【資格】Associate Google Workspace Adminisrtator試験について調べてみる
なぜ作成したのか
- いつの間にか廃止されていたProfessional Google Workspace Administrator資格に代わり、Associate Google Workspace Administrator受験してね!というメールが届いてたので何者かしらべてやろうという気持ち
新しい認定資格 Associate Google Workspace Administrator
資格紹介文
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Google Workspace のアソシエイト管理者は、Google Workspace 環境の日常的な管理を担当し、チームメンバーが安全かつ効果的に共同作業を行い、コミュニケーションを取れるように支援します。
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主な職務には、ユーザー アカウントの管理、Gmail やドライブなどの Workspace のコア サービスの設定、Workspace データのセキュリティとコンプライアンスの確保などがあります。
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また、組織部門の設定、グループの管理、共有権限の設定、一般的な問題のトラブルシューティングなどのタスクも管理します。
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所要時間:2時間
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登録料:125ドル
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言語:英語
Webassessorの試験選択画面
たしかに日本語試験には該当試験の選択肢がなく、English枠にのみ登録がある(2025/02/15時点)
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試験形式: 50-60 の多肢選択問題と複数選択問題
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試験の実施方法:
- a) 遠隔地からオンライン監督付き試験を受けます。 オンラインテストの要件を確認します。
- b) 試験センターでオンサイト監督試験を受けます。お近くのテストセンターを探してください。
試験ガイド
1. ユーザーアカウント、ドメイン、およびディレクトリの管理(約22%)
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ユーザーライフサイクル管理
- 手動でのユーザーアカウント作成
- 自動的なユーザープロビジョニング・削除
- サードパーティIDプロバイダー (IdP) の利用
- 基本的なSAML SSO設定
- GCDS(Google Cloud Directory Sync)の設定
- ユーザー属性(名前、メール、パスワード、エイリアス)の変更
- アカウントの削除・一時停止・復元・アーカイブ
- データの所有権移行
- ライセンス割り当て
- パスワード管理(リセット、変更強制、強度監視)
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組織単位 (OU) の設計と作成
- Googleの推奨に基づいたOUの階層設計
- 階層構造に沿ったユーザー管理のためのOU作成
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グループ管理
- グループ階層の設計
- 配信リスト、共有メールボックス (Collaborative Inbox)、動的グループ、セキュリティグループの管理
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ドメイン管理
- プライマリ・セカンダリドメインの追加・確認
- ドメインエイリアスの管理
- MXレコードの設定
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建物・リソースの管理
- 会議室や設備の登録と予約設定
2. コア Workspace サービスの管理(約20%)
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Gmail
- メールルーティングの設定(MXレコード、スプリット・デュアル配信)
- スパム、フィッシング対策(SPF、DKIM、DMARC)
- メールのデータ移行、メールフォワード設定、コンテンツフィルタリング
- メールの監査、ポリシーの適用
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Google Drive & Docs
- デフォルトの共有設定、Driveの外部共有制限、ストレージ管理
- 共有ドライブの作成と管理
- Drive Labelsの適用
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Google Calendar
- 会議室カレンダーの管理、ブッキングポリシー設定
- 予定の転送・キャンセル、外部共有オプションの管理
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Google Meet
- 組織単位ごとの有効化・無効化
- 録画・字幕設定、安全設定の適用
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Google Chat
- チャットの有効化、履歴管理、スペース設定
- 外部ユーザーの参加管理、アプリ追加
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Gemini for Google Workspace
- AI 機能の有効化・無効化、ライセンス管理、導入状況の監視
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開発支援
- AppSheet、Apps Script の活用
- 自動化タスクの適用
3. データガバナンスとコンプライアンスの管理(約14%)
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Google Vault の利用
- eDiscovery(電子情報開示)、データ保持ポリシー
- DLP(データ損失防止)ルールの適用
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DLP ルールの作成・管理
- 機密データ(クレジットカード情報、個人情報など)の保護
- ルール適用対象(Gmail、Drive、Chat)
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Drive Trust ルールの作成・管理
- OU、グループ、ドメインに基づく共有制御
- 外部ユーザーの制限設定
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データの保存とエクスポート
- Google Takeout、データエクスポートツールの使用
- 地理的データ保存の設定
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データの分類
- Drive Labels・Gmail Labels の活用
4. セキュリティポリシーとアクセス制御の管理(約20%)
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ユーザーアクセスの保護
- 強力なパスワードポリシー、2段階認証 (2SV) の適用
- パスワードポリシー、リカバリーオプションの設定
- コンテキストアウェアアクセスの適用
- 管理者ロールの設定(スーパ管理者、グループ管理者など)
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セキュリティリスクの監査・調査
- セキュリティインベスティゲーションツール、セキュリティセンターの活用
- アクティビティルールの作成、アラート設定
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追加アプリケーションの管理
- Marketplaceアプリの管理
- サードパーティSAMLアプリの設定
- YouTube、AdSense などのGoogleサービス管理
- ブラウザ拡張機能の自動配布
5. エンドポイント管理(約10%)
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モバイルデバイス管理
- Google の基本モバイル管理と高度な管理
- 会社所有デバイスとBYODの管理
- 退職者デバイスのオフボーディング
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Chromeブラウザ管理
- Chromeポリシーの適用(オフラインアクセス、更新ポリシー)
- 拡張機能の管理
6. 一般的な問題のトラブルシューティング(約14%)
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Workspace の問題識別と診断
- 管理コンソールの監査ログの確認
- Google Workspace ステータスダッシュボードの活用
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問題解決
- ユーザーアカウント・パスワード問題の修正
- メール配信、カレンダー同期、Drive の共有問題の解決
- ネットワークパフォーマンスの診断(Meet品質ツール)
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サポートリソースの活用
- HARファイルの生成、ログ収集、アプリのステータス確認
Associate Google Workspace Administrator vs. Professional Google Workspace Administrator の比較と違い
- Google Workspace 管理者認定には、Associate と Professional の2つのレベルがあります。
- それぞれの試験ガイドを比較し、違いを整理しました。
- ※Professional Google Workspace Administrator資格は 2024/12/31 を持って廃止されています。
1. 試験の概要と対象者
項目 | Associate Google Workspace Administrator | Professional Google Workspace Administrator |
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対象者 | 初級~中級レベルの管理者、日常の運用を担当 | 上級レベルの管理者、企業のIT戦略に関与 |
主な業務 | Google Workspace の基本管理(ユーザー、ドメイン、グループ、ポリシー) | 企業の業務要件に沿った Google Workspace 設計・実装 |
推奨スキルレベル | 初級~中級 | 上級(ITシステム管理、セキュリティ、プログラミング知識あり) |
関連職種 | ITサポート、ヘルプデスク、管理者 | システム管理者、クラウドエンジニア、コラボレーションエンジニア |
試験のリタイア状況 | 現在実施中 | 2024年12月31日にリタイア済み |
2. 試験範囲の比較
カテゴリ | Associate 試験 | Professional 試験 |
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ユーザーアカウント管理 | 基本的なアカウント作成・管理 | APIや自動化を活用した高度な管理(GCDS, IAM) |
組織単位 (OU) の管理 | シンプルなOU設計と管理 | 組織ポリシーに基づく詳細なOU設計 |
グループ管理 | 配信リストやコラボレーション用グループの作成 | APIを用いたグループ管理、セキュリティグループの設計 |
ドメイン管理 | ドメインの追加・MXレコード設定 | カスタムドメイン管理、複数ドメイン間の統合 |
Gmail の設定 | 基本的なスパム対策やフィルタ設定 | 高度なメールルーティング、DLP設定、SPF・DKIM・DMARCの詳細設定 |
Google Drive の管理 | 共有設定やDrive Labelsの管理 | 組織のデータガバナンスポリシーに基づいたDriveのセキュリティ設定 |
カレンダー & Meet の管理 | 基本的な予定管理とMeet設定 | 会議室の設定、企業向けMeetポリシー、ストリーミングの管理 |
データガバナンス & コンプライアンス | Vaultの基本操作(データ保持) | 企業の法務ポリシーを反映したVaultの高度な設定 |
セキュリティ & アクセス管理 | 2SV(2段階認証)の設定、パスワード管理 | IAM、SSO、多要素認証(MFA)、APIアクセス管理 |
デバイス管理 | モバイル & Chromeブラウザの基本管理 | Windows & macOSを含むエンタープライズデバイス管理 |
トラブルシューティング | 管理コンソールを使った基本的な問題解決 | セキュリティログ、API、BigQuery を活用した高度な調査 |
サードパーティ連携 | Marketplaceアプリの基本的な管理 | SAML SSO、API統合、Google Cloud Marketplaceの管理 |
ビジネスインサイト | Google Workspaceの使用状況の確認 | BigQueryを活用した分析、監査ログの統合 |
3. 具体的な違いのポイント
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Professional試験は高度な設計・実装・自動化を問う
- Associate 試験は、主に 日常管理 にフォーカスしているのに対し、Professional 試験では 企業のポリシーに基づいた設定や、自動化を活用した大規模管理 が求められる。
- 例: GCDS(Google Cloud Directory Sync)の監査・運用 や、APIを用いたアカウント管理 など。
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セキュリティとコンプライアンス管理の深さ
- Associate は、2SV(2段階認証)やDriveの基本的なデータ共有ルールの管理が中心。
- Professional では、IAM(Identity & Access Management)、SSO(Single Sign-On)、DLP(Data Loss Prevention) などを活用し、組織全体のセキュリティ戦略を設計・管理する。
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トラブルシューティングのレベル
- Associate では、管理コンソールを使った基本的な問題解決(パスワードリセット、Gmailのフィルタ設定など)が中心。
- Professional では、BigQuery を活用したログ分析 や、API を用いた監査・レポート生成 など、高度な調査・対応が求められる。
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デバイス管理の範囲
- Associate では Google モバイルデバイス管理 (MDM) や Chromeブラウザ管理 が対象。
- Professional では Windows・macOS のデバイス管理、BeyondCorpによるゼロトラストセキュリティ も含まれる。
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サードパーティとの連携
- Associate では Google Workspace Marketplace のアプリ管理 が中心。
- Professional では、SAML SSO の設定、API 統合、Google Cloud Marketplace の活用 など、企業の IT システムとの統合が求められる。
所感
- 現在Google Workspaceの管理者をやっているが、実態に沿っているのはAssociateのほうだとは思う
- 現在の環境を操作できる立場にあることも、試験対策として有利だと思うので経験値を積む意味合いで受験してみようと思う
- Professional資格も保持してはいるが、こちらは試験対策のみ実施してかくとくしたものなので、実管理には正直そんなにかつようできてない。
- 現在Associateは日本語対応もまだ行われていないので試験対策が薄い点も、理解を深めざるを得ない要因として受け入れよう
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