編集」と検索し、「システム環境変数の編集」を開きます
-
「環境変数(N)...」ボタンをクリックします
-
「ユーザー環境変数」の中から「Path」を選択し、「編集」をクリックします
-
「新規」ボタンをクリックし、以下のパスを追加します:
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Programs\cursor\resources\app\bin
※ [ユーザー名]
は実際のWindowsのユーザー名に置き換えてください
- 「OK」を押して全ての画面を閉じます
使い方
設定完了後、WSL2のターミナルからVS codeのcode
コマンドと同様に以下のコマンドでCursorを起動できます:
- 特定のファイルを開く:
cursor ファイル名
- ディレクトリを開く:
cursor ディレクトリ名
- カレントディレクトリを開く:
cursor .
WSL拡張機能がインストールされていれば、ファイルやディレクトリはWSLのLinux環境として適切に開かれます。
おわりに
この設定により、VS Codeと同様にWSL2からコマンドでCursorを簡単に起動できるようになります。VS Codeの設定をインポートできる機能と合わせて使うことで、慣れ親しんだ開発環境をそのまま活かしつつ、Cursorの強力なAI機能を活用することができます。
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