Roo Code 3.14からmcp.jsonで環境変数を参照できるようになり、共有しやすくなった
2025年4月にリリースされたRoo Code 3.14から、mcp.jsonファイルで環境変数を参照できるようになりました。
TL;DR
- Roo Code 3.14から
.roo/mcp.json
で環境変数を参照できるようになった -
${env:環境変数名}
の形式で環境変数の値を参照可能 - GitHub MCPサーバやFigma MCPサーバなどのシークレットが必要なMCPサーバを含んだ
mcp.json
をコミットできる - 現時点では
env
キーの中でのみ環境変数参照が可能
{
"mcpServers": {
"figma MCP": {
"command": "pnpm",
"args": [
"dlx",
"figma-developer-mcp",
"--stdio"
],
"env": {
"FIGMA_API_KEY": "${env:FIGMA_API_KEY}"
}
}
}
}
MCPとRoo Code
MCP(Model Context Protocol)を使うと、LLMから外部のリソースにアクセスができるようになります。
Roo CodeもMCPサーバを利用することで、AIエージェントの生産性・可能性・精度を向上させることができます。
Playwrightの例
たとえば、.roo/mcp.json
に以下の設定を書けばRoo CodeからPlaywrightを操作できるようになります。
{
"mcpServers": {
"playwright": {
"command": "pnpm",
"args": [
"dlx",
"@playwright/mcp@latest"
]
}
}
}
Ruleなどと同じようにMCPの設定も一緒にリポジトリにコミットすることで、チームメンバー全員がすぐにMCPサーバを利用できる状態にしておきたいです。
しかし、ここで問題になるのが、MCPサーバにはAPIトークンといったシークレット情報が必要なものがある点です。
問題点:シークレットを含む設定の共有
MCPサーバには外部リソースにアクセスするタイプのものも存在します。
むしろMCPを使用するときはこれらを利用して外部サービス上の情報をAIエージェントにわたすことが多いのではないでしょうか。
これらのMCPサーバを利用するには、APIキーといったシークレット情報を設定する必要があります。
Figma MCPの例
例えば、Figma MCPサーバを利用する場合、Figmaから取得したAPIキーが必要です。
{
"mcpServers": {
"figma MCP": {
"command": "pnpm",
"args": [
"dlx",
"figma-developer-mcp",
"--stdio"
],
"env": {
"FIGMA_API_KEY": "figmaで発行したキー"
}
}
}
}
Roo Code 3.14の新機能:環境変数の参照
Roo Codeでは2025年4月にリリースされた3.14バージョンからMCPサーバの設定でも環境変数を参照できるようになりました。
これにより、シークレット情報を環境変数として設定し、mcp.jsonファイルにはその参照のみを記述することが可能になりました。
環境変数参照の例
環境変数の参照は、${env:環境変数名}
の形式で行います。
{
"mcpServers": {
"figma MCP": {
"command": "pnpm",
"args": [
"dlx",
"figma-developer-mcp",
"--stdio"
],
"env": {
"FIGMA_API_KEY": "${env:FIGMA_API_KEY}"
}
}
}
}
この設定ファイルをリポジトリにコミットしても、実際のGitHubトークンは含まれていないため、安全に共有できます。
各メンバーは自分の環境にFIGMA_API_KEY
環境変数を設定するだけで、同じ設定ファイルを使用できます。
env
キーにしか利用できない
注意点: 現時点では、環境変数の参照はenv
キーの値でのみ利用可能です。
その他のキー(例えばargs
)では環境変数を参照できません。
{
"mcpServers": {
"Framelink Figma MCP": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"figma-developer-mcp",
"--figma-api-key=${env:FIGMA_API_KEY}",
"--stdio"
]
}
}
}
おわりに
Roo Code 3.14から追加された環境変数参照機能により、チームメンバーにMCPサーバの設定を共有できるようになりました。
ただ、CursorやClineのmcp.json
はまだこのような機能がなく、gitignoreしている状態です。他のツールも追従してほしいですね。
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