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G検定合格のためのおすすめ勉強法

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1. 概要

先日 2025 年 3 月 7 日(金)〜3 月 8 日(土)に開催された G 検定(JDLA Deep Learning for GENERAL 2025#2) を受験し、合格することができました。

そこで G 検定に向けて行った勉強方法や費やした時間について記録を残すとともに、それを元にしたおすすめの勉強方法を示しておこうと思います。

少しでも G 検定の受験を考えている方の参考になれば幸いです。

参考:私は JDLA Generative AI Test 合格経験がありますが、こちらで学べる生成 AI の知見は G 検定の広大な学習範囲のほんの一部なため、G 検定範囲についてはほぼ知見 0の状態でスタートしました。

2. 成績

G 検定では合否連絡と同時にシラバス分野別得点率が通知されます。

私の得点率は以下の通りでした。

■シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)
1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向:80%
2.機械学習の概要:94%
3.ディープラーニングの概要:83%
4.ディープラーニングの要素技術:93%
5.ディープラーニングの応用例:95%
6.AIの社会実装に向けて:90%
7.AIに必要な数理・統計知識:66%
8.AIに関する法律と契約. AI倫理・AIガバナンス:86%

合格ラインは公開されていませんが正答率70%程度と言われているため、合格のことだけを考えると私の勉強量はやや過剰だったということになりますので、そのまま参考にする方はその点お気をつけください。

3. 学習時間

G 検定の合格者に行ったアンケート結果が JDLA 公式で公開されており、それによると最も多い学習時間は30 時間〜50 時間とのことです。

私の場合は 2025 年 1 月 24 日から勉強を始め、3 月 8 日の受験までの約 1 ヶ月半を学習に費やしました。

平均約 2.5 時間の学習を平日のみ(28 日間)行ったため、合計勉強時間は約 70 時間になります。

振り返ってみると効率よく学習を行えば 30 時間〜50 時間での合格も十分可能だったというのが私の感想になります。

ここからは私が実施した学習のうちどの部分が効率よく、どの部分が無駄が多かったかを元に、おすすめの学習方法を紹介ます。

4. おすすめの学習内容

4-1. はじめに

まず、G 検定の過去問題は基本的に公開されていません。

しかし JDLA 公式から 20 問だけ例題・過去問として公表されているため、まずはこちらを見て試験の感覚を掴むのが有効です。

そして試験勉強に取り掛かる前にまず以下のことを押さえておくとよいです。

  • 問題は全て正しい選択肢から 1 問選ぶ形式である。
  • 160 問程度出題され、試験時間は 120 分である。
  • オンライン受験(自宅受験)である。

この辺りは受験する年によって変更になる可能性があるため、G 検定公式サイトを見てしっかりと確認しましょう。

(2024 年に問題数が 200 問程度から 160 問程度に減少した、という前例があります。)

4-2. シラバスを確認する

G 検定公式サイトにはシラバス(試験範囲)が PDF 形式で公開されており、ダウンロードすることができます。

本格的な勉強を始める前に必ず目を通しておくことをお勧めします。

私は受験勉強にあたり複数の参考書や問題集を読み、完全に試験範囲を網羅したつもりで試験一週間前にシラバスを読みましたが、自分の全く知らないキーワードが 10 個以上あることに気づき、急いで調査する羽目になりました。

またシラバスの改訂履歴には旧シラバスから削除されたキーワードも載っています。

そこであらかじめシラバスを読み込んでおくことで、参考書などで学習する際に「この参考書はここの解説が抜けているから後で調べる必要があるな」「このキーワードはシラバスから削除されているから流し読みでいいな」と当たりをつけることができるようになります。

4-3. 参考書・問題集で勉強する

(1) 深層学習教科書 ディープラーニング G 検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第 3 版

(Amazon のページへのリンクです)

唯一の G 検定公式テキストです。

公式サイトによると合格者のうち 69.03%が教材に使用したそうです。

シラバスの範囲の内容について満遍なく載っていますが、これ一冊だけで完結できる、というわけではありません。

他の参考書類に比べて内容は少なめで、最初の一冊としては読みやすい方だと思うので、まずはこちらを読んで全体像を掴むのがお勧めです。

また章末問題が付いているため簡単な理解度チェックにも使えます。

(2) ディープラーニング G 検定(ジェネラリスト)最強の合格テキスト・問題集 [第 2 版]2 冊セット

(Amazon のページへのリンクです)

参考書と問題集の 2 冊セットです。

私の G 検定学習はこの参考書の方を中心に進めました。

参考書の方は記述が大ボリュームかつ詳細で、さらに付属の赤シートによりキーワードを隠せるので復習にも使いやすいです。

さらに章末問題やその解説も充実しているので、先ほどの G 検定公式テキストと合わせて試験範囲のうち体感 8 割ほどをカバーすることができます。

この時点で理解が難しい・覚えられない箇所はマーカーなどで印をつけておけば、試験直前まで使うことができます。

また問題集の方も問題の量と質、解説ともに申し分なく、こちらも間違えた問題や忘れがちな箇所の解説などに印をつけておけば、最後まで復習に使えます。

参考書と問題集でチャプターが対応しているので、おすすめの方法としては参考書の 1 チャプターを章末問題まで終わらせる → 問題集の対応するチャプターを解くのセットを 2、3 日かけて行い、知識の定着とわからない箇所の洗い出しを済ませておくと良いです。

また以上 3 冊をこなした状態でシラバスに聞いたことのないキーワードがあれば、この時点で勉強しておくのをお勧めします。

(3) 模擬試験を解く

以上 3 冊をこなせば基本的に G 検定の範囲は一通り学習したことになると思います。

以下の 2 つの模擬試験は無料で受験できます。(いずれも会員登録や利用申請が必要です)

  • ディープロ G 検定 模擬試験
  • G 検定模擬試験 set1

私はディープロの方を受験しました。

解説こそありませんが、正答率や間違えた問題の解答を見ることができるため、今の時点の自分の実力を測ることができます。

ちなみに問題数は 200 問と旧仕様なので注意が必要です。

(4) 別の問題集をもう一冊こなす

G 検定は範囲が広く、また過去問もほぼ公開されていないため、出題内容を予想するのが難しいです。

解けなかった問題を繰り返し復習するのも大事ですが、特定の問題集に特化するより、様々な問題集に手を出しておいた方が安心できます。

また参考にする教本の数が少ないとその教本の表現だけを覚えてしまい、同じことを別角度から訊かれた時に理解できない・答えられないといったことも発生します。

そこで2冊目の問題集として個人的におすすめなのが最短突破 ディープラーニング G 検定(ジェネラリスト) 問題集です。

(Amazon のページへのリンクです)

今までの学習の復習にもなりますし、かつこれまで紹介してきた 3 冊と被らないほぼ初見の問題も出題されるので、これをこなすことで受験での対応力を上げることが期待できます。

また解説も充実しているため、実質 3 冊目の参考書として使用することもできます。

(5) 本番までにやること

以上の 4 冊をしっかりこなせば合格ラインを越えられるはずです。

逆に 5 冊以上手を出そうとするとほぼ確実に 50 時間を超えることになると思います。

私の場合はもう一冊、徹底攻略ディープラーニング G 検定ジェネラリスト問題集という問題集を購入しましたが、本番までに解き切る時間がなく、あくまで仕上げの実力確認としてしか使用しませんでした。

(Amazon のページへのリンクです)

本番までにやることとしては、G 検定(ジェネラリスト)最強の合格テキストを中心とした復習をおすすめします。

  • チェックしたところを中心に最強の合格テキストをまるまる一冊読み返す。
  • 他の参考書・問題集の間違えた問題やチェックした箇所を読み返す。
  • 不安ならまだ受けていない模擬試験を解いて実力チェック。

また G 検定の有名な攻略法に自分用のカンペを作るというものがありますが、私は時間が足りなかったため作っていません。

こちらも自分の理解を深めるとともに、自分用の知見を1箇所にまとめておけるという意味でも勉強の効率化を図れるので、時間のある方にはお勧めです。

私の場合は勉強中に(確かこの参考書のこの辺にあったな)と辞書のように引きながら学習していましたが、比較的短期間で勉強することの多い試験だと思うので、カンペの代わりにこちらの方法もいいと思います。

(長期的な記憶の定着という意味では自分用カンペの方に軍配が上がりそうですが)

5. 最後に

以上が私の体験を元に作成したおすすめの勉強方法になります。

実際の私の経験からの改善点としては、

  • シラバスは早めにチェックしておく。
  • 参考書 2 冊、問題集 2 冊で十分。それ以上手を出す必要はない。
  • 合格だけを見るなら、復習にかける時間をもう少し減らしてもいい(わからない箇所が数箇所残っていてもよしとする)

といったところになります。

以上、 G 検定の受験を考えている方の参考になれば幸いです。

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