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SDKとは何か?APIやIaCとの関係と、DevOpsにおける役割

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はじめに

アプリケーションやWebサービスの開発では、「SDK」「API」「IaC(Infrastructure as Code)」「Terraform」などの用語が頻繁に登場する。これらは一見すると複雑に思えるが、それぞれの役割や関係性を理解すれば、現代の開発スタイルに不可欠な存在であることがわかる。

本記事では、SDKの基礎から始め、APIとの関係性、さらにIaCを用いたインフラ管理とその自動化、そしてそれらを組み合わせたDevOpsスタイルの強みについて解説していきながら、自身のインプット学習の一環として利用していきたいと思う。


1. SDKとは何か?

● SDKは「開発を手助けする道具箱」

SDK(Software Development Kit)は、特定のサービスや機能を簡単にアプリに組み込むための「開発用ツールセット」のこと。例えば、認証機能、決済、クラウド連携など、開発者が一から実装するには複雑な処理を、SDKによってシンプルなコードで利用できるようになる強みを持つ。

一般的なSDKの構成要素:

  • ライブラリ/関数群(すぐに使えるコード)
  • ドキュメント(使用方法の説明書)
  • サンプルコード(導入例や使用パターン)

SDKは「機能を提供するための道具一式」と考えるとイメージしやすいかも。


2. SDKとAPIの違いと関係性

● APIは「サービスとの接点」

API(Application Programming Interface)は、外部サービスやシステムと連携するための「取り決め」のこと。具体的には、ある形式のリクエストを送信すれば、特定のデータや処理結果が返ってくるというインターフェースを提供する。

例:

  • 「このエンドポイントにPOSTリクエストを送ればログインできる」
  • 「GETリクエストで画像を取得する」

● SDKはAPIを利用しやすくしたラッパー

SDKは、そのAPIを内部的に利用しながら、開発者にとって扱いやすい関数やクラスとして提供している。APIの仕様や通信処理の詳細を意識せず、必要な機能を呼び出すだけで使えるのが特徴。

● SDKとAPIの関係性まとめ

観点 API SDK
内容 サービスとの通信ルール、仕様書 APIを内包し、ツール・ドキュメントを含んだ開発支援キット
利用難度 通信やフォーマットの理解が必要 関数やクラスの呼び出しで簡単に使える
提供形態 HTTPエンドポイント、関数定義など ライブラリ、ドキュメント、サンプルコード

3. IaC(Infrastructure as Code)とは?

● インフラ構築もコードで管理する時代

IaCとは、従来は人手で設定していたサーバーやネットワーク、ストレージなどの「インフラ」を、コードとして定義・管理する手法のこと。これにより、環境構築が自動化され、再現性が高まり、ミスも減る。

代表的なツールには以下がある:

  • Terraform:複数クラウド対応のオープンソースIaCツール
  • AWS CloudFormation / CDK:AWS専用のIaCフレームワーク
  • Pulumi:プログラミング言語でインフラ構成を記述できるIaCツール

● IaCのメリット

  • 手作業の設定ミスを防止できる
  • Gitで構成変更の履歴管理が可能
  • 同じコードでステージング・本番環境を複製できる
  • CI/CDとの連携がしやすく、継続的なインフラ運用が実現できる

4. SDK × IaCによる開発スタイルの進化

● 役割の明確な分離が開発を加速させる

SDKとIaCは、それぞれ異なる目的を担っている。SDKはアプリケーションの「機能面」、IaCはそれを支える「基盤(インフラ)」を構築・管理する。

領域 主な技術 担当する役割
アプリ開発 SDK 認証、通信、データ処理などの機能を実装
インフラ構築 IaC(Terraformなど) サーバー、ネットワーク、DBなどを構成・管理

● なぜこの連携が効果的なのか

SDKとIaCを組み合わせることで、以下のような開発環境が実現できる:

  • アプリとインフラをそれぞれの専門で最適に開発可能
  • テスト環境と本番環境を同じ構成で維持できる
  • インフラ変更もコードレビューで品質管理できる
  • CI/CDによりアプリとインフラを同時に自動デプロイ可能

こうした仕組みが、信頼性の高いサービス開発を支えているといえる。


5. 初学者が理解すべきポイント

SDKやIaCは一見すると難解に見えるが、段階的に理解していくことで十分に習得可能。以下のステップで学習を進めると良さそう:

  1. SDKを使ってログイン処理などの簡単な機能を実装
  2. TerraformなどでS3バケットなどのリソースをコードで作成
  3. GitHub ActionsなどでアプリとインフラをCI/CDパイプラインに統合

これらを実際に手を動かして体験することで、概念だけでなく実践的な知識が身につきそう。


おわりに

SDKとIaCは、それぞれが異なる課題を解決する技術だけど、両者を連携させることで開発と運用の垣根を超えた強力なDevOps体制が築けるようになると考える。

特に、小規模なチームやスタートアップにとっては、このような自動化された開発基盤が大きな武器になる気がしており、アジャイル開発との組み合わせで大きな影響をもたらす体制だと感じる。再現性の高いインフラ、少ないコードでの機能追加、高速なデプロイ。すべては、SDKとIaCの組み合わせによって実現される。

初心者の段階から少しずつ慣れておくことで、将来的にスケーラブルかつ安定したサービス開発が可能になると思っている。自分も継続してキャッチアップをしていきたいとおもう。

今回はインプット学習として1つの記事にまとめた。
今後も新しく学んだ技術があったら投稿をしたいきたいと思うので楽しみにしていてください!

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