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MacBook late2008を現世で使うには?

2023/07/22に公開

はじめに

名古屋のジャンクショップ、佐古前装備さんに行ったところ、MacBook late2008を発見。この型は学生の頃使っていたのだが、当時金欠で手放してしまった。当時のことを思い出し懐かしくなり、つい購入してしまった。簡単に整備したので、雑記として記録する。


(インストール中の様子)

Spec

Specは下記の通り。現代のNUCにすら遠く及ばない性能。スクショはHigh Sierra Pacher適用済みのもの。

当時、MacProと遜色ないスペックと、ポリカではない放熱性に優れたアルミケース、それでいて廉価版というという大変ソソる構成でちょっと流行っていたのを思い出す。現在と違ってメモリもHDDも増設・交換が可能。あの頃は良かったな。

メモリ、SSDの実装

入手時は純正HDD+メモリ2GBととても使えたものではなかったので増強を行う。メモリに関して、DDR3-Lは使えず、通常電圧版のDDR3 SO-DIMMを用いる必要があることに注意が必要。

現世に復活させるには

単刀直入に言えば、MacOS 10.13 High Sierraを導入すべき。現在Mac用に配布されているアプリケーションの殆どが、OS10.13が下限になっているため、OS10.13 High Sierraを導入すれば現代のアプリの殆どを用いることができる。

Lineクライアントなど、OS10.13でもすでに最新版が動作しないアプリもあるが、旧バージョンを入れることでとりあえず用いることができる

ギリギリChomeも最新版を用いることが可能。その他VSCodeやGit、Google日本語入力も動作するため、簡単な文章作成作成は耐えると思われる。

当時物のOSはオススメしない

購入当初、当時のOSで稼働させることを考えていた。しかし当時物のOS10.5やOS10.6では、現代のアプリのほとんどが動作しないし、ブラウザも使い物にならない。

当時のブラウザは、内蔵されているルート証明書やブラウザのTLS1.2,1.3非対応も相まってほとんどのWEBサイトが閲覧できないし、HTTP2.0などやHTML5等にも対応しない。(と、思われる)

したがって、当時の専用アプリを動作させる以外では、当時物のOSで稼働させることにはほぼ意味がない。

High Sierra Hacherについて

本機の正式なOSアップデートはOS10.11 EL Capitanまでの対応となるが、High Sierra Pacherなるパッチが有志によって開発されており、パッチを当てることでOS10.11以降のOSを導入することができる。High Sierra以降のOSも同様にPacherが公開されているが、新しくなればなるほどPCの負荷も増大すると考えられるので、とりあえずHigh Sierraで実用できるか試すことにする。

High Sierra Hacherの作成方法

https://dosdude1.com/highsierra/ の解説に従いインストールUSBディスクを作成し、パッチを当てる。適当な正常稼働する母艦があると良い。おそらく、OS10.11 EL CapitanまでVerUPしたMacBook Late2008でも作成可能と思われるが詳細は未確認。

動作確認したアプリたち

OS10.13 High Sierra環境で、2023年7月末に確認したもの。

  • Google Chrome 115.0.5790.102
    • 今後のアップデートにはOS10.15以降が必要な旨、警告が出る。今後は近いバージョンのChromiumなどを使うことになると思われる。
  • VSCode 1.80.1 Universal
    • VSCodeはEL Capitanが下限スペックになっているようだ。
  • Github Desktop 3.2.6
  • Git 2.15.0
  • Nodejs 17.9.1ß
    • 旧バージョン。Ver18系は動作しない。
  • Line 6.7.3.2506
    • 旧バージョン。ZennCLI実行に必要。
  • Microsoft Remote Desktop Version 10.5.2 (1863)
    • 旧バージョン

動作しなかったアプリ

  • MOTU Digital Performer 5.12(5.13)
    • CD挿入し認証するが認証が成功しない。
    • 諦めて最新版を買えということだと思うけどそこまで使わないしなあ。
  • Atok 2009
    • システムボリュームのフォーマットが対応しないという警告がでる。AFPSだからかも。
  • Toast7
    • まさかのPowerPC用バイナリだったため動かず。
  • VMWare Fusion10
    • インストールは可能。CPUが非対応の命令セットを使うため実質使用不能。

番外編 Catallinaの導入

Catallina Pacherを用いてCatallinaを導入してみたが、タッチパッド・キーボードを認識していない。何とか入力できるが設定を変えられない。

所管

  • 当時物のOS(10.5、10.6)と比べて体感速度は1/3くらいに低下する。
  • youtube 720pの閲覧は可能。1080pの閲覧は少々きつい。
  • WiFiが11nまでの対応となるのが少し残念。
  • 動作自体は多少重たいが、曲がりなりにもGPU内蔵モデルなので、当時のノートPCと考えるとそれなりにパワーがある。
  • 本記事はMacBook Late2008で作成したが、一度環境構築ができてしまえば、執筆自体に支障はないと思われる。
  • 画面解像度が低いのが玉に瑕。目は楽だが作業領域が狭い。
  • Late2008を見たあとにRetinaディスプレイを見ると隔世の感...。技術ってスゲ〜。

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