社内向け勉強会「QA専門学校」を開校してみた
初めに
初めまして。CastingONEでQAエンジニアをやっている松本と申します。
今回は社内で行った勉強会「QA専門学校」について紹介してみようと思います。
なぜ開催しようと思ったのか
理由としては大きく2つあります。
1つ目はQAエンジニアのスキルの底上げのためです。QAエンジニア歴や現状での知識量に差があるように思え、2つ目はQAエンジニア以外にも品質に目を向けてもらいたかったためです。
当然ですが品質はQAエンジニアだけであげられるものではありません。
プロダクトに関わる全員の協力があって初めて品質向上が成し遂げられるものだと考えています。
開発者にも少しでも品質に興味を持ってもらい意識してもらうきっかけになればと思い、この取り組みを始めました。
進め方・コンテンツの内容・活用方法
これまでに2回開催していますがいずれもテスト技法の紹介を行い以下のような流れで進めました。
- 準備:資料の用意→発表リハ
- 本番:テスト技法そのものの紹介→使い方の紹介→演習
コンテンツに関しても資料中の例や演習に自社のサービスを用いるよう工夫しました。
テスト技法の使い方を紹介したような本やインターネット記事はたくさんありますが、どれも似たような例ばかりだと思います。
本などは誰がみてもわかるようにするために仕方ないことですが、社内の勉強会でもそうする必要はありません。
「自社サービスでどのように活用できるのか」というのが分かりやすくなるように心がけて資料を作成しました。
またせっかく時間をかけてやった勉強会なのでそのまま終わってしまってはもったいないと思い、録画や資料を蓄積していくことにしました。
勉強会に1度参加したからといって、全てをその1回で覚えられるわけではありません。
いつでも見返せるようにNotion上に専用ページを用意して整理しておき、いつでも誰でも参照できるようにしました。
今後新しいエンジニアがjoinした際のオンボーディングとしての活用も期待しています。
やってみてどうだったか
よかったこと
1つは私の想定よりも多くの方が参加してくれたことです。
QAエンジニア以外は任意参加としていたため、半分も来てくれれば御の字かなと思って開催したのですが、蓋を開けてみれば全体の8割近くの方が参加してくれ少し驚きました。
勉強会日程が他のミーテイングと重なってしまう方もいたので、それも考えると空いていた方のほとんどが参加してくれていました。
Gatherというバーチャルオフィスのツールを使って開催したのですが、初回は参加人数の想定が甘かったため会場に人が入りきれないトラブルが起きるほどでした。
2回目に関しても、「初回は参加してみたがもういいかな」と言うような方が多少出るだろうと想定していましたが、初回を上回るくらいの人数が集まってくれ若干戸惑うくらいでした(笑)
またなにより良かったなと思うのが概ね好評であったことです。
参加後にとっているアンケートでも8割以上の方が「ためになった」「参考になった」と回答してくれました。
開催後に勉強会よかったよーと声をかけてくれる方もおり、主催、講師している側としては嬉しい限りです。
デシジョンテーブルテストの勉強会後のアンケートでも以下のような声をいただきました。
- 「何もわからない状態でも今回と前回の内容だけである程度の品質を担保したテストが作れそうだなと感じました。」
- 「実際にツールを使ってテストを作ったところを見るとなぜ良いのかがわかるので、ツール紹介は今後もあると嬉しいです。」
- 「パターンが多い時の整理を頭の中でやってましたが、ごちゃごちゃになってくる時もあったため今回使用しようと思います!」
- 「大変為になりました!ありがとうございます!」
課題
よかったことを書いてきましたが当然まだまだ課題もあります。
1番の課題はどの程度理解してもらえているの、業務で実際に使うことができるのかを測る手段を確立できていないことです。
新しい施策をやってみて重要なのは「施策に効果があったのか測定を行い次の改善に繋げていく」ことかなと思うのですが、現状そこまでできていません。
最初テストを用意して理解度を測ろうかと思ったのですが、工数面を考慮して一旦取りやめました。
みんな他の業務を持っている状況で勉強会のために、テストを用意する工数、回答を確認する工数、また参加者全員がテストを解く工数をかけてまでやるべきことなのかという疑問が生じました。
またそもそもテストを行って理解できていることを確認できたとしても、業務で利用できないと意味がないとも考えました。
実際に利用できるようになっているかうまく測る手段はないか検討中の段階です。
最後に
今回は社内で取り組んだ勉強会「QA専門学校」について紹介してみました。
まだまだ改善しつつの運用ではあると思うので、今後も紹介できるような事例があれば記事を書きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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