中途採用は難しい 〜大学インターン生とフリーランスを組み合わせた共創型チームの構築〜
はじめに
こんにちは!株式会社ブロードエッジ・ウェアリンク CTOの高丸です。
今回は、Qiita Advent Calendar 2024の8日目の記事です。
エンジニア採用の難しさは、多くの企業が直面している課題だと思います。特にスタートアップや知名度の低い企業では、優秀な人材の確保に苦心することが多いのではないでしょうか。
今回は、そんな状況の中で私たちが取り組んできた、インターン採用とフリーランス協業を組み合わせた**「共創型開発チーム」**の構築について、その経緯と実践内容を共有させていただきます。
知名度の低い会社で、エンジニアの中途採用は難しい
ブロードエッジ・ウェアリンクは、2022年にワインECと実店舗のバーをつなぐプラットフォーム「wine@(ワインアット)」をローンチしました。サービス立ち上げ時は外注による開発が中心で、そもそもIT企業としてのスタートではありませんでした。
サービス自体はプレスリリースなどを通じて少しずつ認知を得ることができましたが、開発チームとしてはなかなか技術発信のできる場が少なく、エンジニアへの会社の知名度としては低いままでした。
CTOの役割として、採用にも目線を向けなければいけません。ともにサービスを作り上げてくれるメンバーを探さなければいけません。
以前、私は楽天やリクルートといった大企業でエンジニアとして働いていましたが、そういった知名度のある企業であれば、求人媒体への掲載だけでも一定数の応募が期待できます。
しかし、中小企業の場合はそう簡単にはいきません。
実際、私たちもエンジニアの中途採用がなかなか進まない状況が続いていました。
前職はインターンを採用
実は、この採用の課題は以前にも直面していました。
前職はCTOとして共同創業したスタートアップなのですが、同様の苦戦を強いられたのです。
当時手がけていたサービスはBtoCのプロダクトで、プロダクトとしての魅力は伝えやすかったものの、中途採用できるエンジニアの確保は思うように進みませんでした。
そんな中、私が選択したのが、大学インターン生を育てる採用方針への転換でした。
現在のインターン採用市場は、私が大学生だった頃とは大きく様変わりしています。
大企業は開発経験のあるインターン生を青田買いしていくような時代です。逆にインターン生も開発経験が欲しく、ただ選考フローに乗るのではなく、自ら門を叩くアクティブな時代です。
そこで私は、高いモチベーションと成長の可能性を秘めた大学インターン生の育成に焦点を当てることにしました。
この決断は見事に功を奏したのです。
もちろん、当時の会社の雰囲気や社内での教育体制、素晴らしいメンバーに恵まれたことも大きな要因でしたが、採用方針としての選択は間違っていなかったと確信しています。
今回はフリーランスを中心に
現職でも大学インターン生の採用を試みました。
アクティブな学生の気質は変わっておらず、幸いにも数名のサービス開発を協力してくれる大学生に出会うことができました。
しかし、1日目の記事で紹介した既存システムのリプレイスプロジェクトが遅延する中で、スクラムチームの立て直しが急務となっていました。また、フロントエンド開発の統括も必要な状況でした。
それまでは一般的な求人媒体への掲載を続けていましたが、ここで大きく方針を転換し、フリーランスメンバーの採用に注力することにしました。
特に重視したのは、スクラム開発の経験があり、かつ1人で開発を推進できるテックリード的な存在です。実に贅沢な条件ではありましたが、プロジェクトの状況を考えると、そういったスキルセットを持つメンバーが必要不可欠でした。
結果どうなったか
時間はかかりましたが、フリーランス・インターンを中心としたメンバー構成で徐々にチームが形成されていきました。既存の外注先の方々には感謝の意を込めて契約を終了し、新たなチーム作りをスタートさせました。
途中、数名のメンバーの入れ替わりはありましたが、最終的にクロスファンクショナルな体制を確立することができました。
特に印象的だったのは、スクラム経験者が加わったことで、それまで私が緩やかに運用していたスクラム開発が、より体系的で整備されたものへと進化していったことです。
また、主にフロントエンドが得意なメンバーで構成されたチームでしたが、メンバーの学習意欲が高く、経験の少ないPythonによるバックエンド開発にも積極的に挑戦してくれました。
その結果、フロントエンドとバックエンドの開発者が相互に支援し合える、理想的なスクラムチームの形が実現できました!
おわりに
現代は、副業やリモートワークが一般化しつつある時代。
サービスを共創してくれるメンバーを探すにはメンバーを見つけるためには、フリーランスやインターンなど、従来の枠にとらわれない多様な雇用形態を柔軟に組み合わせていく必要があると強く感じています。
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