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Google Cloud (Professional Cloud Architect) -Helicopter Racing League-

2022/05/06に公開

本記事は、Google CloudのProfessional Cloud Architect認定資格で出題されるケーススタディを分析した記事です。
Google Cloudの認定資格は2年毎に取り直す必要があります。そこで今回は、「Helicopter Racing League」のケーススタディを分析していきたいと思います。

はじめに

  • 本記事は個人的にまとめた内容となります。実際の試験では要件が変更され、最適解が変わる可能性があります。参考程度に見ていただけたらと思います。
  • 各種サービスの最新情報は公式ドキュメントを参考にしてください。

会社概要

Helicopter Racing League(HRL)は、ヘリコプター レースを主催しているグローバルなスポーツ リーグです。HRL は毎年世界選手権を開催しています。複数の地域リーグの大会があり、 各チームは世界選手権への出場権を競います。HRL では、レースを世界中にストリーミングする有料サービスを提供しています。 その際、各レースにおけるライブでのテレメトリーと予測を行っています。

ソリューションのコンセプト

HRL では、既存サービスを新しいプラットフォームに移行して AI および ML のマネージド サービスの使用を拡大し、レースの予測に役立てたいと考えています。また、 特に新興国でこのスポーツに関心を持つ新しいファンが増えており、 リアルタイムと録画の両方のコンテンツについて、ユーザーの居住地により近い場所でサービ スを提供したいと考えています

既存の技術的環境

HRL はクラウド ファーストを掲げる上場企業で、中心となるミッション クリティカルなアプリケーションは、 同社が現在利用しているパブリック クラウド プロバイダで実行されています。 動画の録画と編集はレース場で行われ、必要に応じてクラウドでコンテンツのエンコードやコード変換が行われます。また、トラックに積まれたモバイル データセンターにより、エンタープライズ クラスの接続とローカル コンピューティングが提供されています。レースの予測サービスは、 既存のパブリック クラウド プロバイダのみでホストされています。現在の技術的環境は次のとおりです。
既存のコンテンツは、既存のパブリック クラウド プロバイダ上のオブジェクト ストレージ サービスに保存されている。
動画のエンコードとコード変換は、各ジョブ用に作成された VM で実行されている。
レースの予測は、既存のパブリック クラウド プロバイダ内の VM で実行される TensorFlow を使用して処理されている。

既存の構成イメージ

ビジネス要件

要件 対応ソリューション コメント
HRL の株主は、予測機能の強化と、新興市場の視聴者のレイテンシ低減を求めています。 VertexAICloudCDN
パートナー向けに予測モデルを公開できるようサポートする。 apigeeAPI GatewayCloudEndpoints apigeeはAPI 管理プラットフォームで、「API を設計、保護、分析、スケーリング」します。CloudEndpointsは、GCP 上のアプリケーションをAPI公開するサービスです。ただし、ESPv2というProxyを自ら立てる必要があります。ESPまでマネージドで管理してくれるのがAPI Gatewayになります。
以下に関して、レース中およびレース前の予測機能を向上させる。
レース結果 Cloud AutoML(VertexAI、AutoML Video) 映像データを分析する
機械の故障 Cloud IoT Core 機器のデータを収集する(IoT->pub/sub->dataflow->bigquery/bigtableの流れ)
聴衆の感情 Natural Language APICloud Video Intelligence API 動画なのでVideo Intelligence APIが適当かもしれないです
テレメトリーを増やし、追加の分析情報を作成する。 Cloud IoT CoreBigQuery IoTCoreで機器情報を収集し、BigQueryで分析する
新しい予測でファンのエンゲージメントを測定する。 VertexAI
放送のグローバルな可用性と品質を向上させる。 グローバルロードバランサー
同時視聴が可能なユーザー数を増やす。 CloudCDN
運用の複雑さを最小化する。 CloudBuild、各マネージドサービス CICD
確実に規制を遵守する。 CloudLoggingCloudIAM IAMとロギングでセキュリティの管理をする
マーチャンダイジングの収益源を作る。

技術的要件

要件 対応ソリューション コメント
予測のスループットと精度を維持、強化する。 Vertex AI Pipelines MLワークフローをモニタリングする
視聴者のレイテンシを低減する。 CloudCDN
コード変換のパフォーマンスを向上させる。 Transcoder API 動画コード変換はTranscoder APIで可能
視聴者の消費パターンとエンゲージメントをリアルタイムで分析する。 pub/sub->dataflow->bigquery->datalab
データマートを作成して大規模なレースデータを処理できるようにする。 bigquery

クラウド移行後構成イメージ

AIプロダクトの使い分け

AIプロダクトのサービスが増えてきて、どれを使ったら良いか迷ってしまうため、今回のケーススタディで登場するサービスを簡単にまとめておきます。

サービス 使いわけ
Video Intelligence API トレーニング済みのモデルをクイックに使いたい場合
AutoML Video Intelligence 独自モデルをコーディングレスで利用したい場合
Vertex AI(Workbench/Pipeline) 独自モデルをコーディングして作成する場合
合同会社カメレオンミーム Tech Blog

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