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[2022年版] Qiskit Advocateについて

2022/08/04に公開約3,400字

今年のQiskit Advocateに選ばれましたので、現在のQiskit Advocateの応募方法について簡単にまとめようと思います。

Qiskit Advocate とは

Qiskit Advocate とは、IBMが認定している称号で、IBM提供するQiskitという量子計算用のPython SDKへの貢献が一定程度認められた者に付与されます。

Qiskit Advocate

実際に説明を読むと、

The Qiskit advocate program is a global program that provides support to the individuals who actively contribute to the Qiskit Community.

と書かれています。
また、

Qiskit advocates are some of the finest minds in quantum computing, all over the world. If you are interested in getting involved with the quantum computing community, reach out to an advocate local to your area.
Sign-up for the Qiskit Slack workspace to reach the advocates and join the conversation.

とあり、"finest mind"と言われていますが、どれくらいすごいかはまぁ皆さんのご判断に任せます;)
現在どれくらいるかというと、今年新たにAdvocateになった人も合わせると、400人程度になります。
日本地域には18人のAdvocateがいます。結構多いですね。

余談ですが、"Advocate"を文字って"Avocado🥑"と呼んでる人も一定数います。

Advocateの活動内容や恩恵

  • IBM Quantum / Qiskitに関するAdvocate限定の企画、プロジェクト、ミーティングなどに参加できる
  • IBM Quantum / Qiskitのグッズがもらえる
  • Advocate同士や、IBM Quantumのスタッフとの交流できる(わからず?)

などの恩恵が得られるようです。

僕が応募した動機は、Qiskit Advocateになることで、IBM Quantumの研究メンバーやQiskitのコアな開発プロジェクトにより深く関われるかもしれないと期待してのことです。
具体的な活動内容はまだ知りませんので、詳細が分かり次第このページを更新するか、スレッドで下に伸ばしていきます。

取得要件

では、取得要件はいかがでしょう。

Advocateを取得するためには、

  1. Certification Examに合格する
  2. 以下のような、Qiskitへの貢献を一定度合い行う

の2条件をクリアすればOKです。

また、こんなことを書くのもなんですが、わざわざAdvocateを取りに行くというより、Qiskitで量子計算を勉強しながら自分のためになることをやっていくうちに、条件が整ったら応募する、くらいのモチベーションの方が健全な気もします。

Certification Exam

Qiskitの基本的なライブラリの使い方に関する問題を、マークシート形式で答える試験です。
よく使う機能から割とマニアックな機能まで満遍なく出題されますが、合格点が確か78%程度だったので、8割取れていれば大丈夫です。
試験はオンラインですが、チートができないようにかなりガチガチに条件を課されます。
例えば、事前に部屋を映し、本棚などが近くにあれば文字のない布で被わなければならないし、視線トラッカーが適用されており、試験中は視線がPCから離れた瞬間に警告を喰らいます。
また、PCで調べながら、というのも、事前にインストールが必要なソフトウェアに画面が制御されているので無理です。
(まぁやろうと思えばいろいろチートはできるけど、そこまで試験は難しくもないので、普通にちゃんと内容を復習することをお薦めします。)

受験料は20,000円かかりますが、初回なら無料で受けられるチケットをQiskit slackのqiskit-advocates-applicationチャンネルやqiskit-cert-examチャンネルで入手できるのでQiskit slackで情報を収集すると良いでしょう。

Qiskitへの貢献

GitHubのApplication Guideを見てみると、Qiskitの定める貢献の度合いによってTier 1 ~ Tier 4まで次のように点数が分かれています。

これを合計で20点以上取れば応募条件を満たします。

Tier 1 (12-15 points)は

  • Qiskitに関する重要なOSS貢献
  • IBM Quantum システム / Qiskit を使用した研究論文の発表
  • IBM Quantum / Qiskit イベントでの受賞歴
  • QiskitのDocのプラチナ/ゴールドレベルの地域言語への翻訳者

Tier 2 (8 ~ 12 points)は

  • Qiskitに関する中程度のOSS貢献
  • 量子計算に関連したイベントや団体の運営
  • Qiskitに関連する人気コンテンツ(記事ブログ動画など)の投稿
  • QiskitのDocのシルバー/ブロンズレベルの地域言語への翻訳者

Tier 3 (4 ~ 8 points)は

  • Qiskitに関する軽度のOSS貢献(バグ修正など)
  • Qiskitに関連するコンテンツ(記事ブログ動画など)の投稿
  • 比較的単純なQiskitに関する個人プロジェクト
  • Qiskit関連のイベントへの積極的な参加

Tier 4 (1 ~ 4 points)は

  • QiskitのDocやtextでの誤字指摘修正
  • 各プラットフォームでの議論、質問対応(Qiskit slack, stackexchange...)

といった風になっています。
もし量子計算を研究しているなら、Tier 1の論文実績を提出すれば楽勝です。
多分量子計算の研究とかをしていないなら、Tier 2で稼ぐのがコスパ的には良さそうかなと思います。
これから量子計算を始める方なら、翻訳と、Qiskitで勉強した内容をまとめた記事を書いたりするのが一番やりやすそうだと思います。
ただ、翻訳は言語でだいぶ進捗の差があり、日本語の進捗はかなり良いので、もしかすると仕事がないかもしれません。

ちなみにTier 1はコスパ悪すぎます(多分)。

まとめ

以上の取得要件から分かるように、Qiskit Advocateといっても、いろんな役割のメンバーがいます。
翻訳に貢献したメンバーや、実際にQiskitを使用した研究を行ったメンバー、イベントを運営したメンバーなど、さまざまな形でQiskit Advocateになることができます。
もしご興味があれば、以下の

を覗いてみることをお薦めします。

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