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エンジニアLessチームでTeam Buildingして、チーム力を高める!

2024/02/21に公開

はじめに

こんにちは!うちの会社はアジャイルなチーム開発のために LeSS(Large Scale Scrum) を採用しているのですが、ちょうど昨年末に Less チームが 2→3 チームに増えました 🎉
詳しくは以下の記事にありますが、どんどん人が増えて活気づいてて良い感じです。

https://zenn.dev/castingone_dev/articles/less_at_castingone

チームが増えるにあたりメンバーも変わるということで、各チームで良い感じにスタートダッシュが切れるよう、それぞれチームビルディング会を行いました!

特に会社で決めたわけではないのですが、1 つのチームで取り組みをしようとしたところ、良さそうということで他のチームにも伝播していって、気づけば 3 チーム各々やっていたという感じです。余談ですが、2 チームに分けた時にはこういった取り組みはなかったため、開発チームとしては初の試みになりました!

この記事では、Libra(リブラ), Leo(レオ), Aries(アリエス)の 3 チームで行ったチームビルディングの内容やその意図、効果などをチームごとにまとめました。
(かっこいい名前が好きなメンバーが多いことから、チームメンバーで最も多い星座のラテン語がチーム名になってます…個人的にはキラキラすぎるなと思ってますが…笑)

Libra(完全新チーム)

これまでLeoとAriesの2チーム体制だったところから、各チームが10名超まで増えてきたので、それぞれのチームから何名かずつ抽出されて出来たチームです。
Newbieなメンバーはほぼおらず、何らか関わりのあるメンバー同士でしたが、それまで各チームで醸成されていた文化が交わるタイミングでした。
そのため、各メンバーが自分をどう位置づけているか、そして他メンバーからどう思われているかがワークショップで話せれば良いなと考えていました。

結果的にチームビルディングのワークショップとして選んだのは ドラッカー風エクササイズ です。

進め方

ペパボエディション を参考にし、以下の4つを事前に書いてきてもらってその場で発表する形を取りました。

  1. 名前
  2. 得意なこと・強み
  3. 他のメンバーが自分に期待していること
  4. 他のメンバーに自分が期待していること

名前

いる?と思われるかもしれませんが、devチームは基本的にニックネーム(ハンドルネーム)で呼び合う文化があるので、明示的に入れました。
初めて明かされる名前の由来が知れるなど、良いアイスブレイクとなったと思います。

得意なこと・強み

これはそのままハードスキルやソフトスキルを書くイメージです。

他のメンバーが自分に期待していること / 他のメンバーに自分が期待していること

3.と4.はセットになっており、3.は「自分はこういう役割や貢献の仕方ができると思ってます」という部分で、4.が「実際にメンバーは自分に対してどう思っているのか?」の部分です。
いわゆるジョハリの窓における秘密の窓、盲点の窓を小さくする役割もあり、最も盛り上がった時間でした。
自分自身、意識していなかったけど周りからそう思われているんだ、という気づきを得られたりして有意義でした。

結果的にこんな感じのボードがメンバーの数だけ出来上がりました。ツールはFigJamを使っています。

libra_sample_board

参加者の声

実際に参加してもらったチームメンバーの声を一部抜粋して紹介します。

  • 今まであまり関わりのなかったメンバーが過去どのような経験をしてきたのかがわかった
  • 長く一緒に同じチームだったメンバーからどのように思われているのかがわかった
  • 各々の印象や期待することなどについて普段話す機会が無いので、こういう機会があったのは良かったと思う
  • チームに新しい人が入ってきたときもこれをやる?
  • 一回やったら終わり感があるので、期待されてることをなんらかのアクションに繋げられると良いと思った
  • 他のエクササイズもやってみたい

概ね好評だったように思いますが、比較的長期に活動するスクラムチームであるため、今後どう運用していくかが気になっている意見もいくつか出ました。
今回のワークショップ時間は2時間ほどで軽くはありませんでしたが、ワークショップの目的を考えると新メンバーが入ってきたり、あるいは定期的に見直しをかけるのが良いのかなぁと考えてもいます。
そのタイミングでどう進めるかはまた今後紹介できるタイミングが来ると嬉しいです。

Leo(入社 1 年未満が多いチーム)

チーム Leo は、社歴が浅いメンバーが多いチームです。
チームビルディングを実施する1ヶ月前に入社したばかりのメンバーもおり、3 チームの中では一番お互いの理解がないチームのはずです。
また、組織の文化やルールなども一番浸透していないチームかと思います。

目的

今回はお互いの理解を深めるためにドラッガー風エクササイズをベースに少しアレンジしたものを実施しました。
具体的に、お互いのスキル、価値観、期待値を知ることを目的としました。
メンバーを知ることで、仕事の仕方や役割の調整を行いやすくなると考えました。

手順・実際の様子

先にも少し触れましたが、今回はこちらのドラッガー風エクササイズをベースにしたものを実施しました。
https://tech.pepabo.com/2017/07/07/the-drucker-exercise/

実施する日時を決めた後に、各メンバーには以下のことを、あらかじめ考えてきてもらいました。

  1. 得意なこと
  2. どうやって貢献したいか
  3. 大切に思う価値
  4. 他のメンバー(各個人)に期待すること

今回は 4 の期待することを「他のメンバーが自分に期待していると思うこと」から変更しました。
理由は、各メンバー間の期待値の擦り合わせをより促進したかったためです。
当日はこれらのことを付箋に書いて公表し、口頭で補足的な説明を読み上げました。(オンラインで実施したので figma を使用しました。)
10 人で実施したため 2 時間ほどかかりましたが、お互いのことをあまり知らない状態から始まっているので必要な時間だったかと思います。

効果

実施後にはみんなから以下のような感想が出ました。

  • 皆が仕事や開発、プロダクトに対してどのように思っているかを知れてよかった
  • 自分を含めてメンバーの価値観、やりたいこと、期待していること言語化して共有する良い機会になった
  • 各々がチームに主体的に貢献していく意識づけに役立つと感じた
  • 自分が何を期待されているかを知れてよかった、迷いがなくなった
  • 自分が何にコミットするべきかが明確になった
  • みんなが普段「何を思って」「何のために」発言しているのか(=スタンス)が理解できたので、ファシリテーションしやすくなった
  • 業務中の会話だけでは知ることができなかったと思うので、とても良い時間になった

誰かと共有するだけでなく、自分自身を見つめ直す機会になったとのことで、チームだけでなく個人のためにも良い時間となったようです。
また、ファシリテーションしやすくなったとあるように、
その人の背景をを知ることで、発言の裏の意図を感じることができるようになり、仕事をしやすくなったのではないかと思います。

Aries(ほぼ旧メンバーでまとまったチーム)

チーム Aries は、メンバー 数名が 主に新設チームの Libra に抜けたあとの既存チームで、3 チームの中では最もチーム移動が少なかったかなと思います。ちょうどのタイミングで参画した新しいメンバーが 1〜2 名いましたが、現在も既存のチームカラーがそのまま残るような形のチームになっています。

そのため、Aries メンバーはほぼお互いの仕事のことはなんとなくお互いに理解している状況でした。

目的

Aries では全員でチームビルディングをする機会を利用して、以下のことを達成したいと思いました。

  • 改めてお互いの価値観を知りたい
  • 仕事をしやすくするため、チームとして大切にする価値観を決めたい

そこでバリューズカードという、お互いの価値観をシェアするカードゲームを利用してチームビルディングを行いました。

https://get.wevox.io/valuescard

手順・実際の様子

バリューズカードの遊び方について、詳しくはリンク先に書いてありますが、「発見」「リーダーシップ」「知性」のようなキーワードのカードが何枚も並んでいるので、そのカードの中から自分に合うカードをワークしながら探していくイメージです。ワークを通して、最終的には 5 枚の価値観を出します。

私たちは以下の手順に従ってワークを行いました。

  1. チームメンバーごとに分かれてバリューズカードを個人ごとで回して、個人の価値観を出し合いシェアする
  2. 全員で 1 つのバリューカードを回して、Aries で仕事をするにあたって大切にしたい価値観をみんなで決める

1 はこれまで仕事では関わるものの個人についての理解で言えば、メンバー同士でばらつきがある状態でした。そのため、改めてみんなでシェアしよう!という感じです。これは本当に面白かったのですが、「薄々勘づいたけど、やっぱりそんな感じの方なんだ!」という人もいれば、「めちゃ意外!」みたいなキーワードが出たりもして、会話も生まれて楽しかったです。

知っている人同士であれば、ワーク自体もゆるく会話をしながら行えるため、多少ファシリテーションが必要な場面もありますが盛り上がるのでおすすめです。

2 は蓋を開けてみると、結局うちの開発組織としてのバリューと似てるね…みたいなところもあったのですが(それはそれですごい)、こちらもワークの過程で会話が広がってよかったです。「これ本当にいらないかな?」「こっちとこっちだったらどっちの方が重要かな」みたいな感じで、話し合いながら進められました(想定より時間はかかりました…)。

効果

1 の個人の価値観を共有するワークについては、チームメンバーの感想は以下のような感じでした。

  • 他のメンバーが大事にしていること価値観が知れて良かった。それぞれ大事にしていることが違うことを知るのは大事だと再認識した
  • これまで仕事以外で会話をすることが少なかったが、みんなで会話する機会ができたこと自体がよかった、ワイワイする時間を過ごせた
  • 自分自身のこだわりや価値観が言語化できてよかった、改めて認識できた
  • バリューカード自体がやっていて面白かった
  • 真剣に考える場面も多かったので、芯をとらえた価値観を共有できた

特に 2 つ目は、言われると確かにあまり仕事以外の雑談的な話をチームですることがなかったなと思い、改めて開催して良かったなと思いました。
また、距離を縮められたことで、仕事の場面での声掛けがしやすくなったというメンバーもいました(嬉しい)。

一方、2 のチームで作った価値観については、概ね「何を大切にするべきか共通認識を少し持てた」という意見が多く上がりました。
良い形で言語化できるとさらにチームで大切にするべきことが明快になるなと思ったのですが、今回はきちんとした言語化までには至らず、大切にしたい 5 つのキーワードを共有する、という感じが落とし所になりました。

そこで、キーワードは決めて終わりにしたくなかったので、このキーワードを 1 つずつ手軽に押せる slack スタンプにしてみました。
チームチャットではほぼ日常的にこのスタンプが押されており、気軽な交流が生まれています。
良い感じで共有したことを忘れずにいられているのかなと思います!

ちなみにスタンプ作戦は、弊社の CTO が昔にやっていた施策をまるっと真似させてもらいました。

https://note.com/amksd/n/nc2b361d03d8a

終わりに

Less チームで行ったチームビルディングについてのお話させていただきました!
今回のチームビルディングを生かして、今後も 3 チームそれぞれ良い感じで開発していけたらと思っています。

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