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【2025/12/10最新アプデ】Claude Code版Cursor Rulesがきた!新機能Modular rulesを試してみた

に公開

はじめに

この記事は、Claude Code 2.0.64以降に利用が可能となったModular rulesを解説する記事です。

現時点で日本語版の公式ドキュメントは無いので、英語版ドキュメントをまずはご確認ください。

https://code.claude.com/docs/en/memory#modular-rules-with-claude/rules/

ざっくり言うと、Cursor RulesのClaude Code版です。
Cursor詳しくない方向けにClaude Code知識をベースに説明すると、大規模プロジェクトにおいてCLAUDE.mdファイルを分割し、特定のファイルパスの時のみ適用させることができるようになりました。

当社カンリーでも早速触ってみたので、手順を記事として公開します。

想定読者

  • Claude Codeの新機能が何か、興味をお持ちの方
  • Cursor Rulesとの違いが知りたい方

導入メリット

  • CLAUDE.mdの可読性を保ちつつ、ルールを分割できる
  • 特定のファイルパスに応じたルール適用ができる

Modular rulesとは

機能概要

公式ドキュメントの日本語訳をそのまま引用します。

モジュラールール.claude/rules/

大規模なプロジェクトでは、ディレクトリを使用して指示を複数のファイルに整理できます.claude/rules/。これにより、チームは1つの大きなCLAUDE.mdファイルではなく、焦点を絞った整理されたルールファイルを維持できます。

基本構造

プロジェクトの.claude/rules/ディレクトリにマークダウン ファイルを配置します。

your-project/
├── .claude/
│   ├── CLAUDE.md           # Main project instructions
│   └── rules/
│       ├── code-style.md   # Code style guidelines
│       ├── testing.md      # Testing conventions
│       └── security.md     # Security requirements

.claude/rules/内のすべての.mdファイルは、.claude/CLAUDE.mdと同じ優先順位で、プロジェクト メモリとして自動的にロードされます。

つまり大規模プロジェクトにおけるCLAUDE.mdの肥大化を防ぐため、rules/で分割が可能になったということですね。
今までもファイル分割した上でCLAUDE.mdから@path/to/fileで同じことはできていましたが、今回の機能追加で新たにできるようになったことは後述します。

ちなみに、しれっとCLAUDE.mdがプロジェクトルート直下ではなく./.claude/CLAUDE.mdになっていますね。このドキュメント冒頭を参照するとProject memory: ./CLAUDE.md or ./.claude/CLAUDE.mdと書いてあるので、CLAUDE.mdの置き場はプロジェクトルート直下=.claude/直下となったようです。

ファイルパスに応じたルール適用

今までも、CLAUDE.mdのファイル分割自体は、以下のような@記法で可能でした。

CLAUDE.md
コーディング規約は @code-style.md を参照すること

では、今回のModular rulesは何が違うのでしょうか。
結論としては、「ファイルパスに応じたルール適用」ができるようになったことが相違点です。
再び公式を引用しますが、YAMLフロントマター記法に沿ってglobパターンを記載することで、特定のファイルにマッチするルールを定義できます。

パターン マッチ
**/*.ts 任意のディレクトリ内のすべてのTypeScriptファイル
src/**/* src/ディレクトリ下のすべてのファイル
*.md プロジェクトルートのマークダウンファイル
src/components/*.tsx 特定のディレクトリ内のReactコンポーネント

実際試してみる

では、実際適用してみましょう。
以下のように、.mdのルールを作成します。

  rules_sample/
  └── .claude/
      ├── CLAUDE.md
      └── rules/
          └── markdown.md
.claude/rules/markdown.md
---
paths: **/*.md
---

# Markdown ルール

- 生成ファイル内での語尾は「にゃん」にすること

Claude Codeを再起動し、.mdファイルを作らせます。

> dummy.mdを作成して 
  ⎿  .claude/rules/markdown.md

⏺ Write(/Users/user_name/rules_sample/dummy.md)
  ⎿  Wrote 14 lines to /Users/user_name/rules_sample/dummy.md
     # ダミーファイルにゃん

     これはダミーのMarkdownファイルだにゃん。

     ## 概要にゃん

     このファイルはテスト目的で作成されたにゃん。

     ## 内容にゃん

     - 項目1だにゃん
     - 項目2だにゃん
     - 項目3だにゃん

無事に、語尾にゃんの.mdファイルが作成されました。
同様に.htmlファイルでも試したところ、なぜかうまくいきませんでした…
バグなのか設定がおかしいのか不明ですが、このあたりは今後触ってみます。

Cursor Rulesとの比較

現時点では、Cursor Rulesの方が高機能に見えます。


引用:Cursor – ルール

Claude Codeがファイルパスの指定しかできないのに対し、CursorはRule Typeを指定できます。
このあたりは、Claude Codeの今後の進化に期待ですね。

今後社内での活用方法

現在当社プロダクトでは、CLAUDE.mdからパス指定したファイル群がたくさん存在します。
これらファイル群にYAMLフロントマター記法を追加することでModular rulesに移行しつつ、適切なタイミングで適切なコンテキストが渡るようにしていきたいと思います。

最後に

Claude Codeは最近細かいアップデートが多く、大きめの機能追加は控えめの印象でした。
そこで久々にModular rulesの追加という大きめの変更がきました。

コンテキストウィンドウの制限がある中で、いかに人間とAI両方に優しい初期コンテキストが渡せるかが重要になりつつあります。CLAUDE.mdや今回紹介したModular rules、その他カスタムスラッシュコマンドやサブエージェント、エージェントスキル等を駆使して、適切なタイミングで適切なコンテキストを渡せるレールを整備していきたいと思います。

これからも当社カンリーではAIコーディングエージェントの動向を追い、
必要に応じて業務への導入と、外部発信を続けてまいります。

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