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MySQLにおけるGET_LOCK関数
概要
GET_LOCK
関数は、MySQLデータベースにおいて、排他ロックを取得するために使用される関数です。排他ロックとは、あるリソースに対して、同時に1つのトランザクションしかアクセスできないようにするロック機構です。
用途
GET_LOCK
関数は、主に以下の用途で使用されます。
-
アプリケーションロックの実装: アプリケーション内で排他制御を行うために使用できます。例えば、複数のプロセスが同じデータレコードを更新しようとする場合などに、
GET_LOCK
関数を使用して排他ロックを取得することで、データ競合を防止することができます。 -
レコードロックのシミュレーション: MySQLの標準的な行ロックとは異なり、
GET_LOCK
関数は特定の行やテーブルと結びつくわけではありません。そのため、レコードロックのシミュレーションに使用することができます。例えば、複数のトランザクションが同じ論理的なレコードを処理しようとする場合などに、GET_LOCK
関数を使用して排他ロックを取得することで、論理的な排他制御を実現することができます。
構文
GET_LOCK
関数の構文は以下の通りです。
SELECT GET_LOCK(name, timeout);
-
name
: ロックの名前として使用する文字列です。ロックの名前は、英数字、アンダースコア(_)、ハイフン(-)を使用することができます。ただし、スペースやその他の特殊文字は使用できません。 -
timeout
: ロックを取得するまでのタイムアウト時間(秒単位)です。timeout
が指定されない場合は、ロックを取得するまで待機します。
ロックの解放
GET_LOCK
関数で取得したロックは、以下のいずれかの方法で解放する必要があります。
-
RELEASE_LOCK
関数を実行する - セッションが終了する
注意点
-
GET_LOCK
関数で取得したロックは、トランザクションのコミットまたはロールバック時に解放されません。 - ロックの名前が重複している場合、後続のロック取得要求はブロックされます。
- ロックの取得に失敗した場合、
GET_LOCK
関数は0
を返します。
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