線形代数のやり直し
数の種類
自然数、整数(負数)、有理数(整数比)、無理数(整数比で表せない代数方程式の解)、複素数(虚数単位を導入することで代数方程式を解けるようにした数)、実数(代数方程式では導出できない無限と極限を導入することで得られる超越数を含む数)。
スカラーとベクトル
スカラーとは自然数、整数、有理数、無理数、複素数、実数(一言で言えば複素数)を一つだけ要素に持つ数。
ベクトルは、二つ以上のスカラーを要素に持つ数。
スカラーが向きと大きさを持つように(負数、複素数)、ベクトルも向きと大きさを持つ。
幾何問題を代数的に解くためにベクトルを導入する
座標をベクトルに置き換えて代数化し、都合の良い演算を定義することで、幾何問題(図形の問題)を代数的操作で解けるようにすることが目的。
また、代数方程式を幾何問題として捉え直すことで、人間の直感が働きやすいように問題を置き換えることもできる。
数学に幾何的直感が必要かどうかは人によるが、身体性を持って大小を比較する人間にとって、数は幾何であり、直感が働くに越したことは無い。
二つのベクトルの関係を知るための演算
行列式
二つのベクトルのなす平行四辺形の面積を求める計算が二次元平面上での行列式である。
これを三次元に拡張した場合は、三つのベクトルからなる立体の体積を求める計算となる。
つまり、「面積」や「体積」と言った「ボリューム」を行列式が定義する。
行列式がゼロとなる場合、二次元平面では平行四辺形が潰れている。
三次元空間では立体の少なくとも高さや幅や奥行きのいずれかがゼロであり、平面か線分に成り下がっている。
すべてのベクトルがゼロベクトルでない場合、いくつかのベクトルは完全に同じ方向を向いている。これを一次従属と呼ぶ。
連立一次方程式の解法と行列式
与えられた連立一次方程式を解く際に行列式を使ってその特性を調べる事ができる。
内積
ベクトル二つに注目して、その関係を表す二項演算を定義する。
歴史的経緯を辿ると複素数、四元数、ベクトル、内積と外積。
ベクトルの内積は四元数同士の積の実部が由来?
グラスマンのベクトルにおける外積は今日の行列式と同じ模様。
グラスマンの内積と外積のアイディアは以下の通り。
すなわち、内積は二つのベクトルが直交する時にゼロ、外積は二つのベクトルが平行になる時にゼロ。
つまり、行列式と内積はベクトルの二項演算で、それぞれ二つのベクトルの幾何的な関係を代数的に表す事ができる演算だと言える。
二つのベクトルがそれぞれゼロベクトルでない時、
内積がゼロならば直交、
行列式(グラスマンの外積)がゼロならば並行、
という具合である。
行列式は二項演算では無い。
隣接行列を使って経路問題を代数的に解く方法。
差分方程式を行列で表現し、その特性を調べる方法など。
連立方程式は線形結合の式とみなせる。
この連立方程式を解けるかどうかは、xとyの係数になっている値の傾きが異なる、線形独立であれば良い。
つまり傾きが一致する場合は一意の解を得られない。
傾きが一致する条件式。
斜交座標で表現しなおす形になる。
連立方程式を解けるか解けないからを決定する式なので、determinantと呼ぶ。