Looker Studioで閲覧者を判断して表示するデータを出し分ける
はじめに
Looker Studioのレポートを、
見る人によって見せる内容(データ)を出し分けたいときの方法をまとめてみます。
今回はスプレッドシートをデータソースにして説明していきます。
表示するデータを出し分ける方法
スプレッドシートを用意
まずは、以下のようにデータソースとなるスプシを用意してみます。
Looker Studioでデータソースを指定
続いて、Lookerの操作です。
空のレポートを作成してスプレッドシートのデータを抽出します。
以下のような確認画面が表示される場合は、承認を押します。
先ほど作成したスプレッドシートをデータソースに指定します。
データの表示
データソースが正常に読み込まれると、
通常は以下のようにスプレッドシートのデータ内容がすべて表示されます。
フィルタ
メールアドレスによるフィルタを実施します。
このメールアドレスは、
Lookerのレポートにアクセスしているメールアドレス(アカウント)を指します。
「リソース」 > 「追加済みのデータソースの管理」を選択します。
データソースが表示されたら「編集」を押します。
編集画面が表示されたら、まず「データの認証情報」を「閲覧者の認証情報」に変更します。
その後、「メールアドレスでフィルタ」を押します。
下図のようにデータソースからフィルタの判断列を選択します。
(メールアドレスの設定されているカラムを指定します。)
許可します。
許可が完了したら、画面右上の「完了」を押して、データソースの編集を終わります。
データソースの選択画面に戻ってきたら、「閉じる」を押します。
フィルタ反映結果
レポート編集画面に戻ってきたら、画面右上のメニューから「データを更新」を行います。
そうすると、レポート閲覧者のメールアドレス(アカウント)で
絞り込まれたデータのみが表示されるようになります。
Bigqueryでは
BigQueryデータソースでメールフィルタを使用する場合は、
カスタムクエリで @DS_USER_EMAIL パラメータを使用して
より柔軟にフィルタリングすることも可能です。
例
Select * from Sales WHERE sales-rep-email = @DS_USER_EMAIL;
カスタムクエリパラメータ
メールアドレスフィルタのメリット
メリットも整理してみます。
レポート閲覧者に表示されるデータを制御することができ、
レポート作成者と閲覧者双方にとって、以下のメリットがあります。
1. セキュリティ強化
機密情報へのアクセスを制限することで、情報漏洩のリスクを軽減できます。
閲覧者は、自分のメールアドレスに関連するデータのみを表示できます。
承認されていないユーザーが機密情報にアクセスしようとしても、
フィルタによってブロックされます。
2. データガバナンスの向上
レポートへのアクセスを適切なユーザーに限定することで、
データガバナンスを強化できます。
閲覧者は、閲覧権限のあるデータのみを表示できます。
組織内のデータアクセスに関する規則とポリシーを遵守することができます。
3. パーソナライズされたレポート体験
閲覧者に関連性の高いデータのみを表示することで、
よりパーソナライズされたレポート体験を提供できます。
各ユーザーは、自分の興味やニーズに合った情報にアクセスできます。
レポートのエンゲージメントと有用性を向上させることができます。
4. コンテンツの適合性向上
閲覧者に適切なコンテンツを表示することで、
コンテンツの適合性を向上できます。
各ユーザーは、自分の職務や責任に関連する情報のみを表示できます。
情報過多や不必要な情報へのアクセスを回避することができます。
5. 操作性の向上
レポートをより直感的で使いやすいものにすることで、操作性を向上できます。
閲覧者は、探している情報を素早く簡単に見つけることができます。
レポート作成者の負担を軽減し、閲覧者の生産性を向上させることができます。
まとめ
Looker Studioのメールアドレスフィルタは、様々な方法で活用することができそうです。
例えば、部署やチームごとにデータを制限したり、
特定の条件を満たすユーザーのみがデータにアクセスできるようにしたりすることができます。
データのセキュリティとプライバシーを保護し、レポートの価値を高めるために非常に役立つので、
より安全で、ガバナンスが行き届いた、
パーソナライズされたレポート体験を提供することができるように思います。
chameleonmeme.com/ きっかけは、偶然同じ現場で働いていたエンジニア3人の 「もっと仕事にのめり込んだり、熱中したいよね」という雑談でした。 営業から開発、サービスの提供まですべての工程を自分たちの手で行い、 気の合う仲間と楽しく仕事をすることで熱中するためにチームをスタートしました。
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