EMConf JP 2025でブースを出展してマネージャータイプを分類してみた
はじめに
こんにちは!株式会社ビットキーで技術広報をしているひらったーです!
2025.02.27に開催された EMConf JP 2025、参加されましたか?
すさまじい盛り上がりを見せ、参加者たちの満足度も非常に高いようです!👏
さて、ビットキーはこの EMConf JP 2025に特別協賛の枠で協賛しました。
主にブース出展を通して多くの方と関わることができ、たくさんの学びを得て、本当に貴重な機会になったと感じています 👍
この記事では、そこで得た発見・共感の数々をお届けしたいと思います!
協賛にあたっての思い
“EM”の理解度を上げたい
前提として…
”EM” ということばは業界にある程度浸透した一方で、各社で期待されることは異なっており、まだ共通言語とは言い切れないと見受けられます。
そこで、社内外の EMたちに対し、それぞれ以下のようにはたらきかけたいと考えました。
- 社内の EMたちに対して
- ビットキーのエンジニアリングマネジメントの現在地を知る
- 自分たちのエンジニアリングマネジメントをふりかえる機会にする
- みんなで参加し、セッションに加え、特に参加者たちとの対話を通して学びを得る
- エンジニアリングマネジメントに本気で向き合う
- この分野は大きな不確実性と責任を伴う難しい仕事であるため、重要な専門性として発展させたい
- ビットキーのパウリも立ち上げから携わるコアスタッフとして貢献
- この分野は大きな不確実性と責任を伴う難しい仕事であるため、重要な専門性として発展させたい
- ビットキーのエンジニアリングマネジメントの現在地を知る
- 社外の EMたちに対して
- 参加者どうしでしっかり交流し、有意義な意見交換をしてほしい
- 自身が EMとしてどのような活動をしているのか省みる機会を提供したい
- せっかくなら楽しく!
社内のEMたちに「参加してよかった」と思ってもらう
多くの場合、ビットキーからカンファレンスに参加するメンバーは、「組織開発を担うエンジニアリングマネジメント室」 + 「カンファレンスの分野に関わる人」で構成しています。
そのため、今回は主に EMたちと一緒に参加することにしました。
初期から EMたちと一緒に参加することを決めていたので、協賛プロセスを進めるうえで彼らに「参加してよかった」と思ってもらえるよう努めました。
ブース企画
今回の協賛枠ではブース出展の機会が得られました。
参加者たちと対話するチャンスであるため、こだわって制作していきました。
ブースの全体像はこちらです!
©EMConf JP 2025 実行委員会
ブース企画の目玉は、マネージャータイプを可視化するシートでした!
これを A4サイズで印刷して、来訪者の方たちに手書きで記入してもらいました!
マネージャーとしてやっている/やっていないことを図示
仮で制作してみた記入例を示します!
マネージャーといっても、やっていることとそのバランスは人それぞれですよね。
こういった「何をどのようなバランスでやっているか」を、レーダーチャート型で表現できるようにしてみました!
こだわりのポイントは…
- プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントを選べるようにする
- 自由記述欄で個性も出せるようにする
などでした!
大事にしている価値観を図示
こちらも仮で制作してみた記入例を示します!
マネージャーとしてチームに向き合う際、どんな価値観・考え方を大事にするかも人それぞれですよね。
そこで、価値観を自由に図示してもらうところも用意しました!
こだわりのポイントは…
-
バリューズカードを参考に、EMたちに適していそうな価値観をリストアップ
- この取捨選択も難しい…
- 大事にしている価値観を選ぶだけでなく、(どこか懐かしい雰囲気で) 自由に表現できるように!
タイプに応じてシールをプレゼント
図示してもらった後は、その結果をもとに対話して、それぞれの分類のシールをお渡ししました!
マネージャータイプのシール
マネージャータイプはこのように分類してみました!
- 🪄 エンハンサー
- 主に人に直接アプローチしてパフォーマンスを引き出す人
- キーワードは人、組織、成長など
- 🚥 信号機
- メンバーが動きやすくなるように立ち回る人
- 交通整理、情報ラインの整備、ステークホルダーマネジメントなどをする
- 🛠️ 万能ツール
- 主にツールやプラクティスなどを通して問題解決をはかるタイプ
- 新しいナレッジにも敏感だったり
- 💡 アイデアマン
- 新たなアイデアを取り入れて問題解決をはかるタイプ
- 探索的な仮説検証 (CPFやPMFなど) も当てはまるかも?
- 🧑🚒 消防士
- 問題のあるところにいってカバーする人
- 中には自ら手を動かして問題を解決する人も
- ❓ カメレオン
- その状況に応じてがらりと振る舞いを変えるタイプ
- 中には独自の路線を突き進む人も
このマネージャータイプの分類は特に迷った要素のひとつです。
ビットキーのメンバーの中でも解釈が異なる部分もあったので、みんなで話してすり合わせをしたうえで当日に臨みました。
価値観タイプのシール
価値観のワードは 40個程度用意していましたが、それらは FFS理論を参考に 5つに分類していました。
それぞれ色分けが分類に対応しています。
「選んだ価値観に順位はなく同じくらい大事」という方にはバランス型のシールをプレゼントしていました。
なお、お渡ししたシールは、以下のように名札に貼ってもらうことを推奨していました!
出典: https://x.com/bicstone_me/status/1894938624258629641
自社プロダクト (スマートロック) で回すガチャガチャ
ブース企画に自社プロダクトの要素を盛り込むのが難しかったので、必殺のガチャガチャを置きました!笑
中にはビットキーロゴを印刷したチロルチョコが入っています!
やっぱりこの見た目、そして動いている様子にはインパクトがありますね〜
ノベルティ
今回は、A4シートの記入をしてくださった方に、チロルチョコとサコッシュをプレゼントしました!
チロルチョコは、「終日のカンファレンスのエネルギー補給 & 疲労回復に使ってね!」のメッセージでした。
サコッシュはシンプルに便利で、自信を持っておすすめできるからです!
このブースが生まれた背景
社内の EMたちのニーズ
協賛内容と社内からの参加メンバーを決定したのち、みんなを集めてキックオフミーティングを開催しました。
前提として、先の『社内のEMたちに「参加してよかった」と思ってもらう』で取り上げたように、ビットキーでは自社からの参加者の体験もより良くするよう努めています。
そこで、その場で参加メンバー (== EMたち) に「このカンファレンスに期待すること」「参加者たちと話したいこと」をヒアリングし、それについて議論できるブース企画を考えることにしました 📝
すると、以下のような要素が出てきました。
- “EM” とは何をする人なのかを理解したい
- EMへの期待
- 具体的な活動 (何をしていて、何をしていないのか)
- EMにおける順調なキャリア形成のステップを理解したい
- 今後のビットキーにおいてマネージャー像を考えたい
- etc.
特に 1は冒頭の『“EM”の理解度を上げたい』でも言及しましたね。
結果的にはこの「”EM” とは何をする人なのかを理解したい」に焦点を当てることになりました。
難産な企画だった
このブース企画を形にするまでにはそれなりの時間と労力がかかりました。
- 自分で手を動かして体験してもらいたい
- 価値観の話をしてみたい
- でも何をやってるかも聞きたい
- それともキャリアの話にする?
上記のように思いがたくさんあり、どれを取り入れるか、どうブースコンテンツとして成り立たせるかがとても難しかったんですね。
結果的に、数回のピボットを経て
- マネージャーとして何をどれくらいやってるかって、レーダーチャートと相性が良いのでは??
- 価値観、いっそ自由に描いてもらうか!
といった発想に至り、あの A4シートが形になりました。
また、名札に貼るシールは、先述した「参加者どうしでしっかり交流し、有意義な意見交換をしてほしい」の思いから生まれたものです。
ブースを去った後も貢献できるコンテンツにするという視点で、「シールを貼ればブースを去った後も残り、シンボルとしてわかりやすく、かつ会話を促す/深めるのではないか」と考えました。
このシールを通して、
- 「カメレオン同じですね!」といって話しかけたり
- シールを見せながら「私、カリスマ消防士のスタイルでやっていて…」とネタにしてもらったり
などが発生していたら嬉しく思います ☺️
初動が遅かったため準備はかなりギリギリだったのですが、納得いくまで考えたことで、かなり自信を持てるブースになりました 💪
ふりかえり
ビットキーからの参加者たちでふりかえった結果を共有します!
ブース、よかった!
マネージャータイプを図示する A4シート
今回の企画に対して、好意的なフィードバックをたくさんもらえました!👏
- 「おもしろかった!」
- 「分類が興味深い」
- 「自覚と他者の評価が違うとわかった」
- etc.
また、お渡ししたシールの数をもとに、「どうやらこういう人が多いらしい」といった一定の考察もできました!
マネージャー/価値観それぞれの分類の集計結果はこちらです 📝
マネージャータイプで最も多かったのはエンハンサーで、次点でカメレオン。
価値観タイプではアクティブがほぼ半数を占めています。
そもそもカンファレンスに来ている時点でアクティブな傾向がありそうですよね!
ガチャガチャ & ノベルティ
プロダクト&エンタメ要素で盛り込んだガチャガチャは、来訪者の方たちに喜んでもらえました 🙌
ガチャガチャに自社製品のスマートロック「bitlock MINI」が搭載されていたことで、プロダクトとビジョンの話につなげることもできました。
また、ノベルティのサコッシュは「前から欲しかった!」といってもらえることもあり、好評でした!
シール
シールもそれなりに機能を果たしてくれたと考えています!
- 多くの来訪者に名札に貼ってもらえた
- 私たち自身もシールをきっかけに懇親会で話しかけることができたり
反省点
ブースがおおむねよかったと考えている一方で、いくつか伸びしろもありそうです。
- 説明することが多いので、来訪者たちに申し訳なかった
- 手書きを楽しんでもらう想定だったが、やはり拘束時間が長くなる
- 結果を集計する仕組みを取り入れる余裕がなかった
- 特に、マネージャータイプと価値観の組み合わせまでわかると、おもしろい仮説が得られたかもしれない
- プロダクトの説明ができないことも多かった
- ガチャガチャがあったとはいえ、おまけ程度に回してもらうだけになったり
その他
ふりかえりでは、ブースにかかわらず、さまざまな声が寄せられました!
- 他社のマネージャーと話せて楽しかった・勉強になった
- セッションがすごくよかった
- エンジニア向けカンファレンスとの参加者属性の違いを実感した
- やはりマネージャーが多い
- ひとりひとりとの話が深くなる
- 多くの方が対話を重んじている/求めているのがわかる
結び
EMConf JP 2025、とってもよかったです!!
私たちも多くの学びを得られましたし、何よりコミュニティが盛り上がったことが明白ですね。
参加されたみなさんはどのような体験になりましたか?
もしビットキーが少しでも体験向上に貢献できていたら嬉しく思います。
さて、執筆時点で私はまだスライドもキーノートのアーカイブもチェックできていないので、これからやります。
アフターイベントにぜひお越しください!
EMConf JP 2025が最高だと思われた方!
話し足りなかった方!
参加できなくて悔しい思いをされた方!
EMConf After Night で一緒にお話ししませんか??
3つのセッションと、OSTも盛り込む予定です!
3月17日(月)、ビットキーのオフィスにてお待ちしています 👍
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