NotebookLMで書籍をシリーズポッドキャスト化
NotebookLMを活用してPDF書籍をシリーズポッドキャスト化する方法をご紹介します。
NotebookLMは、アップロードしたファイルの内容をもとに、2人のホストが自然な会話を繰り広げるポッドキャストを自動生成できる革新的なツールです。特に優れているのは、書籍の特定の章やテーマに絞った内容でポッドキャストを作成できる点で、これにより細かく分割した魅力的なシリーズコンテンツを制作することが可能です。
本記事では、1冊の書籍を複数のエピソードに分けて、聞き応えのあるポッドキャストシリーズを作成する具体的な手順をお伝えします。
1. PDF書籍の購入
NotebookLMでポッドキャスト化を行うには、テキストデータが含まれたPDF形式の書籍が必要です。(おそらく)画像のみで構成されたスキャンPDFでは対応できません。テキスト抽出が可能なPDFファイルを販売しているプラットフォームで購入してください。
参考になるPDF書籍販売サイトについては、以下の記事で詳しく紹介されています。
2. PDFファイルのインポート
購入したPDF書籍をNotebookLMにアップロードします。NotebookLMの管理画面からファイルをドラッグ&ドロップするか、「ファイルを選択」ボタンからアップロードしてください。
3. シリーズ構成の設計
アップロードしたPDFの内容をポッドキャストシリーズ化するための構成を設計します。
まず、シリーズ全体の聴講時間を決定します。NotebookLMで生成されるポッドキャストは1エピソードあたり約20分程度になるため、総聴講時間を20分で割ることでエピソード数が決まります。
例: 今回は総聴講時間を100分に設定したため、100分 ÷ 20分 = 5エピソードのシリーズ構成としました。
エピソード数が決まったら、どのような観点で書籍を分割するのが最適かをNotebookLMに相談します。
使用プロンプト
このpdfをラジオ番組化します。それにあたり、5つのセクションに分けようと思います。どんな分け方がよいでしょうか。
NotebookLMからの出力
ご提供いただいたPDFの内容をラジオ番組にするにあたり、5つのセクションに分けるとしたら、以下のような構成が考えられます。本書は未経験者からユーザーサイドまで幅広い層を対象としているため、専門用語の解説から実践的なチュートリアル、さらにはリスク管理まで、段階的に知識を深められる構成になっています。この構成を活かし、リスナーがスムーズに理解を進められるような分け方を提案します。
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ラジオ番組化のための5セクション構成案
セクション1:イントロダクション「見積りって何?~プロジェクト計画の第一歩~」
このセクションでは、まずリスナーの関心を引きつけ、見積りに対する基本的な考え方を共有します。特に、本書が掲げる「見積りとはプロジェクト計画である」という中心的なメッセージを明確に伝えることが重要です。
• 主な内容:
◦ 本書の紹介: 未経験者や経験の浅い開発者、ユーザー部門の担当者など、幅広いリスナーに向けた番組であることを説明します。
◦ 見積りとは?: 単なる費用や期間の計算ではなく、「実現可能なプロジェクト完遂プランの案」であり、「ゴールの明確化」と「実現手段の説明」を含むプロジェクト計画そのものである点を解説します。
◦ 要件定義の基本: 見積りの出発点となる「要件定義」とは何か。プロジェクトのゴールである「機能要件」と「非機能要件」について、具体的な例(例:ネットショップ)を交えて紹介します。
◦ 非機能要件の重要性: 機能が同じでも、セキュリティやパフォーマンスといった非機能要件によってコストが数倍に膨れ上がる例(メルマガ登録 vs 証券会社ユーザー登録)を挙げ、その影響の大きさを伝えます。
セクション2:「これだけは知っておきたい!見積りと開発の基礎用語」
(略)....
4. ポッドキャストの生成
NotebookLMのAudio Overview機能(Studio機能)を使用して、設計した各セクションをポッドキャスト化します。
各エピソードを生成する際は、これがシリーズ番組の一部であることを明示するとよりラジオっぽくなります。

5. 完成サンプル
以下は実際に生成されたポッドキャストの第3回エピソード(冒頭部分)です。2人のホストによる自然な会話で、ラジオ番組のような親しみやすい雰囲気に仕上がっています。
サンプル音声: 第3回エピソード(冒頭部分)
NotebookLMを活用することで、専門的な書籍の内容を誰でも聞きやすいポッドキャスト形式に変換し、移動中や作業中にも学習できるコンテンツとして活用できます。
付録
今回購入した書籍
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