nodebrew から nvm への移行手順(macOS)
Node.js のバージョン管理ツール nodebrew から nvm へ移行した手順と、移行時に検討した内容をまとめます。
nodebrew から nvm への移行手順(macOS)
Node.js のバージョン管理ツール nodebrew から nvm へ移行した手順と、移行時に検討した内容をまとめます。
移行の背景
個人開発で Firebase CLI を利用する際、Node.js のバージョンが古い旨の警告が表示されました。
これを機に、Node.js のバージョン管理ツールを nodebrew から nvm へ移行することを検討しました。
nvm は nodebrew と比較して、以下の点で優位性があると考えました。
-
普及率:
nvmは Node.js バージョン管理ツールのデファクトスタンダードであり、情報量やコミュニティの規模で優位性がある。 -
使用感: 一般的に
nvmの方が直感的で使いやすいという意見が多い。
nodebrew に特に不満があったわけではありませんが、より一般的なツールである nvm への移行を試みることにしました。
nodebrew と nvm の比較
nodebrew と nvm の主な違いを表にまとめます。
| 特徴 | nodebrew | nvm |
|---|---|---|
| 開発言語 | Perl | シェルスクリプト |
| インストール方法 | curl, git clone など | curl, git clone など |
| コマンド | nodebrew |
nvm |
| 使用方法 | やや複雑 | 直感的 |
| 普及率 | nvm より低い | 非常に高い |
| 情報量 | nvm より少ない | 非常に多い |
| GitHub Stars | 1.1k stars | 81.9k stars |
| Windows対応 | 非公式の nodebrew-win が存在する | 公式にはサポートされていない (代替ツールあり) |
| シェル対応 | bash, zsh など | bash, zsh, fish など |
nodebrew から nvm への移行手順
具体的な移行手順は以下の通りです。
- nodebrew でインストール済みの Node.js を削除
- nodebrew 関連の設定を削除
- nvm をインストール
- nvm を使用して Node.js をインストール
- (オプション) グローバルパッケージの移行
1. nodebrew でインストール済みの Node.js を削除
まず、現在 nodebrew で管理している Node.js のバージョンを確認します。
nodebrew ls
インストール済みのバージョンがリスト表示されます。
次に、各バージョンをアンインストールします。
nodebrew uninstall v14.21.2
nodebrew uninstall v16.15.0
nodebrew uninstall v18.13.0
nodebrew uninstall v19.4.0
nodebrew uninstall v20.0.0
nodebrew uninstall v20.11.1
現在使用中のバージョンを none に設定し、current のシンボリックリンクを削除します。
nodebrew use none
nodebrew uninstall current
2. nodebrew 関連の設定を削除
シェルの設定ファイル (~/.zshrc, ~/.bashrc など) から nodebrew 関連の記述を削除またはコメントアウトします。
# export PATH=$HOME/.nodebrew/current/bin:$PATH
設定ファイルを再読み込みます。
source ~/.zshrc
3. nvm をインストール
nvm をインストールします。ここでは curl を使用します。
公式リポジトリ (https://github.com/nvm-sh/nvm) を参照し、最新バージョンを確認してください。
(2025年1月30日時点での最新バージョンは v0.40.1 です)
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.1/install.sh | bash
インストール後、シェル設定ファイルを再読み込みます。
source ~/.zshrc
nvm が正しくインストールされたか確認します。
command -v nvm
nvm と表示されればインストール成功です。
4. nvm を使用して Node.js をインストール
nvm を使用して Node.js をインストールします。
インストール可能なバージョンを確認します。
nvm ls-remote
LTS (Long Term Support) バージョンをインストールする場合は、以下のコマンドを実行します。
nvm install --lts
特定のバージョンを指定してインストールすることも可能です。
nvm install v22.13.1
インストール済みのバージョンを確認します。
nvm ls
使用する Node.js のバージョンを指定します。
nvm use v22.13.1
5. (オプション) グローバルパッケージの移行
nodebrew 環境でインストールしていたグローバルパッケージを nvm 環境に移行する必要がある場合は、別途インストール作業が必要です。
例:yarn をグローバルインストールする場合
npm install -g yarn
移行後の所感
nvm への移行作業は比較的スムーズに完了しました。
nvm のコマンド体系は直感的で、バージョン切り替えやインストールが容易に行えます。
情報量が多い点も、今後トラブルが発生した際に役立つと考えられます。
nodebrew から nvm への移行は必須ではありませんが、より汎用的なツールへ移行するメリットはあると感じました。
まとめ
nodebrew から nvm への移行手順と、移行時の検討事項についてまとめました。
本記事が、同様の移行を検討されている方の参考になれば幸いです。
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