Special-Purpose IP Addressを知る

公開:2020/09/25
更新:2020/09/28
5 min読了の目安(約3000字TECH技術記事
  • IPアドレスはICANNによって管理されているが、特定の目的のために予約されたIPレンジがいくつかある
  • プライベートIP以外はあまり意識することがないため、復習を兼ねてまとめてみる
    • 今回はIPv4(以降IP)アドレスのみ

前提(、歴史的背景)

アドレス表記

  • 普段よく見るIPはドット付き十進法と呼ばれる
  • 各数字は1オクテット(0~255)で表現され、先頭から第1、第2、第3、第4オクテットと呼ばれる
  • 後ろにつくスラッシュで区切られて数字が続く場合はネットワークの範囲を表す
    • IPアドレスを2進数に置き換えたときに、先頭から数えたbit数が固定としたときに残りのbitで表現できるアドレス範囲
  • ex. 10.0.0.0/24 の場合
    • 緑地がネットワーク部、青字がホスト部

アドレスクラス

  • 当初のIPv4アドレスはA〜Eの4つのクラスに分けられていた。
  • 各クラスで一定のアドレス空間ごとに配布されていた(クラスフル)

  • クラスA: 0.0.0.0/1(0.0.0.0 - 127.255.255.255)
    • 大規模NW用途。/8 で配布
  • クラスB: 128.0.0.0/2(128.0.0.0 - 191.255.255.255)
    • 中規模NW用途。/16 で配布
  • クラスC: 192.0.0.0/3(192.0.0.0 - 223.255.255.255)
    • 小規模NW用途。/24 で配布
  • クラスD: 224.0.0.0/4(224.0.0.0 - 239.255.255.255)
    • マルチキャストアドレスとして利用。ルータ同士の通信などで利用。
  • クラスE: 240.0.0.0/4(240.0.0.0 - 255.255.255.255)
    • 将来のために予約されたアドレス空間(未使用)

クラスレス

  • 現在では利便性から、CIDR(Classless Inter-Domain Routing)で任意のビット数(ブロック)で配布している(クラスレス)

Private-Use Networks

  • RFC1918で定義

  • 家庭や会社の組織単位でLANを構成するために予約されている

  • LAN内における端末同士の通信や、一つのグローバルIPを共有することができる

  • クラスA,B,Cから選出されたため、次の3つのレンジが予約されている

    • 10.0.0.0/8(10.0.0.0 - 10.255.255.255)
    • 172.16.0.0/12(172.16.0.0 - 172.31.255.255)
    • 192.168.0.0/16(192.168.0.0 - 192.168.255.255)

Link Local

  • RFC3927で定義
  • アドレス空間は169.254.0.0/16
  • 文字通り1対1で接続している端末同士で通信するために使われる
    • 昔はクロスケーブルという専用のケーブルが必要だったが、最近のNICはストレートケーブルでも問題ない
  • DHCPがないLAN環境下などでOSによって自動設定されるIPアドレス
  • 先頭と末尾の169.254.0.0/24169.254.255.0/24は予約されているため割り当てられない

"This" Network

  • RFC1700で定義
  • アドレス空間は0.0.0.0/8
  • 自分自身を示すため、簡易サーバで起動するときに0.0.0.0を指定するのは、端末に割り当てられたすべてのIPアドレスを意味する

Limited Broadcast

  • RFC919の7章で定義
  • アドレス空間は255.255.255.255/32
  • 0.0.0.0のブロードキャストアドレスで、端末が所属しているネットワーク全てへのブロードキャストを意味する

Loopback

  • RFC1700で定義
  • アドレス空間は127.0.0.0/8
  • 文字通り自分自身に返ってくるアドレス空間だが、基本127.0.0.1のみを使う

TEST-NET-1, 2, 3

  • RFC5737
  • アドレス空間は3つ
    • 192.0.2.0/24
    • 198.51.100.0/24
    • 203.0.113.0/24
  • 文章で例とし掲載するために予約されているため、実際に使われることはない

Shared Address Space

  • RFC6598で定義
  • アドレス空間は100.64.0.0/10
  • キャリアグレードNATと呼ばれる、通信事業者間でNATするためのIPアドレス

DS-Lite(Dual-Stack Lite)

  • RFC6333で定義
  • アドレス空間は192.0.0.0/29
  • DS-Lite方式でIPv4 over IPv6を実現するために利用される
    • NTTフレッツ網でのIPoEとともに利用しているISPが多い

6to4 Relay Anycast

  • RFC3068で定義
  • アドレス空間は192.88.99.0/24
  • IPv4アドレスのみを持つホストにIPv6アドレスへ接続できるようにする6to4という方式で利用

Benchmarking

  • RFC2544で定義
  • アドレス空間は192.88.99.0/24
  • ネットワーク機器のベンチマーク時にで利用する

参考