Datadog 認定資格(Datadog Fundamentals)を取ってみた
最近新規開発で Datadog を構築する機会があったのですが、ドキュメントを見ても点の知識しかつけられていない気がしていました。こういう時に認定資格とかがあればそれ用の流れに沿って体系的に学べたりするのでは…と思っていたところ、Datadog の認定資格が存在することを知りました。
Datadog の資格に関してはまだローンチされてからそれまで日が経っていないからなのか、日本語での受験記録のようなものの情報が全然見つけられなかったため、今回記録として残しておこうと思います。(唯一見つかったのは、マクアケのアドカレで書かれていたものでした)
Datadog 認定資格試験受けてみた!|mnuma
試験の種類
2023年7月現在では、以下の3種類の試験が用意されていました。なお、全て英語のみです。
- Datadog Fundamentals
- Log Management Fundamentals
- APM and Distributed Tracing Fundamentals
どこを探しても実際に出る問題のサンプルがないこと、また英語なことや Datadog の基礎的な部分をひとまず体系的に身につけたいということだったので、今回は一番最初に受けるべきと推奨されていた Datadog Fundamentals を受験しました。
試験ガイドについては、公式にPDFが存在します。
- 試験時間:120分
- 問題数:90問(プレテスト15問含む)
なお、スコアリングされない15問のプレテストがあると記載されています。実際に本番は90問解きましたが、最後のスコア結果は75問の結果でした。
試験内容のアウトラインとしては以下です。(詳細は公式ガイドを参照)
- Computer Fundamentals (コンピュータの基礎)
- Config File Modification
- Operating Systems
- Programming Languages
- Hardware Concepts
- Shell
- Metadata
- Networking
- Infrastructure Development (Agent の導入や設定など)
- Agent Installation
- API Key
- Application Key
- Running the Agent
- Agent Hostname
- Networking & Agent Configuration (Datadog の port や Auto Discovery 用のタグの設定など)
- Datadog Ports
- Datadog IP Addresses
- Auto-discovery
- Data Collection (Log取得するために色々な仕組みやメトリクスなどの見方について)
- DogStatsD
- Crawlers
- Agent Integrations
- API Endpoints
- Tagging Best Practices
- Metrics & Timeseries
- Troubleshooting Datadog (Logからトラブルシューティングをするやり方やAgentのサブコマンドなど)
- Agent Commands
- Agent Logs
- Agent Config Files
- Data Visualization & Utilization (可視化ツールの使い方)
- Host Map
- Dashboards
- Using Metrics
- Using Tags
- Monitors and Alerts
実際試験後に振り返ってみて、確かにこのアウトラインにあるような問題だったなという感じでした。
勉強方法
公式ガイドには Datadog が提供しているラーニングセンターのコースがいくつかおすすめされていました。
Datadog Learning Center とは、2週間ほど有効な Datadog アカウントが付与され(期限を過ぎても再度アクセスすればまた使える)、instruqt というラーニングツールを用いて実際に vm を立てて、そこに対して Agent を入れたり、WEBアプリのログを吐かせたり、はたまた動いているWEBアプリに対してSynthetic Testingを実行したり、実際に RUM を入れて見たりと一通りの Datadog の機能を試すことができるものでした。特に RUM を入れることによるファネル分析やNPMの導入など、あまり触れてこなかった機能も触ることができて面白かったです。
また、もちろんAuto Discovery用のラベルの設定方法や Pipeline, Grokなども学べました。
Lab IDEで実際にファイルの編集もできる
Service Map
Continuous Profiling
NPM
Funnels
これらをいざ自前で環境を用意して試してみようと思うと結構めんどくさいですが、これらがラボで全て完結するので色々と試す場としては非常によかったです。
今回はガイドで推奨されている以下のコースを受講しました。
-
- Observability とはなんぞや、という講義
-
- 主に APM, Log, Synthetic Test, RUM について
-
Datadog 101: Site Reliability Engineer
- 主にAPM, NPM, Log, Metrics and Monitor, Dashboards について
試験
テストセンターでの受験も選択可能でしたが、勤務地の近くにあまりなかったことや選べる時間が少なかったこともあり、今回は PSI オンラインを自宅で受験しました。試験官とのやり取りは全て英語だと聞いていたので少し緊張してましたが、実際はチャットのみのやり取りで机を映したり携帯を遠くに置いたことを見せたりと特に問題なくスムーズに行えました。試験は MacBook で行いました
試験には「英語で名前が記載されている国発行の証明書」なるものが必要との記載があり、そんなものパスポート以外あるのか…?ということでパスポートを用意しておきました。
問題は基本的なものが多かったですが、ラボでサラッと流して覚えていなかったものもあり、「あーあれなんだったっけ…」みたいに結構なりました。また、試験範囲に以下のような記載がありましたが…
- Linux operating system basics
- YAML, JSON, Python, and shell scripts
一体 Datadog と絡めてどうやって出題してくるんだろうと思っていましたが、まさかの Datadog には関係ないただの Python の文法の問題や Shell、Linuxの権限の話などが出てきて少し面食らいました。(これは事前に対策することはできなさそうでした)
ただ、全て基本的な内容であってためそこまで大きな問題ではない、むしろラッキー問題という感じでした。
また、感覚としては Lab ではあまり触れられていなかった DogStatsD の話が結構出てきた印象でした。たまたま Lab で少し触れて気になって少し深ぼっていたので良かったです。
あとは単純に久しぶりに英語をずっと真剣に読み続けたので少し疲れました。
結果はなんとか合格しました。
試験終了後の画面にはそれぞれの分野とその点数、そして総合点が出ました。ここに合否に関しての記載を見つけられなかったのですが、すぐにメールで合格の連絡が届きました。その後、バッジが Credly で発行されました。
届いたメール
Credly で発行されたバッジ
まとめ
とりあえず全体の体系的な知識をつけてみたいと思いはじめましたが、意外と Learning Centor での学びが多かったのが良かったです。
試験は残り二つありますが、LogのマネジメントもAPMとトレースもちゃんと体型的に知っておきたいので、このまま残り二つも受験しようかなと思います。
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