SESからweb系自社開発企業に転職が決まったので、感想などもろもろまとめました!
初めに
こんにちは、BlueZzです。
この度、SES(受託もやっている)からweb系自社開発企業への転職が決まりましたので、感想だったり、そもそもなぜ転職を考えたのかだったり、転職活動を通して行ってきたこととかをまとめたいと思います。
筆者について
経歴
- 都内私立大経済学部卒。
- 本記事執筆時点で社会人2年目
- 都内中小SES勤務。
SESが主力事業ではあるのですが、
私は本社勤務で受託案件に参画させていただいていて、
お客様先で働くということは基本ありませんでした。
どの案件も「成果物がとりあえずちゃんと動くこと」が優先され、
技術選定を丁寧にやったり、実装についてこだわったり、モダンな技術を積極的に採用するとかはできませんでした。
このあたりは私がSESや受託の企業についてあまりわかっていないまま就職してしまったのがよくなかったかもしれません。
自分としては成果物や価値提供みたいなところに妥協したくないという思いがあったので、働きながら日に日に自分はSESや受託の雰囲気には適してないなという気持ちが強まっていきました。
持っている資格
- 基本情報技術者
- AWS CLF
- AWS SAA
ポートフォリオ
技術スタックはREADMEとかを見てください。
ECSでデプロイしたのですが、Route Handlersの移行用に用意していたバックエンド用のサービスも動かしっぱなしにしていたせいで1回170$くらいかかった月があってはげるかと思いましたね。
年末年始とかはほぼポートフォリオの開発に費やしていまして冬休みだけで80時間くらい費やしましたね。また、転職活動が本格化するまでは平日3時間、土日は8時間くらい確保して週30時間は開発していました。働きながらここまで学習時間を取れればそれだけでアピールになります。
それとポートフォリオもいろいろこだわりまして、ユーザー視点で使い心地よくするためにどうするかとか、ディレクトリ構造とか、採用する技術とかその技術のバージョンとか保守運用についても考えたのでそれもアピールできましたね。ほぼしゃべる機会なかったですが。
今回内定をいただいた企業様について
- 自社サービスを展開しているweb系自社開発企業
- 東証プライム上場
- 社員数1000名超
- その業界においては最大規模
社名は伏せさせていただきますがかなり大きな会社様です。
私は今回バックエンドエンジニアとしてご採用いただきました。
選考を受け始めた当初は、「入社しても既存サービスの保守・運用が主な業務になるのではないか」と懸念を抱いていたのですが、面接やオファー面談をさせていただく中で
- 手を挙げれば何でもできそう
- バックエンドエンジニアとして採用されたが、フルスタックでフロントもインフラも触らせていただける
- 若いうちからリーダーやマネジメント側に挑戦できる可能性もある
といった感じで、まさに自分が求めていたような環境があり入社させていただくことを決めました。
転職理由
いろいろあるのですが、
- 実務内で良質な経験が積めず技術力が身につかない
- 本質的な価値提供ができていないと感じた
- ロールモデルとなりうる人がいない
- 将来のキャリアに不安を感じ、このままではやばい気がした
↑が主な理由です。
前職での案件では、会社都合でGitやフレームワークやライブラリの導入やwebサーバーの設定ファイルを書くことも禁じられたことがあったり、技術選定があまり丁寧に行われている印象が無かったり、私の周囲に技術的な知見が深い方がいらっしゃらなかったこともあり、このままこの会社でキャリアを歩んでいくことに大きな不安を感じていました。
準委任契約とはいえ、納品したものに瑕疵が見つかれば今後の信用にキズがつきますから、「環境に影響を与えてはいけない」というのは気持ちはわかります。わかりますし、これは私のエゴではあるのですがそれって言ってしまえばただの「技術からの逃げ」じゃないの?って感じはします。
なので、価値提供に妥協しない・技術力も積極的に高めていこうという雰囲気がある、そんな環境を求めて転職活動しました。
転職活動を振り返った感想
「思ったより書類通ったな」というのと「逆にこのまま前職で過ごしてたら数年後マジで書類すら通りそうになかっただろうな」というのをすごく思いました。
なので第二新卒の段階でやばいなと思ったら即転職活動したほうがいいかもですね。
またあまり市場価値の高まらない経験しか積めていなかったとしても、
実務外で積極的に技術力向上に努めていたり、
実務で意識した点などをしっかり話すことができたり、
技術選定や技術意識の向上について提案やアクションを行っていれば、
面接では高い評価を得ることができました。
ただやはり実務経験をしっかり詰めることが何よりだとは思うので、
可能な限り良質な実務経験が積めそうな企業さんに最初から入っておいてそもそも1年目の時点で転職を考えなくてよい状態にするとか、
そこまで納得のいく企業さんに行けなかったとしても自分の価値を高められそうな経験を積みに行くために積極的に現職で手を上げ続けるのが大事だと思いました。
また今回SES, 受託, 自社開発と分け隔てなくよさそうな企業さんに応募させていただいたのですが、
- SESの企業さんは技術的な意識を高く持ちたい人は向かないかもしれない(面接時にとあるSES企業の面接官の方にそういわれた)
- 自社開発の企業さんは全体的に価値提供とかに貪欲で、仕事を楽しんでそうな人が多そうで、一緒に働きたいなとすごく思った(語彙力)。
と感じました。
最初は業態関係なく「よさげな企業さんに転職したい」みたいな気持ちでいたのですが、
面接をさせていただいたりする中で、「技術力を高めたい」「技術意識の高い企業で働きたい」・「価値提供を妥協せず行いたい」みたいな人はSESは向かないなと思いました。
瑕疵担保責任とか信用とかいろいろ気にしなくてはいけないところがあるので仕方ない部分はあるかと思いますが。
第2新卒でSESから自社開発を目指すときに重要だと思うこと
面接を受ける中で、コミュニケーションスキルを高く評価されることが多々あり、技術力以上にコミュニケーションスキルって大事なんだなと実感しました。
ただ、コミュニケーションスキルって一朝一夕で身につくものでもないと思うので、
それ以外で転職時に大事だなと思うことを3つまとめました。
1.良質な実務経験
実務でちゃんとした経験ができていれば面接でしゃべる内容や職務経歴書に書く内容に困らないですし一番のアピールになると思います。ただそういう経験ができている人はそもそも転職活動しないとは思いますが。
2.ポートフォリオ
ポートフォリオを作りこむことは非常に有効だと思います。ポートフォリオをしっかり作りこむことで面接官の方に対して、「この人はちゃんと自走して学習できる人なんだ」ということをアピールすることができます。
正直ポートフォリオの内容について細かく面接で問われることはありませんでしたが、ポートフォリオを作る過程について面接で語れたり、幅広い技術領域に興味を持って取り組んでいることをアピールできますし、書類選考の時にポートフォリオがあるかないかって結構大事な基準だと思う(というかないとお話にならないかも)ので必ずある程度作りこんだものを1つは作っておいた方がいいと思います。
自分はNext.jsで作ったアプリをAWS ECSにGitHub ActionsでCI/CDパイプラインを構築してデプロイするところまではやりました。
理想はRoute HandlersをHono.jsで置き換えてTerraformでインフラのコード化もやりたかったのですが、転職活動を始めたらさすがに忙しすぎてあまり学習時間が取れずそこまではできませんでした。そこまでやれたらかなり評価は高いと思います。そこまでやれる人ってなかなかいないので。
3.資格
資格はあってもなくてもそんなに変わらないと思います(SES, SIerをのぞく)し、正直タイパもコスパもよくはないと思います。資格を取っている暇があるなら実務経験やポートフォリオの開発に時間を使った方がいいとは思います。
実際面接をする中で資格について触れられることは私の覚えている限りありませんでした。
ですが、これもポートフォリオと考え方は同じで、自分の努力をアピールする手段の1つにはなりえると思います。ただこれは注意が必要で、かなり難しい資格でないととってもアピールにはならないと思います(○○スペシャリスト的なやつとか)。
まあよっぽど余裕がある人でない限りは実務経験をどうアピールするかとか、実務の中でどういうことを意識したかとかを話す準備とか、ポートフォリオの作りこみとかをやったほうがいいと思いますね。
企業選定
- Dockerを活用しているか
- CI/CDパイプラインを構築しているか
- コードレビューの文化はあるか
- テストを書いているか
- ナレッジシェアの文化があるか
- 手を挙げれば何でも挑戦できそうな環境があるか
- シンプルに働いてて楽しそうか
とかを意識して選定しましたね。
あとは実際に面接させていただく中で面接官の方に良い印象を抱いたかどうかみたいな直感で考えたところもあります。
選考結果
応募総数:24社
書類通過: 8社
辞退: 6社
内定: 2社
1次選考や書類など通ったけど辞退した企業さんは多くあります。
書類で落とされることが多かったですが、
書類は落ちるものだと考えていたし実際10社中1社とおれば悪くないと思うのでそんなもんだと思います。
また、辞退した企業さんを含めて、
書類選考を通過した企業さんは面接の通過率が100%だったので、
コミュニケーションスキルってめちゃ大事ですね。
よく聞かれた質問
- 自己紹介と経歴
- 転職理由
- 転職理由の中でしゃべった内容についての深堀り
- 案件で工夫したこと
- 印象に残っている案件
- エンジニアになろうと思ったキッカケ
- 1社目の会社を選んだ理由
- 今何を勉強しているのか
- 自分自身に課題はあるか
- 将来のキャリアについて
- 逆質問はありますか
↑に上げたものに関しては大体聞かれた気がします。
これ以外だと、仕事でうまくできなかった事とか褒められた経験とか就活の軸とかですかね。
志望動機は全然聞かれなかったですね。
志望動機よりも転職の軸がどういうもので、それと今自分が具体的にどういう企業を探しててそのためにどういう行動しているかとかが整合性があるかどうかをよく見られてた気がします。
逆質問で聞いたことなど
企業さんによってもちろんいろいろ変えたところもありますし、単純な興味本位で質問したこともあるのですが、
- 自分がその企業さんに強い興味があることが伝わる
- 技術的な関心が強いことが伝わる
質問ができるように心がけていました。
具体的には、
- (面接官さんのお名前)さんは現在マネジメント側の役職としてお仕事をされていると思いますが、自分も将来そうなりたいと考えております。そのうえで、今からやっておいた方がよいこととか意識すべきことはありますか。
- 歓迎要件に○○とあるが、ここに課題感を持っているのでしょうか。
- 入社後、最初にお任せいただけるお仕事はどういったものになるでしょうか。
- チームで働くうえで特に大事なことや、今のうちから意識したほうがよいことはありますか。
とかを質問しました。
また、求人票や企業のサイトとか他にもその企業のサービスとかがあればできるだけ触るようにして、ここらへん課題じゃないのかな?とか考えたり、「ここに関しては自分は素早く貢献できそうだな」みたいなところを考えて質問したりしました。
例えば「自分は独学レベルにはなるのですが、CI/CDやAWSについて積極的に学習していますので入社後から素早く貢献できると思います。」みたいな。
使用した教材やサービスなど
ポートフォリオ開発のために使用した教材や使ったサービスなどについてまとめます。
教材
ポートフォリオ作成の前段階としては以下のような教材を使用しました。
あとはYouTubeやzennにも良質な教材はありますのでいろいろ見てみましょう。
それとポートフォリオを作る前段階でインプットばかりやるのではなくさっさとアウトプットを増やしてポートフォリオ作成に移ってしまいましょう。
また、コーディングテスト対策には以下のようなサービスを利用しました。
interviewcatに関してはコーディング面接対策の教材ではあるのですが、
企業の種類によってどういう問題が出やすいとかが書いてあったり、
leetcodeの解説なども丁寧に書かれているので高いですが投資する価値はあると思います。
サービス
学習や転職活動の中で利用させていただいたサービスを紹介します。
1.TechMentor
2.キッカケクリエイション
3.Green
TechMentor
1つ目はTechMentorさんです。
自分はMENTAから契約させていただきました。
学習のロードマップだったり、メンタリング、ポートフォリオのレビューやアドバイスをしていただきました。
学習に使う教材に関しては、UdemyやYouTubeやzennやqiitaなどにあるものでよさげなものをピックアップして紹介してくださったので迷いなく学習できました。
全体的に学習についてのサポートは手厚くて、メンターさんにも大変お世話になりました。
特にポートフォリオ開発中にはディレクトリ構成とかコードのリファクタリングとか、
ユニットテストは何をどこまで書けばいいかみたいな部分のアドバイスをいただきながらペアプロとかしていただいたり、AWS ECSへのデプロイ時にはネットワークまわりでうまくできていなかった部分を画面共有しながら一緒に解決していただけたのでとても助かりました。
ただ、就活の支援に関してはもう少し手厚くしていただけたらなと思ったのと、AWSやCI/CDに関しては教材の紹介があまりなくて、ほぼ100%自分で教材を調べて自学してポートフォリオに組み込んだのでそのあたりのサポートがもっとあるとありがたいなと感じました。
キッカケクリエイション
2つ目は転職エージェントのキッカケクリエイションさんです。
Greenでお声がけいただきまして、YouTubeなどでモローさんの存在を知っていたので転職のサポートをお願いしました。
企業ごとに面接の対策をしてくださったり、質問にも丁寧にご回答いただいて本当に助かりました。
正直キッカケクリエイションさんなしでは転職活動は成功しなかったと本気で思っています。
Green
企業探しに使用しました。
私のような第二新卒のエンジニアには特に向いているサービスかなと思います。
ただ、スカウトからカジュアル面談して履歴書や職務経歴書の提出を求めてきたにもかかわらず、何の返信もない企業さんもいらっしゃったりしたのでもう使わないと思います。
素直に信頼できるエージェントさんを使うのが楽ですし効率が良いと思います。
おわりに
転職活動を通して、エンジニアにとってコミュニケーション力ってめちゃくちゃ大事なんだなっていうことを身に染みて実感しました。
昨今のエンジニア採用では、未経験だろうが求められる技術力が年々上がってきているのは知っていたので、技術的な部分の対策を主に行って選考に臨みました。
ですが、私の場合は技術的な部分よりもコミュニケーションスキルの部分を高く評価いただいて選考を通過する場面が多くありました。
もちろん企業によってはコーディングテストだったりこれまでの実務経験を重視することもあるでしょうが、そのような企業さんからもコミュニケーションスキルを評価いただけることが多くありました。
なので面接の場では、
- 結論ベースで話す
- 言いたいことを端的に話す
この2点ができてるとめちゃくちゃ評価が高いと思います。
そして、書類選考は基本的に落ちまくるのでそこで気を落とさないことです。
私は第二新卒ということもあり割と通ったほうかもしれませんが、
100社応募して1, 2社内定が出ればいいやくらいの気持ちでのぞんでいたので気が楽でした。
もちろん、第1志望の企業さん(今回入社させていただく企業さん)の面接に関しては人生を賭けるくらいの気持ちで挑みましたが、
いちいち落選したことを気に病んでいたら転職活動中に気が持たなかったと思います笑
選考に落ちた企業さんのことは「センスねえ企業だなw」くらいに思っときましょう笑
以上です!
Discussion