2024年最新!デザイナー必見のAI画像ベクター変換ツール完全ガイド
みなさん、こんにちは! 株式会社サイバーエージェントのCTO統括室DP室で働いている、ブルンナー・グンタです。日々、社内のデザイナーやエンジニアの生産性向上に取り組んでいます。今回は、その経験を活かして、最新のAI画像ベクター変換ツールについて詳しくご紹介します。
ウェブデザイン、グラフィックデザイン、ブランディング、UIデザインなど、幅広い分野で活躍するデザイナーの皆さんにとって、きっと役立つ情報満載でお届けします。
なぜ今、AI画像ベクター変換が注目されているの?
デザイナーの皆さんならご存じの通り、ラスター画像(ビットマップ)をスケーラブルなベクター画像に変換する作業は、プロの仕事には欠かせませんよね。でも、従来の手動トレース作業って、時間がかかるし、細かいディテールの再現に四苦八苦した経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんな悩みを解決してくれるのが、AI技術を活用した画像ベクター変換ツールなんです。これらのツールを使えば、作業効率がグンと上がって、より創造的な仕事に時間を使えるようになりますよ。
あらためて、ベクター画像の重要性について
ベクター画像の重要性については、皆さんよくご存知だと思いますが、ここでおさらいしておきましょう。
- 無限の拡大縮小が可能: JPGやPNGなどのラスター画像は拡大するとぼやけてしまいますが、ベクター画像はどれだけ拡大しても鮮明さを保てます。
- 編集が自由自在: 個々の要素を自由に編集、変更できるので、デザインの微調整が楽チンです。
- ファイルサイズが小さい: 複雑な画像でもファイルサイズを抑えられるので、ウェブサイトの表示速度アップにも一役買います。
- 印刷品質バツグン: 高解像度印刷にも対応できるので、ポスターやバナーなど大きな印刷物の制作にぴったりです。
- どんなデバイスでもキレイ: スマホでもタブレットでも、画面の大きさに関係なく最適な表示が可能になります。
こう考えると、ロゴ、アイコン、イラスト、インフォグラフィックなど、様々なデザイン要素にベクター形式が欠かせないのは明らかですよね。
2024年注目の的!AI画像ベクター変換ツール
それでは、2024年現在で注目を集めている主要なAI画像ベクター変換ツールを詳しくチェックしていきましょう。今回は以下の5つのツールを徹底比較します。
今回は、私が実際に検証した結果、特におすすめだと感じたAI画像ベクター変換ツールを2つ紹介します。結論から言うと、以下の2つはVery Good Toolsです:
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Recraft AI
- おすすめ理由:高品質なAIベクター変換と多機能性を両立しています。デザイン作業全般を効率化したい方に最適です。
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Vectorizer.AI
- おすすめ理由:高品質かつシンプルなAIベクター変換が特徴です。ベクター変換に特化した使いやすいツールを求める方におすすめです。
それぞれのツールの特徴、良いところ悪いところ、お値段などを細かく分析して、皆さんにぴったりな選択肢を探っていきます。
1. Recraft AI - 多機能で使いやすい新星
Recraftは、最新のAI技術を駆使した画像ベクター変換ツールで、特にデザイナーの皆さんにおすすめの理由がいくつかあります。
主な特徴:
- 高精度な変換: 最新のAIアルゴリズムのおかげで、細かいディテールまでバッチリ捉えて、高品質なベクター画像を生成してくれます。
- 直感的なUI: 使いやすいUIで、初心者からベテランまで誰でもサクサク操作できます。
- スピーディーな処理: 品質を落とすことなく、素早く変換が可能。締め切りに追われる時の強い味方になってくれますよ。
- お手頃価格: 無料プランから始められるので、学生さんやフリーランスの方も気軽に試せます。
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機能盛りだくさん: ベクター変換以外にも、こんな便利な機能が揃っています。
- AIイメージジェネレーター
- ベクターアート生成
- モックアップ作成
- 画像アップスケーリング
- 背景削除
- AIイレイサー(邪魔な要素を簡単に消せる)
いいところ:
- オールインワンのデザインツールとして使える
- 無料プランがあるから気軽に試せる
- 高品質なSVGファイルを生成してくれる
- クラウドベースだからどのデバイスでも使える
イマイチなところ:
- 新しいツールで、実績はまだ不明
- 一部の高度な機能は有料プランじゃないと使えない
お値段:
- 無料プラン:基本機能が使える
- 有料プラン:月額制で、機能に応じて段階的な価格設定
Recraftは、特に若手デザイナーやフリーランサーの皆さんにとって、コスパが高くて使いやすいツールだと言えそうです。
2. Vectorizer.AI - シンプルイズベスト
Vectorizer.aiは、シンプルさを極めたベクター変換ツールです。
主な特徴:
- 単一機能に特化した設計
- シンプルで使いやすいウェブインターフェース
- 高精度な変換結果
いいところ:
- 使い方がすぐに分かる
- サクッと簡単にベクター変換ができる
- クラウドベースだからインストール不要
イマイチなところ:
- 機能が限られている
- 高度な編集オプションが少ない
- 大量の画像を処理するには向いていない
お値段:
- 従量制と月額制のプランあり
Vectorizer.aiは、たまにベクター変換が必要な人や、複雑な機能は要らないという人向けですね。
3. Adobe Illustrator - プロ御用達の定番ツール、でもImage Traceには課題も
Adobe Illustratorは、業界標準の総合的なベクターグラフィックツールですが、そのImage Trace機能については注意が必要です。
Image Trace機能について
- AIではなくアルゴリズムベース: 最新のAI駆動型ツールとは異なり、従来の数学的アルゴリズムを使用しています。
- 細部の再現性に課題: 複雑な画像や細かいディテールの再現が不十分で、手動修正が必要になることが多いです。
- パラメータ調整が必要: 良好な結果を得るには、経験と試行錯誤が求められます。
AI駆動型ツールとの主な違い:
- 学習能力: Image Traceは固定アルゴリズムを使用し、AIツールのような適応力がありません。
- コンテキスト理解: 純粋に視覚的特徴のみで変換を行い、画像の「意味」は理解しません。
- 柔軟性: 新しい種類の画像への適応力が低いです。
Illustratorの評価:
強み:
- 総合的なベクター編集ツールとして非常に強力
- Adobe Creative Cloudとの優れた連携
弱み:
- 学習曲線が急で、習得に時間がかかる
- 比較的高価
- Image Trace機能は最新のAIツールに劣る面がある
Adobe Illustratorは総合的に見れば依然として強力なツールですが、単純なベクター変換だけを求めるなら、AI駆動型ツールの方が効率的かもしれません。作業の内容に応じて、IllustratorとAIツールを併用することをおすすめします。
お値段:
- Creative Cloud subscriptionの一部として提供
- 単体での月額プランあり
4. Vector Magic - 使いやすさと精度のバランスが絶妙
Vector Magicは、使いやすさと変換精度のバランスが取れたツールとして評判です。
主な特徴:
- ウェブ版とデスクトップ版の両方がある
- 自動化された高精度のベクター変換
- まとめて処理できる機能あり
いいところ:
- 使いやすいインターフェース
- 変換結果の質が高い
- デスクトップ版ならオフラインでも作業できる
イマイチなところ:
- 高度な編集機能はそこまで多くない
- デスクトップ版はちょっとお高め
お値段:
- ウェブ版:月額制サブスクリプション
- デスクトップ版:一括購入
VectorMagicは、中小規模のデザイン事務所や、定期的にベクター変換を行うフリーランサーさんにピッタリかも。
5. Kittl - テンプレート豊富なデザインツール
Kittlは、ベクター変換機能を備えたテンプレートベースのデザインツールです。
主な特徴:
- ドラッグ&ドロップで直感的に使える
- テンプレートやデザイン要素が豊富
- 基本的なベクター変換機能あり
いいところ:
- デザイン初心者でも使いやすい
- 短時間でそれっぽいデザインが作れる
- テンプレートを使えば効率的に作業できる
イマイチなところ:
- 自由にカスタマイズするには限界がある
- 高度なベクター編集には向いていない
- 有料プランじゃないと高解像度で出力できない
お値段:
- 無料プラン:基本機能が使える
- 有料プラン:月額制で、機能に応じて段階的な価格設定
Kittlは、SNS用のグラフィックや簡単なロゴデザインを作りたい小規模ビジネスオーナーやマーケターさん向けって感じですね。
どのツールを選べばいいの?
各ツールにはそれぞれ良いところ悪いところがありますが、皆さんにぴったりなツールを選ぶ時は、こんなところをチェックしてみるといいでしょう:
- 普段どんな作業をするか: 主にロゴ?ウェブデザイン?印刷物?
- 自分のスキルレベル: 新しいツールを覚える時間はどれくらいある?
- 予算: フリーランス?会社員?学生?状況に応じて考えよう
- どれくらいの頻度で使うか: 毎日?週1くらい?たまに?
- ベクター変換以外に必要な機能は?: 他にどんな機能があると便利?
こういった点を考えると、多くの方にとって、Recraft AIがバランス良くておすすめかもしれません。理由は、
- コスパが良い: 無料プランがあるし、有料プランもそこまで高くない
- 使いやすい: 使いやすいUIで、すぐに使いこなせる
- 機能が豊富: ベクター変換以外の機能も充実してて、作業効率アップ
- 高品質: 最新のAI技術で高精度な変換ができる
- 柔軟性がある: フリーランスさんから企業まで、幅広く対応できる
もちろん、既にAdobe Creative Cloudを使ってる人や、超高度なベクター編集が必要な人なら、Adobe Illustratorも強い選択肢になりますよね。また、単純にベクター変換だけできればいいって人には、Vectorizer.aiのシンプルさも魅力的かも。
まとめ:AI時代のデザインワーク、これからどうなる?
AIを活用した画像ベクター変換ツールは、我々デザイナーの仕事を大きく変えていく可能性を秘めています。こういったツールをうまく使いこなせば、次のようなメリットが期待できそうです:
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作業時間の短縮: 面倒な手動トレース作業から解放され、クリエイティブな作業により多くの時間を割けるようになります。
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クオリティアップ: AIによる高精度な変換で、細かいディテールまでしっかり再現。手作業では難しかった精度の高い仕上がりが可能に。
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表現の幅が広がる: ラスター画像の制約から解放され、より自由度の高いデザインが可能になります。複雑な形状や繊細なグラデーションも思いのままに。
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クライアント対応力アップ: 素早い変換と修正が可能になるため、クライアントの要望にも柔軟かつスピーディーに対応できるように。
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新しい可能性の探求: AIツールとの組み合わせで、これまでにない表現方法や作業フローを見出せるかもしれません。
ただし、これらのツールはあくまでも 「道具」 であって、デザイナーの創造性や感性に取って代わるものではありません。むしろ、AIツールを使いこなすことで、より高度な創造性を発揮できる環境が整うと考えられます。
これからのデザイナーに求められるのは、AIツールの特性を理解し、それらを効果的に活用しながら、人間ならではの創造性や感性を発揮すること。そうすることで、AIと人間が協調して、より質の高いデザインを生み出せる時代が来るのではないでしょうか。
皆さんも、ぜひこれらのAIツールを試してみてください。自分の作業フローにどう組み込めるか、どんな可能性が広がるか、探ってみるのも面白いかもしれません。デザインの世界はこれからますます進化していきます。その波に乗って、新しい表現の可能性を一緒に探っていきましょう!
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最後になりましたが、私の活動についてもう少しお話しさせてください。
普段はエンジニアやデザイナーとして活動していますが、最近、新たな挑戦としてデュアルリアリティアーティストとしてデビューしました。UVライトを使ったアクリル絵の制作を通じて、光と影が織りなす多層的な現実を表現しています。この新しいアート形式に興味のある方は、ぜひこちらをチェックしてみてください。
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試しにこの記事はNoteでも公開しております。どちらが読みやすいか教えてください〜!
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