Sparkを調べることに終止符を打つ
はじめに
databricksを触り始めてから、Apache Sparkという言葉に出会いました。出会っては検索!を10回以上は繰り返したと思います。
今日も「Spark形式のデータを~」とMTGで飛び交い、「出たなSpark!調べる時間だ」と、もはや理解することではなくSparkを検索することに目的が移っていることに気づきました。
これはいかんとSpark検索禁止令を発令し、今日をもってSpark検索に終止符を打つと決意しましたので、まとめます。
Apache Sparkって何?
まずはApache Sparkについて、公式ドキュメント。
Apache Sparkは、ビッグデータの処理に特化したオープンソースの分散処理システムである。
あまりピンとこないので、AWSのページを参照。
絵もあってちょっとわかった気になる。ここで終わってはまた帰ってくることになる。さらに踏み込む。
Sparkデータって何?
「Sparkデータ」とは、Apache Sparkが処理または分析に使用するデータのこと。具体的には、Apache Sparkは以下の主要なデータ構造を利用してデータを管理する。
1. RDD(Resilient Distributed Dataset)
- 概要: Sparkの基本的なデータ構造で、不変の分散データセット
-
特徴:
- 分散処理: データを複数のノードに分散して保持
- フォールトトレランス: 自動的なリカバリ機能
- パーティショニング: データをパーティションに分割して効率的に操作
- 利点: 高速な分散処理が可能で、データの信頼性が高い
2. DataFrame
- 概要: 行と列で構成される表形式のデータセット。RやPandasのデータフレームに似ているが、スケーラビリティと分散処理能力を持っている
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特徴:
- SQLサポート: SQLクエリが直接実行可能
- スキーマあり: 明確なスキーマを持つため、データの型安全性が高い
- 最適化: Catalystという最適化エンジンを使い、クエリの最適化が可能
- 利点: 様々なデータソースからの読み込みが可能で、直感的に操作でき、高速
3. Dataset
- 概要: データフレームに型安全性を加えたデータ構造。特に、ScalaやJavaでの使用に向いている
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特徴:
- 型安全: コンパイル時にデータ型がチェックされるため、バグの予防に効果的
- 高パフォーマンス: DataFrameと同様に高度に最適化されている
- 利点: 型安全性があり、高パフォーマンスで動作する
Sparkデータの特徴
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分散処理:
- 各種データ構造(RDD、DataFrame、Dataset)は、大規模なデータを複数のノードに分散して処理する設計となっている
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スケーラビリティ:
- 小規模なデータセットからペタバイト級のデータセットまで処理可能
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高速:
- メモリ内での処理を中心に設計されているため、従来のディスクベースの処理と比較して非常に高速
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多様なデータソース対応:
- HDFS、HBase、Cassandra、S3、各種DB、ローカルファイルシステムなど、様々なデータソースからデータを読み書きできる
使用例
たとえば、以下のようなシナリオでSparkデータが利用される:
- ETL処理: データの抽出(Extract)、変換(Transform)、ロード(Load)のプロセスで使用。
- リアルタイム分析: ストリーミングデータのリアルタイム集計や解析。
- 機械学習: データの前処理からモデルのトレーニング、評価、予測まで。
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ビッグデータ分析: SQLクエリを使用した大量データの分析。
まとめると、Sparkデータを使うことで、大規模なデータセットを効率よく処理し、迅速かつ信頼性の高いデータ分析が可能。
Spark形式のデータと通常のデータの違いは?
以下は、Spark形式のデータと通常のデータの違いを比較した表です:
比較項目 | 通常のデータ | Spark形式のデータ |
---|---|---|
データ形式 | CSV, JSON, XML, Excel, SQLテーブルなど | RDD, DataFrame, Dataset |
分散処理 | 通常はサポートしていないことが多い | 自動的に分散処理をサポート |
操作性 | 一般には単一マシン上で操作 | クラスター全体で並列処理 |
スケーラビリティ | スケールアウトが困難 | 容易にスケールアウトが可能 |
速度 | 大規模データの場合、処理に時間がかかることが多い | 高速なメモリ内処理が可能 |
フォールトトレランス | フォールトトレランスの実装は各システムに依存する | 内蔵のリカバリ機能(例えばRDDのリネージ) |
言語サポート | 操作するためのツールやライブラリに依存 | Scala, Python, Java, R |
適用分野 | データの保存や簡単な計算 | 機械学習、ETL処理、ストリーミングデータの解析など |
動的処理 | 動的なクエリ処理は容易ではないことが多い | 動的SQLクエリ、プログラムクエリ言語のサポート |
APIと操作方法 | 特定のツールや言語に依存 | 高レベルのセマンティクスAPI (DataFrame/Dataset API等) |
Spark形式のデータがある時とない時
551のほーらいメソッドで、ある時とない時を比較します。
項目 | Spark形式のデータを使用 | Spark形式のデータを使用しない |
---|---|---|
分散処理能力 |
メリット: 分散処理が自動で行われ、高速なデータ処理が可能。 デメリット: クラスター設定が必要で複雑。 |
デメリット: 分散処理が難しい、通常はローカル処理。 |
スケーラビリティ |
メリット: 簡単にスケールアウトやインできる。 デメリット: クラスター管理のオーバーヘッドがある。 |
デメリット: データが大きくなると処理が遅くなる。 |
速度 |
メリット: メモリ内での高速な処理が可能。 デメリット: 大量のメモリを消費。 |
デメリット: ディスクI/Oが頻発し、遅くなることが多い。 |
フォールトトレランス |
メリット: 自動リカバリ機能で高い耐障害性。 デメリット: 再試行やリカバリのオーバーヘッドがある。 |
デメリット: 手動でリカバリが必要、データ損失リスク。 |
操作性 |
メリット: 高レベルAPI(DataFrame/Dataset)で簡単操作。 デメリット: 学習コストが高いかもしれない。 |
デメリット: 複雑なプログラムが必要、操作も煩雑。 |
データフォーマットサポート |
メリット: 様々なデータソースから読み込み可能。 デメリット: インストールや設定が必要。 |
デメリット: 特定フォーマットに依存。 |
適用分野 |
メリット: 複雑な解析、Machine Learning, ETLに強い。 デメリット: 単純なタスクには過剰な場合がある。 |
デメリット: 大規模データに不向き。 |
SQLサポート |
メリット: SQLクエリを直接実行可能。 デメリット: Spark SQLの学習が必要。 |
デメリット: SQLの実行に追加のツールが必要。 |
おわりに
Spark形式のデータは、機械学習の文脈でよく使っていたので、整理したことで、理解が深まりました。実際に使用例にあるような利用時に再度検索に帰ってくると思いますが、Sparkデータそのものについては終止符を打てた気がします!
CSV, JSON, XML, Excel, SQLテーブルなどの通常のデータ形式ではなく、RDD, DataFrame, Datasetのようなデータ形式こそが、スパーク!と記憶しました。
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