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コンテナエンジン・ランタイムツールのpodmanを紹介

2024/08/23に公開

はじめに

Dockerの代替コンテナエンジンについて紹介します。
Dockerの他にも素敵なコンテナエンジンがあるんだなと知ってもらえればと思います。

podmanとは

podmanは、Linuxシステム上でコンテナを開発、管理、実行するためのオープンソースツールです。Red Hat社のエンジニアが中心となって開発しており、Dockerと非常によく似たコマンド体系を持ちますが、より安全かつ軽量にコンテナを扱うことができます。

主な特徴

デーモンレスアーキテクチャ

Dockerとは異なり、バックグラウンドでデーモンを常駐させる必要がありません。
これにより、セキュリティリスクを低減し、システムリソースの消費を抑えることができます。
各コマンドは個別に実行され、必要な時だけプロセスが起動するため、システム全体の負荷を軽減します。

rootlessコンテナ

root権限なしでコンテナを実行できるため、より安全な環境でコンテナを運用できます。
悪意のあるコードがコンテナ内で実行された場合でも、
ホストシステムへの影響を最小限に抑えることができます。

Podのサポート

複数のコンテナをまとめて管理するPodの概念をネイティブにサポートしています。
複雑なアプリケーションのデプロイや管理を効率化できます。
Pod内のコンテナは、ネットワークやストレージを共有し、連携して動作することができます。

Docker互換

Dockerコマンドの多くをそのまま使用できるため、Dockerからの移行もスムーズに行えます。
既存のDockerfileやDocker Composeファイルなどをそのままpodmanで使用することができます。

Kubernetesとの親和性

Podの概念をネイティブにサポートしており、Kubernetesとの親和性が高いです。
podmanで作成したPodをKubernetesクラスタにデプロイすることも可能です。

podmanのメリット

セキュリティの向上

デーモンレスアーキテクチャとrootlessコンテナにより、セキュリティリスクを低減できます。
特に、共有ホスト環境やマルチテナント環境では、
podmanのセキュリティ上のメリットが重要になります。

軽量性

デーモンを常駐させる必要がないため、システムリソースの消費を抑えられます。
特に、組み込みシステムやIoTデバイスなど、リソースに制約のある環境では、
podmanの軽量性が役立ちます。

Podのサポート

Podの概念をネイティブにサポートしているため、複雑なアプリケーションの管理を効率化できます。
Podを使用することで、複数のコンテナを連携させて動作させるアプリケーションを簡単に管理できます。

Dockerからの移行が容易

Dockerコマンドの多くをそのまま使用できるため、Dockerからの移行がスムーズに行えます。
既存のDockerの知識や資産をpodmanでも活用できます。

Kubernetesとの親和性

Podの概念をネイティブにサポートしているため、Kubernetesとの親和性が高いです。
podmanで作成したPodをKubernetesクラスタにデプロイすることも可能です。

podmanのユースケース

podmanは、以下のようなユースケースで活用できます。

開発環境

Dockerと同様に、開発環境でのコンテナの作成、実行、デバッグに利用できます。
rootlessコンテナやデーモンレスアーキテクチャにより、より安全かつ軽量な開発環境を構築できます。

CI/CD環境

CI/CDパイプラインでのコンテナイメージのビルド、テスト、デプロイに利用できます。
Dockerとの互換性があるため、既存のCI/CDパイプラインをpodmanに移行することも可能です。

本番環境

本番環境でのコンテナの実行、管理に利用できます。
セキュリティと軽量性を重視する環境では、podmanがDockerよりも適している場合があります。

Kubernetesとの連携

podmanで作成したPodをKubernetesクラスタにデプロイできます。
Kubernetesを利用する環境では、
podmanとKubernetesを組み合わせてコンテナ管理を行うことができます。

doc

インストールや使い方などの詳細は以下の公式docにまとめられています。
https://podman.io/docs

おわりに

podmanは、Dockerの代替として、あるいはDockerと組み合わせて、
コンテナベースの開発や運用を効率化したい場合に役立つツールです。
セキュリティ、軽量性、Podのサポート、Kubernetesとの親和性など、多くのメリットがあります。

podmanの利用者は、Dockerと比較するとまだ少ないですが、今後増加していくかもしれません。

合同会社カメレオンミーム Tech Blog

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