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CastingONE開発振り返り2022

2022/12/28に公開

はじめに

こんばんは、CastingONE CTOの岡崎です。

2022年も残りわずかということで、CastingONEの2022年の怒涛の開発を振り返ってみようと思います。

プロダクト

まず今年の初めに、開発ロードマップの大きな見直しを行い、これまで優先度を高く設定していた派遣業界向けの管理機能(勤怠管理や給与計算等)の開発優先度を下げ、CastingONEが強みとしている求職者の掘り起こしに関する機能追加や強化を優先するという意思決定を行いました。

昨年末までにかなりの時間を費やして派遣業界向けの管理機能を作るためのドメイン知識のインプットを開発メンバ全員で行っていたということもあり、開発メンバからはそれなりの反発もあったりなかったりはしました。
ただ、この意思決定の背景には、それまでのロードマップが、戦略の中でも肝として置いていた「大手派遣会社様への導入を加速させる」という目的からズレてしまっていることが、営業やヒアリングを進めていく中でわかってきたということがあったので、CastingONEとして今何が大事なのかというところから説明して、チームとしての目線を揃えました。

結果として今年は、求職者のセグメント機能や配信周りの機能を中心に大幅進化し、

  • より精度や自由度の高い求職者の掘り起こし施策
  • 派遣会社と派遣スタッフとの間の過去のやり取りや応募履歴等、適切な情報を共有した上での双方向のコミュニケーション

などがプロダクト上で実現できるようになりました。

また、導入顧客が急増したことや、大手のお客様への導入が進んだことで、顕在化したパフォーマンス系の課題の対応を入れたり、お客様からいただくカスタム要望をどうやって良い感じにプロダクトに反映させていくか悩んだりするケースも多かった1年だったように思います。

お客様の自社システムや既に導入済みの他社システムとの連携をしたいという話も多くいただき、CastingONEとしては初のパートナー用のAPIも提供開始しました。

組織

開発組織の仲間が年始時点の6人から16人に増えました🎉

今まで1人だったPdMが3人体制になり、これまで出てしまっていた、

  • 開発スピードが速くてプロダクトバックログが枯渇しそう(やるべきことはたくさんあるがチケット化が間に合わない)
  • 仕様が曖昧で、開発速度や品質の低下に直結している
  • プロダクト機能が増えたが全体の仕様書がなく、現状何が正しい状態なのかがわからない

といった課題を解決したり、前述のようなプロダクトロードマップが会社の方針とズレていく問題などを出来るだけ早期に修正できるような体制に近づいています。

開発人数が増えたことで、これまでいた開発メンバ間では阿吽の呼吸で何とかなっていたものがワークしなくなるケースも多く出てきて、

  • Working Agreementや開発上のルールの制定
  • デザインドックや各種ドキュメントの整備、議事録の徹底

など、みんなが迷いなく開発できる仕組みも整備されました。

またプロダクト機能を爆速に開発していく中でもバグや不具合を出来るだけ出さないように、新たに誕生したQAチームを中心に開発チーム全体として品質向上への意識をかなり上げた1年でもありました。
現状リリース前のQAフェーズにて、3000件以上あるテスト項目の大半を手動で実行していますが、Autify等を使った自動化プロジェクトが進行中で来年中に80%を自動化しようと奮闘中です。

開発の進め方

この1年で開発の進め方は、
スクラムもどき -> スクラム -> LeSS(Large Scale Scrum)
のように変えてきました。

スクラムもどきの時代はほぼスクラムの原型がなく、

  • スプリントレビューはなし
  • レトロスペクティブは随時ベストエフォートで行い定例としてやらない
  • ベロシティは計測していない

という状態でしたが、スクラムに慣れた開発メンバが過去チームでの経験を持ち込んでくれたり、こういうことやったほうが強くなれるよねといったアイデアを取り入れていくなかで、
結果的に教科書通りのスクラムに近い形に移行していきました。
この時期に各種スクラムイベントをワークさせられて、チームとして強くなり続ける基盤を作れたのはこのあと記載のLeSSへのスムーズな移行にも繋がりかなり良かったかなと思います。

今年前半までは開発組織全体で1つのスクラムを回していましたが、人数が増えるにつれ1チームのスクラムでは動きづらかったり非効率なコミュニケーションが増えてきたためLeSSに移行しました。
チームを分けることを前提とし、1プロダクトを複数チームで効率よく開発していくにはどういう進め方が良さそうか検討した結果、チームと相性の良さそうなLeSSのフレームワークに乗ることを決めた形です。
スクラムへの移行時と異なりLeSSに関してはフレームワークありきで導入したのと、LeSSの経験者がチームにいなかったこともあり、まずはフレームワークに忠実に沿う形で進めていますが、1チームの人数を小さく再構成できたことで各種スクラムイベントやチーム内でのコミュニケーションが効率良く進むようになりました。

その他

人数が増えたこともあって、チーム内での読書会や勉強会等が日常的に行われるようになったのも今年の開発チームの良い変化でした。
どういう勉強会やってるかなど詳しい話は来年からこちらのブログで随時紹介していければと思います。

おわりに

CastingONE開発チームの2022年をざっくり振り返ってみました。
プロダクトとしても開発組織としても大きく進化できた1年でしたが、やりたいこと、やるべきことが日々山積みになっている状態です!
来年はさらにプロダクトを加速させるためにCRE, SRE含むEnabling Teamを立ち上げる予定だったり、より大きなプロダクトとして安定して成長させるためにフロントエンドのベースをVueからReactに移行する予定だったりで、開発チームとしてもまた楽しみな1年になりそうです。
そんな取り組みに興味がある方は是非カジュアルにお話させていただければと思うのでお声がけください。

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