rfコマンドの実例: 集計する

この記事はrfコマンド Advent Calendar 2025の9日目の記事です。
昨日はrfコマンドをgrepコマンドの代わりとして使うという記事でした。
rfコマンド Advent Calendarでは、私(buty4649)がOSSで開発しているrfコマンドの解説や推しポイント、便利な使い方を紹介していきます。

ここからはrfコマンドを使った利用用途別の実例を紹介します。

実例: 集計する

例えば、商品名と商品価格の書かれた以下のようなファイルがあったとします。これの商品価格の総計を知りたいとします。

price-list.txt

りんご 100
みかん 80
ぶどう 120

総計を取るにはrfコマンドで以下を実行します。

> rf 's += _2; at_exit { puts "合計は#{s}です" }' price-list.txt
合計は300です

rfコマンドでは暗黙的な値の計算により、ローカル変数sが未定義であっても直接加算代入できます。
また、at_exitメソッドはコマンドの実行完了後に、指定されたブロックを実行します。今回はat_exitのブロック内で合計値(s)を表示しています。

今後のrfコマンドの機能追加で--aggregate(-A)オプションの追加を考えています。このオプションは今回紹介した実例をより簡潔に記述するために追加する予定です。具体的には、各レコードの評価結果を--aggregate(-A)オプションで指定したコマンドでフィルタした結果を表示する予定です。今回の例では rf '_2' -A 'puts "合計は#{sum}です"' price-list.txtのように記述できる予定です。