Warp Notebookの紹介(Terminal版Jupyter Notebook)
READMEの課題
今までのプロジェクト管理においてはREADMEに環境構築などのドキュメントを保存していました。そのため手元で実行する際にはいちいちコピペをしなければならないという作業が発生します。
またREADMEを編集したい時にはその度にプルリクエストを作成する必要があります。
Warp Notebookの登場
Warpが発表したNotebookは上記の問題を解決ターミナルに関するドキュメントの検索・変更を容易にします。マークダウンを主としながらもJupyter notebookのように実行可能なコードブロックを作成することができるため、ターミナルで行っていた処理をワークフローとして記録することが出来ます。
そもそもWarpとは?
WarpはRustを用いて構築されたAI搭載のターミナルです。
Rustによる高速化
Electronで作られた従来のterminalは有能なものが多いですが、遅延がよく発生します。
この問題を解決するために、WarpチームはRustとMetal(Mac's GPU API)を使ってGPUを直接レンダリングする方法を採用しました。
こちらの記事に詳細が書かれています。
Warp AI
コマンドの補完機能に加え、チャット形式でエラーなどについて質問することが出来ます。ターミナル内でチャット画面を表示できることで、いちいちググってStack Overflowを見る、chatGPTを行ったり来たりするなどの作業が不要になります。
Warp Drive
NotebookはWarp Driveから作成することが出来ます。
Warp DriveはTerminal内に存在するワークスペースで、ワークフローを保存し個人もしくはチームで共有することができます。
Google DriveとColaboratoryを思い浮かべればWarp DriveとNotebookの関係性が分かるかと思います。
使い方
Warp Driveから新規作成
Driveの+ボタン、もしくはShift+Option+Command+Jから作成できます。
あとはJupyter NotebookのようにMarkdown記法を使いながら編集していくだけ。
Workflowの共有と更新が可能
Warp Notebookではワークフローを複数のファイルに渡って使い回すことが出来ます。ワークフローは一連の処理を名前をつけて保存したもので、エイリアスのように参照することができ変更を全てのnotebookに反映させることも出来ます。
今後の展望
Notebookは改善を続けていく予定で、Warp Driveのオブジェクト間のリンクの改善や、他のアプリのドキュメントからWarp Notebooksにリンクできるパーマリンクなど、Notebooksの素晴らしい機能強化に取り組んでいるようです。
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