Logicool のキーボードで SetPoint を使うと再生・停止ボタンが使えなくなるのを改善する
普段、Logicool のワイヤレスキーボード、K295 を使っている。
このキーボードには上部にショートカットキーがついており、メディアの再生・停止であったり音量調整が可能になっている。
これらのショートカットキーの一部は、SetPoint という Logicool が出しているソフトウェアでカスタムできる。
しかし、これでカスタムするとメディアの再生・停止ボタンがまったく反応しなくなる症状がある[1]。
この症状を改善するための方法を記事としてまとめておく。
環境
- Windows 11 23H2 (Build 22631.4317)
- SetPoint
- ソフトウェア バージョン: 6.90.66
- 最終更新:2023-01-19
- Logicool Wireless Keyboard K295
手順
- SetPoint が認識しているデバイス名を確認
- SetPoint を停止
- デバイス定義フォルダを VS Code で開き、デバイス名で検索
-
MM Play
のボタン定義を削除し、保存 - SetPoint を起動
1. SetPoint が認識しているデバイス名を確認
SetPoint は実際の製品名と異なる名前でデバイスを認識することがある。
あとで使うので、認識しているデバイス名を確認しておく。
まず、タスクバーから SetPoint を起動する。SetPoint のアイコンを右クリックし、「マウスおよびキーボードの設定」を開く。
もしくは、「マウスおよびキーボードの設定」アプリケーションをそのまま開いてもよい。
SetPoint の設定
ウィンドウが開く。赤枠で示した箇所に SetPoint が認識しているデバイス名が表示されるので、これをメモする。
K295 の場合、Wireless Keyboard K270
と表示された。
2. SetPointを停止
タスクバーから SetPoint を終了する。SetPoint のアイコンを右クリックし、「終了」をクリックする。
3. デバイス定義フォルダを VS Code で開き、デバイス名で検索
Visual Studio Code で、デバイスの定義フォルダを開く。
C:\ProgramData\Logishrd\SetPointP\Devices\Keyboard\
がキーボードの定義フォルダなので、以下の手順で開く。
-
ファイル
→フォルダーを開く
をクリック -
フォルダー:
欄に、C:\ProgramData\Logishrd\SetPointP\Devices\Keyboard\
を入力 -
フォルダーの選択
をクリック - 画像のように、Visual Studio Code 上でフォルダが開けたら OK。
その後、検索タブから先ほどのデバイス名で検索する。
MM Play
のボタン定義を削除し、保存
4. 以下の手順で、メディアの再生・停止ボタンのバインディングを無効化する。
-
HandlerSet="MM PLAY"
が含まれている Button 要素を選択 - F1 キーを押下
-
comment
を入力、「行コメントの切り替え」をクリック - 選択箇所がコメントアウトされる
編集したら、Ctrl+S で保存する。このとき管理者権限を求められることがあるので、承認する。
5. SetPointを起動
「マウスおよびキーボードの設定」アプリケーションを開き、メディアの再生・停止ボタンが機能することを確認する。
参考文献
以下のページによれば、SetPoint が一度ショートカットキーを受け取って再送信する仕様で、再送信先の制約が厳しいことが原因らしい。
余談
別の理由として、Chrome の拡張機能 Hotkeys for YouTube Music™ などがショートカットキーを握っていることがある様子。
キーボードショートカット設定画面 にアクセスし、メディアキー関連のショートカット(メディアの再生/一時停止、メディアの停止など)のショートカットを外すとうまく動作することがある。
ショートカットは該当のショートカットの右側鉛筆ボタンをクリック、Esc キーで外せる。
-
ただし、発生しない環境もある。同じキーボードを使っているが、社用パソコンでは発生し、自宅パソコンでは発生しなかった。 ↩︎
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