[G.I.G. 体験記] Google Cloud を知り, PCA に合格
はじめに
私は現在(2024年8月),株式会社ビットキーで IoT エンジニアとして働いている culaney です.
グーグル・クラウド・ジャパン様主催の G.I.G. 第8期プログラムに参加し, Google Cloud Professional Cloud Architect (以下 PCA)の認定資格に合格しました!!
修了記念品
本記事では, G.I.G. への取り組みを振り返り,どのように PCA に合格したか綴っていきます.
今後, G.I.G. への参加や PCA の取得を考えている方の助けになれば幸いです.
G.I.G. とは?
Google Cloud Innovators Gym 略して G.I.G. は,『Google Cloud の技術スキルを習得し,活用を推進するための招待制特別プログラム』です.
ウェルカムキット
約3ヶ月で以下の必修項目をクリアし,期限までに事務局に完了報告することで, G.I.G. を修了できます.
- 必須セッションの出席
- Google Cloud Skills Boost スキルバッジ6つ以上獲得
- Google Cloud 認定資格合格報告
プログラムを通して,参加者同士でのチャットも開設され,質問や交流も行われていました.
こんな人にオススメ!!
主観にはなりますが, Google Cloud を使ったことはないけれど,これからどんどん使っていきたい方にオススメです!
Google Cloud を,3ヶ月間でハンズオン形式で,ギュッと詰め込む環境が用意されています.
初学者にとって,場数を踏んで慣れるという意味で重要だと思います.
『認定資格合格』という修了条件は確かに高難度ですが,計画的に学習すれば,問題なく合格できるはずです!
自己紹介
参加前のスキルセット
スマートロックのファームウェア領域を担当し,海外の協力会社との技術的な交渉や QA 活動を行っていました.
参加前の時点では, Google Cloud を扱ったことはなく,クラウドの知識も乏しい状態でした.
(LTE通信や,デバイスのクラウド連携に興味があり, AWS IoT は少し触ったことがありました.)
参加直後の模試で, Cloud Run や Dedicated Interconnect といったプロダクトが登場しても,異国の呪文を見ているようでした.
受講のきっかけ
2024年1月に,クラウド領域も扱うチームに異動しました.
社内で, G.I.G. の募集が行われており,以下の理由で参加しました.
- 弊社サービスの土台となっている Google Cloud を短期間で全体像を把握できるようになりたい
- 業務で扱う際に素早くキャッチアップできるようになりたい
- AWS IoT やそれよりデバイス側の世界しか知らず,クラウドサービス同士の連携や,クラウド内でどのようにサービスが提供されているか知りたい
先に述べておくと, G.I.G. を通じて,これらの目的は達成できたと感じてます.
G.I.G. への取り組み
学習スケジュール
認定資格 (PCA) の結果受領に,受験から通常7日〜10日ほどかかるらしく,そこから逆算してスケジュールを立てました.
- [ 0日] 初めて模試を見て,難易度に絶望する
- [ 5日] 学習計画を練る
- [10日] Google Cloud を一通り理解するため,書籍を読み始める
- [35日] Skills Boost を受講し始める
- [70日] Udemy で模試を解き始める
- [80日] PCA を受験する
- [90日] PCA の合格を事務局に報告する
必須セッション
各セッションでは, Google Cloud の各プロダクトの解説と,それに関連したハンズオンが開催されました.
『サーバーレスプロダクト』『データベースサービス』『CI / CD ソリューション』といった題材をもとに,勘所が簡潔にまとめられていました.
Google Cloud のプロダクトを特徴とともに,導入検討時の判断軸や注意点を説明いただき,非常に理解しやすかったです.
詳細は,ぜひ実際に G.I.G. に参加して,ご視聴ください!
Google Cloud Skills Boost
Google Cloud Skills Boost とは?
Google Cloud Skills Boost (以下 Skills Boost)とは,『Google Cloud に関する説明をオンラインで視聴したり,ハンズオン形式で学習できるプラットフォーム』です.
2024年8月15日時点で 980 以上のコース・ラボが存在しており,受講者の興味関心に応じて,学習できます.
G.I.G. では予め厳選されたコース・ラボから,スキルバッジを6つ以上取得できるようにコースを選択します.
なんと,これらのコースは,期間中なら無料で受講できます!!(よっ,太っ腹!)
直近では,以下のラーニングパス(ある話題の元にコースが集められている)も追加され,生成 AI をキャッチアップしやすい環境です!
私の学習ルート
まず, Google Cloud の各プロダクトを一通り理解したかったので,『徹底攻略 Google Cloud認定資格 Associate Cloud Engineer教科書』という書籍を 2-3 周しました.
(アフィリエイトでも,誰かから宣伝してくれと頼まれたわけでもありません.)
この書籍のおかげで, Google Cloud の基礎はもちろん,クラウドやコンテナ(k8s 含む)の基礎も身につけることができました.
私の印象では,Skills Boost の各コースは,対象プロダクトの特徴やユースケースといった前提知識が求められました.
その上で,どのように操作すれば,期待通りの構成・振る舞いを実現できるかを体験できる内容でした.
プロダクトの特徴やユースケースを知るために,公式ドキュメントを読むべきかもしれません.
しかし, Google Cloud をこれから理解していく段階では,難易度が高く,挫折しそうでした.
この書籍では,プロダクトの概要を簡潔かつ平易に説明してくれるので, 書籍で概要を知り Skills Boost で手を動かして理解する という学習サイクルを回すことができました.
振り返っても,この書籍を数周したことが,後の Skills Boost の理解に,大きく役立ちました.
次に, Cloud Architect Learning Path に従って, Google Cloud の理解に努めました.
事前に用意された学習コースに従えば良く,効率的にキャッチアップできました.
所要時間は,1コースあたり数時間程度でした.
私の学習記録によると,動画を視聴するコースでは目安の時間を2割超過し,ハンズオン形式のコースでは制限時間を2割短縮したくらいです.
(修了条件を満たすには,最低でも『6スキルバッジ * 数時間』を確保する必要があります.)
最後に,弊社サービスや模試でよく出てくる Google Cloud プロダクトに絞って,いくつかのコースを受講しました.
チーム異動したばかりで問い合わせ対応に取り組むため, Cloud Logging を重点的に学習し,ログの見方や集計方法を身につけました.
担当サービスに共通して組み込まれている, Cloud Pub/Sub や Cloud Functions も重点的に学習し,今後のキャッチアップや開発にスムーズに取り組めるようにしました.
1コースあたり数時間で完了し,ハンズオン形式で自学自習できるので,取り組みやすかったです.
次回受講するなら...
Google Cloud プロダクトを満遍なく学習できなかったことが心残りです.
そこで,過去の自分に対して,このようなアドバイスを送りたいです.
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Skills Boost 開始前に,コースを一覧化し受講順を割り振ること
1コースで数時間かかってしまうため,無計画な受講は得策ではありません.
そこで,以下のように進めて,Google Cloud の各プロダクトを網羅的に学習します.- Cloud Architect Learning Path に含まれるコースで Google Cloud の全体像を掴む
- 1プロダクトにつき1コースの要領で,模試でよく出てくるプロダクトを扱ったコースに取り組む
- (時間に余裕があれば)自社サービスで扱っているプロダクトに関連したコースに取り組む
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Cloud Architect Learning Path の周回は,可能な限り早急に完了させること
Cloud Architect Learning Path のコースは,全体を掴むために受講します.
個々のプロダクトを具体的に扱うコースを,時間に余裕を持って受講するためにも,早めに終わらせます.
PCA
認定資格の合格を目的にしたくありませんが,一定の成果を残す必要もあると思うので,効率的に学習できた方法を共有します.
Udemy の過去問を,問題や選択肢のプロダクトを理解し,誤答や正答の理由を答えられるようになるまで,周回する.
なお, Google Cloud の各プロダクトの理解を目的とした Skills Boost と, PCA 合格を目的とした Udemy では,全く別物の学習でした.
G.I.G. を修了して
どのように実際の業務に活用できているか?
G.I.G. 修了後すぐの時点で,本記事を執筆しているので,これからどんどん活用していくつもりです!
直近だと,あるサービスの API KEY の保存先を Secret Manager にして,それを VM から呼び出して使用するように設計,実装しました.
G.I.G. 参加前の知識では思い付けなかった発想なので, G.I.G. によって得られた成果の1つかなと思います.
Google Cloud Next Tokyo '24 参加
G.I.G. を通して Google Cloud を学習したおかげで,ブースやセッションの説明を,ある程度は理解することができました.
最も印象に残っているのは,『生成的推薦』をベースにした Infinite Nature というデモです.
思考のバイアスを排除して,可能性を広げてくれるように感じたからです.
詳細は, Infinite Nature and the nature of industries: This 'wild' demo shows the diverse possibilities of AI をご覧ください.
また,展示やデモに感化され,生成 AI を組み込んだサービスを開発したいです.
こう思えるようになったのも, G.I.G. を通して,認定資格に合格したことで,自信を持てるようになったからです.
さいごに
これからも,気になった Google Cloud のプロダクトを, Skills Boost で自習し,サービス開発に役立てるというサイクルを回していきたいです!!
参加直後の模試で理解できず絶望した単語
伏線回収の時間ですww
参加直後に目を通した模試で,理解できなかったプロダクトを簡潔に解説します!
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